ソフトウエアエンジニアがUX/UIを考える上で読むべき4冊の良書と名言たち【連載:五十嵐悠紀⑭】
http://engineer.typemag.jp/woman/2012/05/uxui4.php
でおススメされていた本の1冊。
タイトルの通り、デザインにおける「骨」「骨格」がなぜ大事なのかを深く理解することができます。素晴らしい本です。
イラストと写真も、とても素晴らしいので一度自身の目で見てください。
「Designing for Interaction (インタラクションデザインの教科書)」(著者:Dan Saffer、訳:吉岡いずみ)は手に入れるのが難しそう・・・中古でしか手にはいらない模様・・・
「誰のためのデザイン?」(著者:D.A.ノーマン氏) & 「ユーザビリティエンジニアリング」(著者:樽本徹也氏) はユーザビリティ屋としては基本中の基本なので、何度も読んでます。
以下、抜粋■
・アップルがいつも使いやすさを提案するのに対し、ダイソンが提起するのは新しい機械原理
・間取り図は便器をみるべし!
・手ごたえをデザインするときは「ビヨン」と「しっとり」をうまく組み合わせることが大事
・一般的に新しい原理の機械の使い勝手に関しては、デザイナーの直感が全く無力であることをよく知っていた。
・Suicaのアンテナ面は13.5度。現在、全国に広がりつつあるICカード改札機はこの角度。実験後に意匠権を獲得し、全国の改札機が同じ形で使い心地が変わらないことの重要性を訴えたことも幸いした
・デスクランプ「トロメオ」は優れたデザイナーと優れた技術系デザイナーのコラボ
・多くのデザイナーは、長くひとつの技術を育てる立場ではなく、むしろその成熟のタイミングを見極める立場にある。やっと役に立つようになった技術は、その瞬間から陳腐化し始める。デザイナーはその一瞬を狙ってアイデアを定着させなければならない
・絵は形を伝え、感覚を共有するためのコミュニケーションの手段。絵にも多くの人との関わりのなかでこそ身につけられる表現が確実に存在する
・動くものを動くように作るためには、エネルギーと構造をちゃんと設計する必要がある。
・感覚を射抜くことばを見つけよ。そうすれば、掴みかかっていることが確かなものになる。
・デザイナーにとっては、言葉はとても大切です。自分が掴みかかっている大切なものを表現するために、ていねいに、にごり、陳腐、あいまい、誇張を排除していくと、ごくまれにどんぴしゃの言葉に行き当たる。
・製品のかっこよさに重要なのがプロポーション
・アイデアは二律背反を疑うところからはじまる
次女が国語の授業で習い始めました。3人とも習ったし、音楽劇にして親子参観とかで上演してくれるので、とても記憶に残っているお話です。
赤い魚の中で、なぜか一匹だけ真っ黒なスイミー。
ある日、大きな魚がやってきて、お友達の魚が全部食べられてしまいます。
悲しかったけど、やっぱり海はすばらしいと思ったスイミー。
岩陰に隠れている赤い魚を見つけて、ある作戦を実行して、大きな魚を追い出します。
さて、どんな作戦でしょう!
なぜか、父親から、日本人としてこれは読むべきだと渡された本 2冊目。
明治三陸津波、昭和三陸津波、チリ地震津波について、当時の時代風景とともに描かれているので、東日本大震災の時に、これらの教訓の何が活かされたのか、活かされなかったのかを読み解くきっかけになります。
なぜか、父親から、日本人としてこれは読むべきだと渡された本。
震災から約11か月の記録がまとめられているほか、平成のご巡幸、原発、石巻の渡波小学校についても掲載されています。
原発の作業に息子を送り出した母親の手紙にこめられた思い、帰りたいけど帰れない人たちの思い、せつなかったです。
震災を振り返るにはお勧めです。
Facebookの投稿を見て、ポチリした本。
ちょうど今のこの時期に読んで良かったと思いました。何度も読み返したくなる本です。是非購入して、原文のフォントデザインも楽しんでください。
こころに残った言葉■
何ものにも、何ごとにも出逢いたくないと思っても、
私は私を避けることができない。
めざめれば私は私に逢う
その一瞬の自分だけが本当の自分だとも思わないが、そこでやはり自分が試されることは間違いがないからだ
大切な自分と出会うまでは、ほんとに自分と出会ったことにはならないんじゃないか。
まっさらみたいに思えても
今日には昨日のしみがある
生きることは楽しい。この当たり前なことをいうにのに必要なものは、先ず自分自身の生きることへの強い意志だと私は思う。
子どもを一個の他者としておとなと対等にみるところに、大人の知恵と経験が生きてくるのではないでしょうか?
次女が小学校に入学するときに頂いた絵本。
そのおかげか?授業参観にいくと、手をぴんとあげて先生に指されるのを待ってます。
まちがえたって わらったり
ばかにしたり おこったり
そんなものは おりゃあせん
この言葉が大好きな絵本です。
生涯学習支援のための参加型学習(ワークショップ)のすすめ方―「参加」から「参画」へ
とても分かりやすい文章で参加型学習(ワークショップ)について書かれています。
参考文献も、公共団体系のものが多数書かれていて、論文とはことなる引用の仕方をしているのが面白いです。
今は、絶版?になっているのか、中古でしか手に入らないのが、もったいない本です。
「参加」と「参画」の言葉のニュアンスについて、どう説明したらいいのかと思っているときに、タイムリーに届いてよかったです。
以下、抜粋■
○体験学習の特色
:学習者(自分)中心の学習である
:身体とすべての感覚を用いる学習である
:学び方を学ぶ学習である
:頭でわかることと行動がかわることをつなぐ学習である
:自分と他者のかかわりを通して学ぶ学習である
○体験学習の効果
:主体性
:現実性
:協働性
:創造性
:指向性
○参加型学習プログラムの3つの力
:「企画・立案」力
:「デザイン」力
*起 導入 こころをほぐそう
*承 展開1 ひきつけよう
*転 展開2 未知との出会い
*結 シェアリング 学習の統合と発展
**ふり返りカードをつくる
(1)活動活動を考えて答えやすい設問とする
(2)質問の持つ意味が伝わるような表現で
(3)学習者が興味を持って取り組める工夫を
(4)学習者のニーズにあったもの
(5)その場の状況にあったもの
(6)多様な表現方法を取り入れる
(a)日々の変化をかくにんするためのカード
(b)目的達成度を数値で評価する者
(c)文章を完成させるタイプ
(d)設問にこたえるヒアリング形式
(e)印象的なできごとを「絵」や「構造図」にして表現するもの
:「運営」力
*学習にふさわしい雰囲気をつくろう
*できるだけの準備をしておこう
*自分の準備を信じよう
*計画を絶対視しない
*学習者の自己判断の場を作ろう
*学習者に対しては受容的に
*時間を守ろう
*お互いを尊重する互恵関係を維持する
*学習環境を整備する
*著作権に留意
◎シェアリングで気をつけること
:仲間とわかちあう
:個人のふりかえりも大切にしたい
○つくっておくとよい3つのプログラム
(1)学習者のために提示するプログラム
(2)運営者のための詳細なプログラム
(3)実際に行ったものを記録したプログラム
○参加したくない、つまらないプログラム ベスト5?
(1)専門用語で武装した基調講演で始まるプログラム(しかも、時間オーバー)
(2)同一の学習方法が連続(講義または演習)のプログラム
(3)前回と同じ、全く踏襲のプログラム
(4)あれもこれも盛りだくさんで、知識詰め込み型のプログラム
(5)共感は呼ぶが、教えてもらうだけの刺激のないプログラム
○参加学習型のルール
:発言しやすい、良い雰囲気は学習者自身でつくる
:豊かな人権感覚で、互いに相手を尊重しましょう
:互いに学び合うことを大切にしましょう
:相手の話をまず聞こう
:できるだけ結論から先に言おう
:表現しないと誰にも分からない 「分からない」ことは「分からない」という
:相手を傷つけずに自分の考えを伝える
○20の手法
(1)まちづくりWS
(2)施設づくりWS
(3)学校支援WS
(4)問題解決WS
(5)学習支援者養成・研修WS
(6)団体活動開発WS
(7)ディベード
(8)KJ法
(9)討議法(バズセッション、パネルディスカッション、シンポジウム・フォーラム、レクチャー・フォーラム、フィルム・フォーラム、インタビュー、ダイアログ)
(10)ブレーンストーミング
(11)ラベルトーク
(12)ランキング
(13)ゲーム
(14)ロールプレイ
(15)アサーティブトレーニング
(16)フォトランゲージ
(17)フィールドワーク
(18)シミュレーション
(19)ネイチャーゲーム
(20)アイスブレイク
○学習を支える3つの役割
・プランナー
:学習者の視点から講座に参加することで得られるメリットを明示したり、楽しい雰囲気が伝わるようにする
・ファシリテーター
(1)学習者の主体性を尊重し、操作的な言動は慎む
(2)講座全体が開放的になるような雰囲気づくりを心がける
(3)現在の討議、状況に至るまでのグループプロセスを把握しておく、または理解しようと努める
(4)問題の解答を教えるのではなく、解決は学習者自身に任せる
・チューター
○3ステージ・4エンジン
Stage1:個人的学びのために「いあわす」だけの参集ステージ
↓学習者が個人という殻を破って、直接的、具体的、実際的に、”他者”と関わり合う行動変容が必要
Stage2:グループの学びに「かかわる」参与ステージ(自立的に学びの場を企画・運営するノウハウを学習支援者から主体的に学び取ることが必要なステージ)
↓他者によるお膳立てから自立して、自らその学びの活動の場に参加して、これを担う
Stage3:学びの場を組織的に「にないあう」参画ステージ
エンジン1:学習者をひきつける「人格力」エンジン
エンジン2:私を活かす「組織力」エンジン
エンジン3:私を超えた「事実力」エンジン
エンジン4:私たちを媒介する「情報力」エンジン
リスクとは何か?について分かりやすく書かれています。
福島原発から放出された放射線に関することも理解しやすいと思います。
Macの爆弾マーク、ひさびさに思い出しました。
以下、抜粋■
○リスクの高低 「(起きた時の影響の大きさ)×(起きる確率の高さ)」
○人にはリスクを見ないようにしたり、あるいはリスクを過大に見積もろうとしたりする、心の偏り(バイアス)が生じる
○ハーバード大学のリスク解析センター
(1)恐怖心
(2)制御可能性
(3)自然か人工か
(4)選択可能性
(5)子どもの関与
(6)新しいリスク
(7)意識と関心
(8)自分に起こるか
(9)リスクとベネフィット
(10)信頼
○確証バイアス 「嫌いなものは間違っているはずだ!」
:同じ傾向の人が集まることでより強化される
○正常性バイアス 「大したことではない、日常親しんだ状況の延長で読み解ける」と過小評価する
○「ベテランバイアス」と「バージンバイアス」
経験豊富な事柄に関してはリスクを低く見積もってしまい、初めての事柄に対してはリスクを課題に評価してしまう
○アンカリング効果
:ある情報が与えられると、人の認識がそちらにひきづられてしまうこと
○リスクは放っておくと勝手に拡大し、とめどなく膨張していく
○「定性分析」「定量分析」
分析したいものの中に、ある物質が含まれているのかどうかを調べるのが定性分析
どれだけの量が含まれているのかを調べるのが定量分析
定量分析の方が、前者よりも高い技術と知識が必要になってくる
最近のリスク判断は、定性的な判断しかなされていないことが多いように思う
○完璧ではないが、魅力あるもの を許容できないおかげで、日本はずいぶんと損をしている気がする
○「面白いけど不確実な学説」の方が、「面白くないけど正しい学説」 より生き残る
○「合成添加物は人間の体で処理できない」は、はっきりとした誤り
○「天然」と「合成」という区分は思ったほど明確ではない
○寿命を延ばす科学的に証明された方法は、「腹7分目」。多種類のものをバランスよく食べる
○「危険なものを体に取り入れる」イコール「アウト」ではない。危険かどうかはあくまでも量によるのであり、極めて少量ならば、どんなものでも大丈夫(発がん性については通用しない)
○発がん性物質の分類
http://monographs.iarc.fr/ENG/Classification/index.php
携帯電話もリストに掲載 グループ2B
○がんは「時間が引き起こす病気」であり、長い寿命を持つ多細胞生物には避けられない宿命
○「ない」ということの証明はできない
○3種の放射線「アルファ線」「ベータ線」「ガンマ線」
○「アルファ線」
:ウラン、プルトニウム
:内部被ばくを警戒
○「ベータ線」
:非常に高いエネルギーを持ち、衝突した周囲の原子を破壊
:ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム
:外部被ばくを警戒
○「ガンマ線」
:殺菌作用などもあり、肉や果実などに照射して保存性を高める場合も(ただし日本では認められていない)
:外部被ばく
○ベクレル
:1秒間に何個の原子が崩壊して放射線を出しているか? を表す単位
:福島第一から放出された物質は90テラベクレル 物質量としては、数百ぐらむから、数キログラム程度
○シーベルト
:放射線の人体への影響を測るために考案された単位
:シーベルト毎時 は、1時間の間に何シーベルト出るかという単位で、シーベルトとは違う。混同されて使わている場合もみられる
○原子・分子の世界と、原子核・素粒子の世界はまるで別物であり、前者の力で後者をとめることなどできない
○あまりに但し書きの多い物言いは相手に伝わりにくく、説得力に欠ける
○甲状腺のガンと、放射線ヨードとの関係
:甲状腺がん とは
http://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause/part_distinction.html#prg19_1
:甲状腺がん 受診から診断、治療、経過観察への流れ
http://ganjoho.jp/data/public/qa_links/brochure/odjrh3000000ul06-att/117.pdf
○放射線を扱う労働者の被ばく量低減の考え方
ALARA : As Low As Reasonability Achievable
多くのボランティアを受け入れ、活動する場を与えるためには、それなりの組織力がなければいけないと痛感しました。
以下、抜粋■
☆☆成功の要因
「ボランティアを受け入れる仕組み」
「ボランティアにとって居心地の良い環境つくり」
「ボランティアを継続的に募集するノウハウ」
☆分科会の設置
(1)炊き出し 食糧支援
(2)メディカル 医療支援
(3)移送 被災者の移動支援
(4)心のケア
(5)キッズ 子ども支援
(6)リラクゼーション
(7)復興マインド
(8)マッドバスターズ 瓦礫除去・清掃活動
(9)生活支援
☆ボランティアに必要なものは「企画力」
☆自分のやり方を相手に押し付けない。
☆平時から「受援力」を鍛える
○半壊程度の家に住んでいる方の場合、一軒づつ声をかけて歩いて安否を確認するしかなかった
○住宅街では、路地ひとつ挟んで反対側の駐車場でやっている炊き出しに気づかない
○炊き出し支援の電話窓口開設
○刻々と変わる被災地のニーズに合わせて、被災者に届けるためには、大量の物資を保管できるスペースが必要
○被災地では人間の排泄物でさえ、地元の負担になる
○飲酒の問題をクリアできるかどうかが成功の鍵
○モンベル:辰野社長
リスクマネジメントの極意は想像力
○IBM伝説 アメフト ブッグブルー
○企業のボランティアでは、会社の上下関係を持ち込まないことが鉄則
○iphoneなどで、日々の瓦礫処理前後の写真をとる。これがボランティアの士気、遠隔地への情報提供につながる
○アプリケーションを含む被災地支援の独自システムを、共同で開発できる技術者が現地にいる嬉しい。だいたいそういう人は被災地にやってこないので、出来上がったものが使いものにならないケースが多い
○ニーズ調査は大変なことだが、それをやるボランティアは最後まで責任を持つ