各キャラの戦争に対する哲学が語られてきましたね。
戦争を哲学するという姿勢は非常に熱いですよ。
◆ノイン
男を立てる女、ノイン。
現代日本では絶滅に瀕している希少な存在であるアゲマン、ノイン。
「宇宙が好き」発言でも分かるように、彼女の戦争に対する考え方は「地球・宇宙の平和のための戦い」といったところでしょうか。
ゼクス・マーキス
いえ ピースクラフト・・・
さぁ 私に甘えに来たまえ
って、ゼクスの正体を知っている模様。
包容力のある女性ですね。
その包容力が今回の話では逆にあだとなってしまうのですが・・・。
◆戦争哲学
私の教えた兵士は決して死にはしません
無茶する事は戦術にはありません
命の尊さと戦争は結びつかないと考えています
命を賭ける戦争はミスの生産でしかない
感情的になると逆に戦果を上げられないとするノインに対して、
部下の死を見てきた
その意見には反論したい
と、戦争と命の尊さを結びつけて考えるべきだとするゼクス。
この会話でのポイントは、ノインの主張が机上の空論であるという点でしょうね。
と言うのも、ゼクスは実際に現場で戦死してきた部下を見てきたという「実体験」があるのです。
経験に勝る理論はない、と。
そして、今回、ノインはその現実を突き付けられる事になるのです。
◆手ぬるいノイン
手塩にかけて育てたパイロット訓練生の宿舎を爆撃した五飛を追撃したノインですが、五飛の乗ったバイクに直撃しないように銃撃したり、子供だから追撃をやめたりと、詰めが甘すぎましたね。
そして、その詰めの甘さが五飛の言うように部下全滅につながったのです。
しかも、トーラスまで完全撃破と、「悪夢」とは正にこの事。
◆五飛の戦争哲学
弱いものと女を俺は殺さない
強きをくじく志こそが五飛の戦争哲学なのでしょうね。
ってか、五飛、いくらなんでも強すぎやろ(汗)。
生身でもヒイロレベルの強靭さです。
◆脇の甘い連合軍
今回のノインの敗戦の最大の原因は連合の脇の甘さにあると思います。
と言うのも、トーラス開発がビクトリア基地で行なわれているという事は現地の子供でも掴める情報だからです。
◆絶叫リリーナ
ヒイロー!!
早くわたくしを殺しにいらっしゃーい!!
海に向かって吠えるエキセントリックリリーナ。
彼女の中にはまだ戦争がどのようなものなのかという実感が無いのでしょう。
だから、軽々しくこのような台詞を吐けるのではないかと。
ってか、ヒイロが恋しいのでしょうね。
◆ドーリアン外務次官
予想通り、連合と関りがありましたね。
外務次官なので当然と言えば当然ですが。
ってか、これだけコロニー側がガンダムを利用した破壊戦術を行っているので、窮地に立たされる苦しい心境は理解できますが、彼は本音を出しすぎですね。
感情的になって本音を吐き出すようでは、外務次官失格です。
外交においては手の内を見せずに、上手く手持ちのカードを切って自国に有利な条件を導き出さなければならないのです。
挑発に乗って感情的になるのは火に油を注ぐようなものですから。
◆トレーズの企み
ラグランジュポイントをあえて緊張状態にさせるためにガンダムの情報を連合幹部にリークしたトレーズ。
なかなかの策士です。
そして、有能な秘書レディ・アン。
反発するドーリアン外務次官の暗殺を目論んでいるのか。
◆トロワとカトル
このコンビは良いね。
どちらも優しい性格なだけにお似合いのコンビです。
ガンダムWの中の癒しですね。
◆猪を一蹴する五飛
力の無いものがうろうろするな!!
やっぱりこいつもエキセントリックです(笑)。
猪を叱り飛ばしてあっさり退けるとは。
力を持ちすぎているがゆえに、力の無いものとの戦いに勝利してもそこから得られるものは何一つ無いと。
明らかに上から目線ですね。
◆ガンダムのパイロットが少年である理由
なぜ5人が揃いも揃って15歳なのかという理由は今回の五飛とノインの戦いで端的に分かる。
恐らく、子供である事を武器にするためでしょう。
各地でハードテロを行う彼らは時として生身でも交戦しなければならない。
そうなると、(今回の五飛のように)子供であるというだけで相手を油断させ隙を突く戦術を取る事もできるのです。
しかし、ガンダムWの面白いところは、政治面の描写も上手くなされている点でしょうね。
戦局を動かすのは一兵士ではなくて、政治を行う幹部ですから。
以上。