日本キリスト教会 大分中央教会

1517年、宗教改革による改革派信仰の伝統を引き継ぐ教会です。

聖書研究

2016-04-06 00:41:44 | 大分中央ウィークリー

創世記22章20節である。「これらのことの後で、アブラハムに知らせが届いた。『ミルカもまた、あなたの兄弟ナホルとの間に子供を産みました。~』」という。「知らせが届いた」というが、その「知らせ」がどこからなのかを不明である。恐らく、旅人か隊商から聞いたものであろう。「知らせ」は「ミルカも~子供を産みました。」であった。 

「ミルカもまた、」と。11章27~29節によると、「テラの系図はつぎのとおりである。テラにはアブラハム、ナホル、ハランが生まれた。ハランにはロトが生まれた。ハランは父のテラより先に、故郷カルデアのウルで死んだ。アブラムとナホルはそれぞれ妻をめとった。アブラハムの妻の名はサライ、ナホルの妻の名はミルカといった。ミルカはハランの娘である。」という。遠くカルデアの「知らせ」であった。 

21節である。「長男はウツ、その弟はブズ、次はアラムの父ケムエル、」という。この三人の名は、その後の五人との間にいくらかの区別があるように見える。その三番目が、「アラムの父ケムエル」と説明されている。10章22節に「セムの子孫はエラム、アシュル、アルパクシャド、ルド、アラムであった。」となっていて、アラムの父はセムということになって、この節と一致しない。 

一般にアラム族はメソポタミヤと北部シリヤ地方に住み着いたセム族の主要な部族であるとするのが定説であるから、「父ケムエル」は何かの間違いか、「先祖ケムエル」と読みかえる人もいる。いずれにしても、アブラハムの兄弟ナホルとミルカとの間に生まれた三男「アラム」は、預言者ホセアの時代(前732)には「アラムの野」としての地域名に残っている。彼と彼の一族の働きが大きかったといえるであろう。


牧 会 通 信

2016-04-06 00:31:53 | 大分中央ウィークリー

 (原 光訳 2000年、沖積舎)

ダンテの「神曲 地獄」編 第13歌(カッコ内は筆子、その5)

◯それで師は言つた、「どれでもこれらの大木の一つの小枝を折り取るならば、そなたの考へもすつかり切落されるだらう。」

それでわたしが手を少し前へ差出して、大きな茨から小枝を摘取ると、その幹が叫んだ、「なぜわたしを折るのだ?」

それから吹き出る血でどす黒くなつたが、またかう言ひ出した、「なぜわたしを裂くのだ?まつたく憐みの心がないのか?(ここまで前回)

◯わたしらは人間だつたのだ、いまは茨の木にされているが、たとへわたしらが蛇の霊だとしても、もつと憐み深く取扱つて然るべきなのだ。」

生木が片端から燃やされると、他の端から樹液がジュージューしたたり、中から出る空気のためにプスプスいふものだが、

そのやうに折られた枝から同時に言葉と血が吹き出たので、わたしは小枝を落として恐れるもののやうに立ちすくんだ。(つづく)           

 

◯2016年4月3日は第十四主日、イースター後第一主日という。日聖協「聖書愛読こよみ」は「復活の信仰の成長」という主題である。Ⅰペトロ2章1~5節で、その2節、「生まれたばかりの乳飲み子のように、混じりけのない霊の乳を慕い求めなさい。」といいます。「生まれたばかりの」というのは、洗礼を受けて間もないキリスト者を想定している。ここで「霊の」とは、神の霊という意味でない。ロマ12章1節の「自分の体を~献げなさい」というような生活の方法の奨励である。

 ◯写真は、3月27日、イースター礼拝後後、上野ヶ丘墓地公園の教会墓地で、故益井宣夫兄と故益井美智子姉の遺骨埋葬式をご遺族益井一好御一家4人と共に行いました。