新・東京日記 ~ママチャリで行くわヨ!~

子育ても一段落し、だいぶ落ち着いてきた日々の備忘録。

タイムスリップ

2009-11-22 | Weblog

母校(大学)から、在学生向けのキャリア冊子向けにインタビューをしたい、というリクエストがあり、「いいですよ」とつい安請け合いをしてしまったところ、後日送られてきたインタビューの依頼内容が思ったより全然ディープだった。。。。

質問票をみる限り、筋書きとして、
「今のような国際的な仕事に就くにあたり、わが校在学中にどのような生活を送っていましたか??わが校の教育・環境は今のあなたの基盤を作る上で、どんなふうに役に立ちましたか」
「はい、私は国際協力の仕事を目指し、在学中から意識を高く持ち、よく勉強して、よくボランティアにも参加して、今に至りました」
「なるほど、在校生のみなさんも、オオサキさんを見習って、わが校にて奮って勉強してくださいね!」
という展開になるのか?と推測してみたが、そこで私は困っている。

なぜなら、カリメロ(大学クラスメート)もよく知っているとおり、私は大学時代は本当にあっぱらぱーで、途上国の途の字にも関心は無かったからだ。大学時代から、本当に行き当たりばったりで今に至るのだ。国連に入りたい!と強く思ったことも無いし、「ジェンダー」「女性のエンパワーメント」に従事したい!と思ったことも一度も無い。(←今はもちろんライフワークだが。。。)大学院で国際人権法を勉強したのも、もとはといえばジャーナリズムを専攻するつもりで大学院に入ったところ、長男を妊娠してしまって、泣く泣くハードなジャーナリズムから、比較的ソフトな人権問題専攻にシフトしたのが事の発端だし、国連に至っては、子持ちでその時は結婚していたのでNY以外で仕事の見つけようが無かった、ってなだけの話だし。。。政策局のジェンダーチームに入ったのも、それを目指して勉強してきたから、っていうのではなく、たまたまその部署が日本人のスタッフを欲しがっていたってなだけの話だし。。。。そんな私が在校生に一体なにを語れば良いのか!?

今年は大学で1学期講義を持ったことで、今のご時世、大学生の皆さんがどれだけシビアな環境に置かれており、どれだけ真剣に自分のキャリア・就職・将来を考えているか、痛いほどよくわかった。そんな今の学生さんたちに、バブル時代後半に大学生だった私の経験、そして無謀にも大学卒業早々結婚し、すぐに子どもを産んでしまった私の経験が一体どれだけ役にたつのか。。。。はぁ。

インタビューのときに、大学時代の思い出の品みたいなのを用意してください、と言われていたので、今日、実家にいってきた。大学時代、私は某新聞社の英文局でずーっとアルバイトしていたのだ。某ウィークリー編集部にて、最初は音楽コーナーを担当していた。コンサートに行ってレビューなんかも書いちゃったりして。その後、1年間アメリカに留学したときには、なんと「あさこ通信」なるものも連載していたのだ。久々に実家で掲載誌を引っ張りだした。おおおお、感慨深い。

しかし、もっとびっくりしたのは、あっぱらぱーだった割には、しかも「あさこ通信」という軟派なコラムの名前の割には、「Women in Politics」なんて記事や「アメリカの貧困」なんてのをルポしてるでないの!?「あさこ通信」、めっちゃ社会派!!!(笑)

私が留学したのは、フィラデルフィア郊外のブリンマー大学という女子大だったのだが、ここは津田梅子が留学していたことでも有名な東部の歴史ある女子大セブンシスターズのひとつだ。他のセブンシスターズ校に比べて非常~にリベラルかつ「女性初の~~」を輩出することで有名な名門大だった。「あさこ通信」によると、なんと私はその大学に行きたい、と直感的に思ったので、自分で直接電話したのだそうだ!そして、Admissions Directorと直接話し、どうしてもそちらに行きたいのだけど、と直談判したというではないか!?そんなことはすっかり忘れていた。いや~、記憶というのは薄れるものだ。

まぁ、今も昔も変わらないのは、「これだ!」と直感で思ったら周りにろくに相談せずに猪突猛進してしまうこと、そして、要所要所で人との出会いがあり、その人が次のドアをあけて私を送り出してくれるということ、あまり先のことは考えずに、その時に置かれている環境の中でベストを尽くせばいっか?と考えてるということ、そして社会派(笑)なことか?私がNYの政策局にいたときに局長を務められていた某日本人女性が、「自分のそのときの状況に合わせてできることをしっかりやっていれば、ちゃんと誰かが見ていて次につなげるチャンスをくれる」とおっしゃっていたが、本当にそうだなぁと思う。そういう意味では、人との出会いには、大学時代にも、NYのときも、そして日本に帰国してからもとても恵まれているなぁと思う。しかし、これも「人脈つくろう」とか思ってのことではないし。。。ということは、結局ろくなアドバイスはできずにインタビュアーを困らせてしまうのではないか、となんか心配になってきた~~~~。