一口馬主ゴンザレスの日記

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ケイデンスコール、引退

2022年12月14日 22時27分58秒 | 【引退】ケイデンスコール
2022/12/14 NFしがらき
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引き続き良化を促していますが、状態が思うように上がってこない状況です。改めて安田隆行調教師を交えて今後の進め方を協議した結果、本馬の現役続行を断念してこのまま引退させることにしました。重賞3勝の立派な戦績であるがゆえに斤量を背負わされるレースも多く、ダート戦への挑戦などの対策を行ってきましたが、ここ最近は二桁着順が続いています。また、年明けで7歳となるため、これから多くを望むのは厳しい面もあり、これ以上の現役続行は出資会員の皆様のご負担が大きくなるばかりであると考え、このタイミングで進退の判断に至りました。長らくご支援を賜った出資会員の皆様には名残惜しさもあると存じますが、何卒ご了承賜りますようお願い申しあげます。なお、引退後は岡山県にある蒜山ホースパークにおいて乗馬となります。引退に関する事項を記載した「ご出資馬の運用終了に関するご案内」を後日郵便にてお送りいたします。
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【サンデーサラブレッドクラブより、公式HPの近況レポート等の転載につき、許可を受けています。】


ケイデンスコールの引退が決まりました。近走は凡走続きで復調の兆しを掴むことができず、厳しい競馬が続いていました。もう一度ケイデンスコールらしい走りを見たいという気持ちもありましたが、これまで十二分に頑張ってくれた馬。これ以上を期待するのは酷だと思います。本当に立派に頑張ってくれました。

1歳時、ツアーでこの馬に出会いました。他の候補とギリギリまで悩みつつ、締め切り当日朝に第一希望で応募。60票を超える人気の中で何とか当選することができました。ロードカナロア産駒に安田隆行厩舎、今だったらもっと熾烈な人気になっていたと思いますが、カナロア2世代目の産駒でまだ初年度産駒がデビューする前だったんですよね。育成過程は順調で、無事2歳夏にデビューを迎えますが、まとめるとケイデンスコールの競走生活には3つの山があったと思います。

まずはデビュー戦。稽古では素晴らしい動きで、期待を胸に新馬戦を見に中京競馬場に行きました。しかし同じレースにはアドマイヤマーズ。結局ハナ届かず2着として、2戦目の未勝利戦へ。単勝1.1倍の圧倒的人気に応えて勝ち上がります。次走は新潟2歳S。個人的にも因縁のレースで、ここは何とか勝ちたいと現地に乗り込みました。結果は大外一気の初重賞制覇。嬉しかったなぁ。2歳時の初重賞制覇、これが最初の山でした。

その後、朝日杯を惨敗、毎日杯を経て臨んだNHKマイルカップ、ここでケイデンスコールは競走生活ベストバウトの末脚を見せてくれます。この日も府中にいましたが、パドックでは素晴らしい気配で、人気薄ながら色気を持ってレースに向かいました。直線、エンジンが掛かるともの凄い伸び脚。大外から全馬を交わし切るかという勢いでしたが、抜け出したアドマイヤマーズが一枚上手でした。このレースがケイデンスコールにとって2つ目の山だったな。

ここからケイデンスコールは長いトンネルに入ります。夏の関屋記念を惨敗、その後も見せ場のないレースを繰り返し、4歳夏を完全オーバーホールに充てます。北海道まで戻って、現役馬にしてはあまり見たことが無い夜間放牧を取り入れるなどリフレッシュ。これが転機でした。秋に復帰すると、徐々にレース内容が上向き、年が明けた5歳。京都金杯で12番人気ながら直線で抜け出して驚きの快勝を見せます。ここから春シーズンは充実期で、1ハロン距離が長いと思われた次走の中山記念では1:44.9でヒシイグアスのクビ差2着。続くマイラーズカップでは岩田騎手が前日に乱暴行為で騎乗停止になり、急遽フルキチに乗り替わったものの1:31.4で快勝。強い競馬を見せてくれました。この春シーズンがケイデンスコールにとって3つ目の山で、そして最後に輝いたシーズンでした。

ここからは惨敗の繰り返し。なぜ突然ダメになってしまったのか、なぜ再び復調できなかったのか、その理由は本人のみぞ知るところです。窺い知ることはできません。ムラ馬と揶揄されたり、もう終わった馬と言われたことも多々ありました。でも、全部がケイデンスコールの個性で、愛すべき馬でした。厳しい競走馬の世界、一瞬輝くだけでも大変です。そんな中で2歳時から活躍してくれて、3歳時にはG1で2着に激走して、スランプ期を経て5歳で重賞を2勝。誇るべき実績を残してくれました。本当に立派な馬です。ケイデンスコール、綺麗な鹿毛で、均整の取れたピカピカの馬体と柔軟性を感じさせる歩様、そしてイケメンで引き締まった顔付きと、その姿がとってもカッコ良くて好きだったんですよね。ラストランとなった武蔵野S、現地で応援できて良かったです。あの日もいつもの凛々しいケイデンスコールでした。

今後は岡山で乗馬として過ごすそう。ちと遠いけど、また機会があったら会いに行こう。もしかしてケイデンスコールに乗ることもできたりするのかな。とても良いところだそうで、ケイデンスコールの第二の馬生が幸せなものであることを願っています。ケイデンスコール、長い間本当にありがとう。ブラボー、お疲れさまでした。


ケイデンスコール(牡6)
 父ロードカナロア
 母インダクティ(ハーツクライ)

2016年2月11日生まれ
ノーザンファーム生産
美浦:安田隆行厩舎

26戦4勝 4-3-0-1-1-17

2018年7月29日 2歳未勝利(福永祐一)


2018年8月26日 新潟2歳S(石橋脩)


2021年1月5日 京都金杯・G3(岩田康成) 


2021年4月25日 マイラーズカップ・G2(古川吉洋)
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2 コメント

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Unknown (ユナ)
2022-12-16 23:12:40
ゴンザレスさん、こんばんは。

ケイデンスコール号、お疲れ様でした🙇‍♀️
岡山で乗馬になるんですね。
岡山はちと遠いですが、機会があったら乗ってみたいです☺️
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ユナさんへ (ゴンザレス)
2022-12-17 12:14:57
本当に良く頑張ってくれました。山も谷もあった競走生活だっただけに、色々と思い出も多く、数々のシーンが甦ります。今後のケイデンスコールの馬生が幸せであることを願うばかりです。時間を見つけてぜひ会いにいきたいです。
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