アラシャン通信(オイスカ阿拉善砂漠生態研究研修センター便り)

阿拉善からウズベキスタンのシルクロードの砂漠化防止活動配信。肉体疲労、更年期、男女不妊には日本最濃の薬味酒、遼伝来福酒!

シャケの生き方(不景気を挽回しよう)

2008-12-20 19:29:50 | つぶやき
今は現地でタンパク食料確保の為、養殖魚の導入を考えている。そんな中、ちょうどシャケを調べていたらシャケというのはすごい魚だ。それも本能だからすごい。なんて、最近は頭がなかなか働かない。何を書いているんだか?川の流れと同様、頭の良さも年齢に比例するなあと思ったりする。若いうちは川の上流にいる状態なので、急流の川の流れに沿って降りてこればよい。しかし、青年から中年に入ってくる、川でいう中流域にさしかかった頃に、鮭のように頭を上流に向けて逆行することは相当のエネルギーを要する。ましてや上流部分はとても勾配がきついため、普通の努力では、川の重力エネルギーに流されてたどり着くことができない。人はこういったリスクを抱えて、いろいろとチャレンジしていく。でも段々と体力や能力というのは坂道を下るように衰えてくる。そこで普通はバトンタッチすればよい。会社では管理していく仕事に移り、体力や能力のある若者に仕事を任せていく。こうして、中流から下流へとだんだんと緩やかな勾配で能力を落として行くことができる。しかしここからが勝負だ。自分は鮭だ!こう言い聞かせて、飛行機で言う滑走路に入る時になって逆噴射をかける逆行の道をスタートする。人間、能力というものは限られていることが分かるようになってくる。そうなると、早めに自分を守ろうと俄然、保守的になってしまう。安定した職業に着くと、その傾向は強くなるのかもしれない。安定したが故に社会を考える事ができ、社会の為の仕事ができるのだ。その点、自分が飛び込んだNGOの仕事というのは相反している。逆なのだ。自分が不安定だからこそ、オオカミのように心をかき立て、問題とは何かを考えることができる。そして社会の為の仕事を行うことができる。ただ、実行するには、精神的なエネルギーが不可欠なのだ。NGOには精神的な部分や意義的な部分が大きくなるのもこうした状況と無関係ではないかもしれない。(本当は食べて行けるようにしないとだめだだよな)ただ、社会が豊かになってくると、こうした不安定な仕事というのは問題というエネルギーが少なくなって行くことで、段々と供給できなくなる。そして自然淘汰されていく傾向にある。NGOの仕事が海外に向かって行くのも、日本国内ではもはやこういったエネルギーを供給する場が少なくなったからなのかもしれない。こうして世界的にNGOの触媒作用によって社会の格差や不正が是正されていくのだと思う。NGOの仕事を客観的に見て行くと、問題があるからこそ活動できるのだ。よく、自分が不安定であるのにどうして社会の為の仕事ができようか?と言われるが、このように問う人は、大抵自身が安定している為に理解することができにくいだろう。ただ、陽と陰があるように、必ず反したものがあってこそバランスを取る事が出来る。全員が安定してしまっては、社会の健全な安定はできないのだ。よく活力ある社会と言われるのだが、この言葉は安定した社会には矛盾している。活力と言うものは不安定だからこそ出てくるものなのだ。今居る中国を見ても、活力ある社会のエネルギーで満ちている。なぜなら不安定だからこそ、隙間のチャンスを狙う輩が多く動き回り活力のエネルギーを生み出す。こうした不安定さがなければ活力も出てこないのだ。そう考えると今の不景気も悪くないと考えられる。逆の発想で考えれば活力を作るチャンスだと考えられる。こうした不景気に乗じてたくさんのチャンスが生まれる。波があるからこそ社会があるのだという考えになれば、今は底なんだ!という我慢も生まれ、将来に対する希望も生まれる。安定した社会になれば活力が失われて行くのも当然だからだ。例えば、研究にしても、詰った時にすばらしい研究成果が出る事がある。安定した所では、意外な結果というものは出にくいのだ。その為に、自分をあえて不安定にしなければ、面白い研究はやりにくい。そして、すぐれた結果も出す事ができないのだ。人生というのはチャレンジだ。失敗する前提であってもチャレンジする中で、鮭の数匹が見事上流にたどり着き卵を落とす事が出来るのだ。確率で言えば1%もないだろうが、不景気の今こそ、シャケのように生きよう。

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2 コメント

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富樫流哲学 (おおはし)
2008-12-20 21:56:13
いや~、体験者が語る哲学は素直に心を打ちますね。自分には生きられない生き方ですが、富樫さんを通して、ちょっと冒険物語を拝見できて、この上なく貴重だと思います。体が一番ですので、くれぐれもお大事に!!
ダメダメ哲学 (冨樫)
2008-12-22 00:06:47
反面教師ということで。砂漠にはまるとなかなか抜け出せないものです。昔、アリ地獄をとって遊んでいたのですが、まさか自分がアリ地獄にはまろうとは。そういえば北京にはアリ地獄(昆虫)いないですね。

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