写真撮影のあと、いったん教室へもどってクラスで別れを惜しんだあと、夢たち
卒業生は在校生に見送られ、校門の所まで行きました。二年生二学期始業式の日、
始めて見る六小の立派さに目をみはり、中に入るのも忘れて、しばらく校門の脇に
佇んでいた夢、あの時と同じ大きな校門を、今、夢は出て行きます。校門を出た所で
立ち止まり、振り返って校舎を仰ぎ見ると、そこには、凛として建つ第六小学校の
姿がありました。夢は、しばらくじっと六小を仰ぎ見ていましたが、やがて、
決心したようにうなずいて、また歩き始めようとしました。と、なんと今までにない
大きな輝きの光が夢を包み込み、これまた今までに聞いたこともない、地を
震わすような大きな声があたり一面に響き渡りました。
「ちょっ、ちょっと待ってよ、夢ちゃん!もう行っちゃうの。そんなのって・・・ないよ・・・・
エッ・・・・エッ・・・・・」
六小は泣いていました。