奈良県の公立小学校へ県教育委員会が学校運営補助のため派遣した20代の学校サポーターの男性が、小学6年の男児に跳び蹴りしてけがを負わせていたことが25日、県教委への取材で分かった。県警中吉野署も保護者から被害届を受けて傷害容疑で捜査している。
県教委によると、男性は18日午後の音楽の授業中、男児が音楽室を出て廊下を走りだしたため、部屋へ戻そうと追いかけた。男児が言うことを聞かないため、走りながら後方から男児の腰に跳び蹴りした。男児は1週間のけがをした。
男性は19日、校長と男児の担任教諭とともに保護者や男児に謝罪。「大変なことをしてしまった」と反省し、退職届を提出した。県教委では調査した上で処分を決める。
学校サポーターは、暴力行為やいじめの早期発見のため、おもに問題行動の多い学校に勤務して教員を補助する奈良県の制度。資格や経験は不問としており、今年度は50人の配置を予定している。男性は今年4月に就任したが「熱心に指導しており、学校関係者からの信頼も厚かった」と県教委は話している。