不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Cosa verrà ?

2007-05-22 21:38:21 | まち歩き

Cosa verrà ?
30度を越える暑さのフィレンツェ。
仕事の帰りに通りかかった共和国広場になにやらテント設営中。
なにができるのかなぁ。
Sta costruendo qualcosa alla piazza repubblica.


San Sebastiano era bastonato

2007-05-22 07:02:10 | アート・文化

現在最も普及していて、
そのために我々がよく目にするSan Sebastiano
(聖セバスティアーノ)は木に縛られて矢で射られる姿。
これはルネッサンス期に
非常に好まれて描かれた聖人のイメージで
それ以前(7-8世紀)には
十字架、棕櫚の葉などとともに描かれることが多く、
中世になってからは
弓矢を持つ兵士として描かれるようになります。

ガリア(Gallia)出身でミラノに移住し、
その地でローマ皇帝・ディオクレティアヌス
(Diocleziano)に兵士として仕えていたため、
ルネッサンス以前には
皇帝つき兵士の姿で描かれることも多くなっています。
キリスト教に改宗し、
その当時の自分の兵士という地位を利用して
牢獄に閉じ込められているキリスト教徒たちを
解放したことが発覚して
ローマ皇帝から死刑を宣告されます。
このため柱に縛り付けられ矢で射られることになりますが、
瀕死の状態に陥ったものの、奇跡的に命をとりとめ、
キリスト教徒の未亡人であったイレーネ(Irene)の
手厚い介抱の結果、傷が癒えると
自分のキリスト教徒としての信念を宣言し、
皇帝のキリスト教徒迫害を責め立てるために
再びディオクレティアヌス帝の前に出頭。
ここで皇帝は改めて死刑宣告を行い、
今度は棒で殴り殺し
クロアカ・マッシマ(Cloaca Massima)の下水道に
その遺体を投じることを命じました。
クロアカ・マッシマから救い上げられた遺体は
やがてカタコンベに埋葬されることになります。

キリスト信仰のために命を落とした殉教聖人となります。
数多く残された絵画作品などの影響で
矢で射られて殉教したと考えがちですが
実際は棒で殴られて殉教していることになります。

因みに「矢で射られた」傷跡は
キリストが十字架上で受けた傷に呼応するとも言われていて
矢が5本射られているものがほとんど。

Sodoma_sebastian_1
ソドマ(Sodoma)の描いた
妖艶な聖セバスティアーノの影響か
昨今では同性愛者の聖人と言われることもありますが、
イタリアでは交通警察の守護聖人としてよく知られています。

フィレンツェの街中で見かけたキッチュなサン・セバスティアーノ。
Sebastiano_ago
神を冒涜しているせいか、1月から売れ残っています(爆)。
針刺しというアイディアは面白いと思うんだけど
センスが悪いのと、値段がばかげているので
私も気になりながら未だ購入できず(笑)。

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