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みんなの命を救う―災害と情報アクセシビリティ

2012年10月08日 | リスク関連

みんなの命を救う―災害と情報アクセシビリティ みんなの命を救う―災害と情報アクセシビリティ

 

 

 

 

東日本大震災以前に書かれた本。
もし、ここに書かれている提言が、もう少しでも多く活かされていたらと思わずにはいられない事項が多かったです。

平時からの準備、地域コミュニティとの関わりが大切ということを再認識しました。


以下、抜粋■

○リスク=(発生したときに生じる損害額)×(発生確率)

○P8 に 災害確認と安全確保の視点で被災者カテゴリーの位置づけ のマップが記載

○自治体という情報流通拠点がうまく機能しなくても、災害に対応ができるように準備する必要がある

○(1)災害発生直後の応急対応期に最初に流通する情報
  :火災などの緊急情報
  :人命などの安否を確認する情報
  :公共施設や社会基盤などの損傷程度を確認する情報
 (2)避難情報
  :避難所の場所
  :避難所で受けられるサービス
  :避難指示の解除
 (3)災害復旧期
  :「復旧」に関する情報
 (4)復興
 ※HCI147回で私が発表した内容ともマッチします。
 ※http://www.ipsj.or.jp/kenkyukai/event/hci147.html

○要支援者の通信の確保
 :連絡を取り合う人や関係機関などが誰であるか?
 :通信の内容はどんなものか?
 :どのような手段でどのように連絡をとるのかを、平時から確認すること

○防災基本計画の考え方「地域コミュニティの再構築」、近隣住民の互助がうまく機能するかかどうかで、人々の生死が分かれる

○生死を左右する災害の発生時に、個人情報を保護して、個人を犠牲にしても構わないのだろうか?
 ※googleファインダーは、まさに個人情報保護以上に安否確認をした人の気持ちが確認できたと思います。

○コミュニティFMによる、限定的な地域に、限定的な情報を送信する可能性を書いている
 ※東日本大震災時には、コミュニティFMが、機能していたことが分かっています。

○アメリカでは1次情報の発信にテキストデータが使われることが多い。文字として情報を提供できるだけではなく、音声データへの対応もしやすいなどのメリットがある。

○当時の新潟県知事が、災害時に、柏崎原子力発電所に確認連絡をとったところ、返ってきた返事は「所長の居場所が分からない」だった・・・
 ※緊急に対する考え方の甘さは昔から続いていたということか?


総論-災害と情報アクセシビリティ
第2部 第4章-新潟県中越大震災―インターネットにおける情報発信を中心に
第3部 第2章-災害復興の「新潟モデル」を目指した取り組みの現状と今後
第3部 第3章-ITを活用した災害時の情報アクセシビリティ
については、pdfが無料公開されています。
http://www.nttpub.co.jp/pr/pdf_dl_1723/
箇条書きの項目などは、このpdfを参照してください。

○P114 新潟県のHPを更新するにあたって、留意した点がまとめられている

○P117 情報提供の課題などのまとめ

○P121 今後取り組むべき項目がまとめられています。

○P150 新潟県の復興ビジョン の概要 をみることができます。

 

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