私と息子のDNAは相似形をなしていると思われ、自分の嫌だな~と思うところが全部遺伝している。そのひとつに、「食い意地のはりっぷり」が挙げられよう。(←論文かい?)
土曜日。
息子が夕方サッカーの練習から帰ってきた。買い物がてら、モスバーガーか魚らん坂下の北海道ラーメンでも食べにいこうか、と提案すると、
「モスバーガー!!!!」(娘っ子)
「ラーメン!!!!」 (息子)
と同時に叫びおった。げげげ やばい。
案の定、どっちも譲らず、喧々諤々の大騒ぎとなった。「ぜ~ったい、モスじゃないといやだもんね!!!」「僕はね、サッカーの練習から帰ってくる途中、ずっとラーメン食べたい!!!!と思ってたんだよ!」取っ組み合いになりかねない騒ぎである。これは、もう仕方ない。息子の意に反して公共の場にでれば、ぎゃーぎゃー騒いでエライコトになる。「とりあえずモスにしようよ。わーわー言ったら狭いラーメンやさんでご迷惑だし」
「ぜったい、やだよ、なんだよ、モス行ったって僕には食べるもんないんだよ!豚しょうが焼きライスバーガー、もうないんだよっ!!!!」
「えぇ~、こないだだって限定販売のホットドックおいしそうに食べてたじゃん!!もう、埒あかないからモスにしようよ~」
「なんだよ、ママはいつもそうやって妹の食べたいものばっかり!!!」
「そんなこといったって、キミだって3歳の頃は、NYでママはイタリアンとか食べたくたって、いっつもキミが韓国料理だっていうから、しかもたまにはWoo Chon(注:マンハッタン韓国街の有名韓国料理店)以外のとこに行きたい、豆腐料理店に行きたいって言っても、キミが絶対Woo Chonのパジョン(お好み焼き)じゃなきゃだめだ、っていうからいっつもいっつもいっつもWoo Chonに行ってたじゃん!!!!」
「はー、はー、そうですか?そんなの昔のことじゃないですかぁ!?」
「じゃあ、いい。あんたはお留守番してなさい!!!!」
「はいはい、わかりましたよ、勝手にいってくればっ!!!」(自分の部屋をバシーンとSlamする)
をい。。。。
そして。
はい、行きましたとも。モスもラーメン屋も、ハシゴしましたとも~!!!
モスには食べるもの無いと断言してたにもかかわらず、あの男、照り焼きバーガーとポテトのLとチキンナゲットと山葡萄ソーダを頼みやがった。そして、私もバーガー食べてもうた。
その後、魚らん坂までとぼとぼ歩き、食べましたとも、ラーメン一杯づつ!!!
食べる私も私だっつうの。
日曜日。
にいにからキャンディをもらったと、娘っ子が嬉しそうに私に見せにきた。ハナ(妹)がローマに行ったときに息子のお土産に買ってきたイタリアのフルーツ・キャンディ。なんだかとても美味しいらしく、息子がおしみにおしんで少しづつたべていたのは知っていた。
しばらくたつと、大喧嘩の声が聞こえてくる。
「ママ~、にいにがキャンニー(キャンディ)くれないよ~!!!」
「さっきくれたんでしょ?」
「にいに、もっとくれないよ~」
「にいに、もうひとつだけちょうだい、ってお願いしてごらん」
1分後、すごい勢いで走って逃げてきた。手にはにいにから略奪したかと思われるキャンディ。にいにもすごい形相で走ってきてとりかえそうとしてる。
「もう一個だけあげなよ~」
「だめだよ、グレープフルーツ味はもうあと2個しかないんだよっ!!!!」
「まだ全部で15個くらいあるんでしょ?1個あげなさいよ」
「だめだっつうの!Nちゃんには味がわかんないでしょ??これ、イタリアでしか買えないんだよ、返せよ~っ!!!」
「ぎゃ~!!」(娘っ子大泣き)
「カズッ、あげなさい、そういうキャンディならきっと明治屋さんに行けば売ってるから。なければママがネットで調べて注文するから、あげなさいっ!!!」
「なんでだよ~、このキャンディは大事なんだよ~っ!!!」
「あげなさい、って言ってるでしょっ!ママだって探すって言ってるでしょうっ!!」
とうとう息子は声をあげて泣き始めた。おいおい、泣くなよ~!!!息子位の年齢になると、もう声を出してなくことなどほとんどないのに、食べ物のことになると声をあげて泣く。。。。もちろん希少価値はわかっているが。。。。
そのあと、フルーチェがあったのでそれを出してやったら大喜び。機嫌はすっかり治り、嬉々としてしゃかしゃか泡だて器でフルーチェを作り始めた。オマエナァ。。。。。