
過放牧の原因としてよく羊や山羊が挙げられる。キリスト教の聖書の中ではイエスが羊は神の国に迎えられ、山羊は呪われると言ったことから、羊は神の使い、山羊は悪魔の使いと言われる。この違いは何なのだろうか?阿拉善の農牧民の家を回っていて分かった事がある。羊を多少放牧しても環境にあまり影響はない。しかし、山羊が入ると途端に植生がなくなるのだ。確かに過放牧は問題であるが、この牧民も羊を灌木の林に放牧しているが、影響はないという。その点、山羊は鉤爪で樹木を這い上がり、木の根を掘り起こす。昔、キリスト教では山羊を生け贄にしたが、これももしかしたら過放牧を避けるための儀式だったのかもしれないなんて考えると面白い。(写真は羊のみ放牧している家庭)このあたりの規定さえも現地にはまだない。それが農牧民にとっての災難でもある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます