とめちゃん's 本ログ

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ビジネスマンのための「行動観察」入門

2012年06月29日 | Usability UX

ビジネスマンのための「行動観察」入門

http://book.akahoshitakuya.com/b/406288125X

ビジネスマンのための「行動観察」入門 (講談社現代新書)

ビジネスマンのための「行動観察」入門 (講談社現代新書)  著者のサインをもらうために、必死に読んだ本(^^; ... 「Do observe not see」と書いてありました。  去年、ガイアの夜明けで見た、「大阪の本屋さんを変える」の事例も掲載されています。何気ない姿を観察して、そこから、今までにないものを発見していくのがいい。 この何気なく観察すると、さりげなく書いてありますが、その裏にたくさんのノウハウがあることが分かります。

以下、抜粋■
○コーネル大学の教授に徹底されたこと
(1)必ず、現場に行って、人間の行動を観察すること
(2)根拠のあるソリューションを提案すること

○企業の永遠の課題
「付加価値の提案」
:製品開発、提供サービス内容の提案など、いかに自社製品・サービスを差別化し、他者に対する優位性を確保するか?
「生産性の向上」
:営業、生産、工事、ホワイトカラーの業務など様々な現場やオフィスでいかに効率よくアウトプットするか?

○行動観察の3つのステップ
「観察」のステップ
:現場に足を運んでそのフィールドでの人間の行動を詳細に観察し、実態を把握する。その場で気づいた事実について詳細なメモを作成する。また許される場合は映像や音声を記録し、対象者にインタビューする場合もある
「分析」のステップ
:人間工学や、心理学など、人間に関する知見を駆使して、観察した人間の行動を構造的に解釈することを試みる(人間工学/エスノグラフィー/環境心理学/社会心理学/表情分析)
「改善」のステップ
:実態とその解釈をもとに、ソリューションを提案する

○行動観察が有効な理由
・言語化されていないニーズやノウハウを抽出できること
・社会通念によるバイアスを排除できること

○調査を実施する上で大切なこと
調査の前に「こういう結果が出ます」などど約束はできない
途中経過はクライアントに伝えない
「人間に関する知見をベースとした調査である」ことを理解してもらえるような準備をする

○行動観察の基本的な姿勢
・まず、行動を起こして、その中で考えながら進める」
・自分の価値観で観察対象者を批判的な目でみてはいけない
・行動観察をする人間は、最初は現場のプロに学ぶ弟子なのだが、最後はそのノウハウを解き明かして他の人に伝える役割をする
・まずは観察して得られた実態を洞察して仮説を導き出し、それをトライアンドエラーの形で現場で直ちに実行して、その効果を見る方がいい
・現場に寄り添う
・「共感を大事にしてゴールにたどりつく」

○行動した結果を現場にいかす
ノウハウを抽出して共有できる状態にしても、現場の人が取り入れてくれないと何の成果もでない。行動観察を実施すれば知りたいノウハウについて文脈・環境の違いを検討せずに導入することができる。

○プロスペクト理論
人間は得をすることよりも、損をすることを過大に評価する。そのために得をしようと意思決定するよりも、損をしないように意思決定する

○Attention Restoration Theory(注意回復理論)
疲れている人間が自然物を見ると集中力が回復するというもの

○行動観察の手続
まず、フィールドをよく観察して、事実をありのままにとらえる

様々な事実について、可能な解釈を考える

心理学や人間工学など、アカデミックな知見を踏まえて構造的な解釈を試みる

その事実をよりよく説明できる仮説を考える

得られた仮説に基づいてソリューション案を出す

そのソリューション案を簡易に実施して、効果を見て有効性を確認する


未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

2012年06月28日 | アイデア・啓発本

未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II
http://book.akahoshitakuya.com/b/4484121107

未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学 集中講義II

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/2b12eb11d0ec7377ceed126889acc79e

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

の続編。20歳の・・・が起業家精神とは何か?という人生論になっていたのに対し、この本は、いかにイノベーションを実行するかという方法について書かれている本。失敗を恐れず、前に前に突き進んでいくことの大切さがわかります。

以下、抜粋■
〇イノベーション・エンジン
想像力を高める仕組み。エンジンという言葉を用いたのは、ingeniousと同様に、内なる才能を意味するラテン語に由来し、クリエイティビティが誰もが生まれながらに備わった資質であることを思い出させてくれる。
:内部は、知識、想像力、姿勢の3つで構成
→知識は、想像力の燃料です。
→想像力は、知識をアイデアに変える触媒です。
→このプロセスは、資源、環境、文化など、さまざまな外的要因に左右されます。
→姿勢は、イノベーションを動かす起爆剤です。

〇こころに残る言葉
:人生における最大の失敗は実行しないことではありません。想像力を働かせられないこと
:アラン・ケイ 未来を予想する最善の方法は、未来を発明することである
:創造性を発揮して問題を解決する機会は、いたるところにある
:パブロフ・ピカゾ 優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む
:スティーブ・ジョブス 人類が成し遂げてきた最高のものにふれ、それを自分の課題に取り込むこと

〇パワーズ・オブ・テン
どんな状況も違う角度から見ることができる、ということ

〇イノベーション
無関係に思えるアイデアやモノをむすびつけ、組み合わせる能力がかかせない
社会的な取り組みであり、他者との交流が必要
意識して異質な人々との交流を生活に取り入れ、自分の流儀をかき回し、アイデアを生み出す。
:できる営業マンの中には、「航空券を買う時はできるだけ、多くの空港を経由する世界一周チケットにする」空港のロビーで通りかかった人に話しかけて貴重なコネをつくる

〇イノベーションの最適な空間は以下の7種類全部を検討する
(1)プライベート空間
(2)グループ空間
(3)宣伝空間
(4)パフォーマンス空間
(5)参加空間
(6)データのための空間
(7)鑑賞空間

〇よく考える 「サード・サード」 ティム・ハーソン
最初に思いつくのはありきたりな答え、二番目がより面白く、三番目がクリエイティブな答えになる

〇TRIZ 発明的問題解決理論
ある問題を解決する際、すべての変数を、それと矛盾する他の変数と突き合わせることによって、理想的な解決策にたどり着くことを意図したもの

〇アレックス・フェイクニー・オズボーン「独創力をのばせ」
・判断を保留すること
・アイデアを数多くだすこと
・奇抜なアイデアも歓迎すること
・アイデアを結合すること

〇ブレーンストーミング
:スペースには動き回れる余裕があること。立って行うこと
:出されたアイデアをすべて掲げるスペースがある
:異なる視点や知識の持ち主に参加してもらうこと、ただし、このメンバーが最終決定は行わない
:ピザ2枚程度のメンバー
:短時間のウォーミングアップ
:面白い、面白くないにかかわらず、あらゆる可能性を探る
:参加者がそれまで考えていた前提を崩すような、意外で刺激的な設定も必要
:ペンと紙と人数分準備する

〇自分が予想する以外のことに注意を向けるのが難しいのは
・繰り返しの行動によって注意がおろそかになる
・目の高さにあるものばかりに気が取られてしまう
・自分が期待するもの以外は無視する

〇観察して発見したものは、言葉にしたり、絵に描いたり、写真に撮ったりして記録する

〇ミア・イムランが大量の学術論文の読むときのコツ
・ヒントは探すが、「どれひとつとして信じていない」
・読むものすべてを疑ってかかり、共通するパターンがないか、どこかに矛盾がないかを探している

〇クリエイティブな成果には制約が必要
「リーン・スタートアップ」にも制約が創造性を生む
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/92654dfc2d33f0562427d2ba994d3da4

〇ゲーミフィケーション
ゲーム以外の分野にゲームの要素を取り込むこと
・どんなゲームでも進行状況を正確かつ頻繁に知らせる必要がある
・ほんの少しルールを変えるだけで、行動を変え、創造性が増す

〇6つの考える帽子 エドワード・デボノ
水平思考のために利用
チーム内の役割を6色の防止で表現、たいていの人が特徴的な役割1色と、それに近い役割1,2色を持っている

〇マーフィーの法則を変える・・・
If anything can go wrong, it will

If anything can go wrong, fit it!


ちえづくり―新しいインクスの革新手法 ものづくり企業の変革力を高める

2012年06月27日 | 職業経験

ちえづくり―新しいインクスの革新手法 ものづくり企業の変革力を高める
http://book.akahoshitakuya.com/b/4822231356

ちえづくり―新しいインクスの革新手法 ものづくり企業の変革力を高める

ノウハウの形式知化について、自らの企業で取り組んだ内容が書かれている。具体的な手法が書かれているので、とても分かり易い。

以下、抜粋■
〇ノウハウの形式知化
:エキスパートの方との打合せを設けて、問いかけを行いながら、直観的に判断していることは何なのか?何に注意を向けているのか?どういった基準で判断しているのかなどについて、自分の頭を棚卸ししながら話して頂くこと
・形式知化の過程で起こる2つの利点
(1)エキスパートの中で検討方法が整理され、より洗練された考え方に気付く。エキスパートの方が論理的に話していくことで、自身の判断の仕方に改善点があることに気づき、より質の良い結果の導き方、より普遍的な考え方などが自身で見えてくる
(2)判断を可視化する場を通して若手が育つ。打合せの場に若手社員に同席して頂くことで標準書や手順書などのドキュメントで得られる以上の知恵をエキスパートから得ている。エキスパートが語るときに、なぜそうしたのか根拠を聞くことによって、過去のエピソードや考え方を共有できることが寄与している。特異な経験や信念、価値観が、判断が必要な場面設定と同時に語られることで、現場のさまざまな場面で若手が実際に使えるノウハウとなっている
ノウハウは、「〇〇のときに△△する」という形の実践的な知識として形式知化する

〇実践知識
どう状況を解釈するか、そう解釈する理由は何か、最終的にどういうやり方が良いのか、こうした状況の読み方までを明らかにしたノウハウ。
画一的な対応を生むための知識ではなくその場の状況に的確に対応するための知識


〇お客様からの注目
形式知化のプロセスで得られる「気づき」や「人材の成長」の効果、または形式知化したノウハウの「知識資産の価値」に注目するようになった

〇人の知恵
「知識」「経験」「意志」の3つととらえる

〇ウィズダム・エンジニアリング
「知識」「経験」「意志」の観点で組織を変革する方法論

〇「知恵」とは
知識は「知っていること」、知恵は「知っている知識を状況に合わせて使いこなせること」
知識は存在する「もの」であり、知恵は人の「能力」である。
知恵を人が醸成していくためには、人が成長するための要件である「知識」と「経験」が必要
自らの頭で実際に使える機会をどれだけ得たか、同じ問題の繰り返しではなくどれだけ多くの困難な問題に直面したか、という経験の質が重要
知識を使うだけではなく、その状況に適した知識を取捨選択したり、いくつかの知識を組み合わせたりといった創意工夫の能力、何がベストなのかを判断する能力が問われる。
問題解決に向けて筋の良いつながりを見出すことができること

〇行動を起こして結果を得るまでの認知過程
「状況を読む」→「決断する」→「行動する」

〇人の知恵が活きる組織
環境変化の激しい中にあっても、組織の人材一人一人が動的な目の前の状況を的確に読み、価値創造に向けて決断し行動する組織。

〇ナレッジワークにおける可視化の意味
(1)現状を理解し課題を抽出すること
(2)現場のノウハウの可視化

〇ナレッジワークにおける可視化の意義
・全体像を把握する
・定量化する
・内省する

〇ナレッジワークにおける可視化の原則
【範囲】PPRフレームワーク
Produtct
Process
Resource
【着眼点】1Process-1Decision
業務中の「判断」に着目し、その仕方をブレークダウンする
【構造】業務の構造化
【視点】複眼的視点
その業務に関わる人を巻き込んで複眼的な視点で見ていくこと
業務の実態を理解するだけではなく誰が何を考えているのか全体で認識を合わせていくことも重要
関係者の認識と思いを引き出し、適切に業務を可視化、分析していき、全体で課題の共通認識を醸成させていく

〇ナレッジワークの何を可視化するのか?
・他部署の業務内容と自分の業務との関係
 :業務の全体像と課題の所在を明らかにする
 :部署や担当者が変わるポイントを重点的に調べる
 :具体的なタスクやアクション、判断がなぜ必要なのかを調べる
・業務や商品の過去の実績や実態
・個々人のノウハウ
 :どういうケースで使えるのか、場面設定が明確であること
 :検討しなければいけない観点、検討の筋道、候補となる選択肢、結論として複数あり得る場合の優先順位などの、検討の中身が明確であること
 :参照の仕方に応じたノウハウの構成と参照しやすい環境

〇ナレッジワークにおける可視化の進め方
具体的な内容を設定する

〇ドレイファスの熟達の5段階モデル
「未経験」「部分的な能力」「十分な能力」「優秀な能力」「エキスパート」
認知的能力の違い、「状況の読み取り能力」と「状況の重要な特徴を識別する能力」の能力の差

〇実践知識を引き出す対話
(1)場の設計(何のために、誰に参加してもらうか、何を準備するか)
 :ノウハウに関する対話の場を学習の場と位置付ける
(2)話し手、聞き手の相互の認識を合わせる
 :ゴールイメージを共有する
 :エキスパートの方に「あなたが他の方より優れているのはどういうところですか」「若手の人ができないのはどういうところですか」などの質問をして、どのレベルでまとめるかを見出す。
(3)経験のロジック化
(4)検討項目間の整理
(5)検討内容の構造化
 :実際の複雑さをありのままに表現していくだけではなく、「何が重要なポイントか」「どの検討は省略しても問題ないか」を見定め、適切にモデル化する
(6)検討の中身の精緻化
 :違いを識別し、比較する。ある切り口で整理してみる。視点を変え、全体像を推測する。パターンに分けてみる。

〇対話のテクニック
・対象のフレームを切る
・的を絞った質問をする
・例え話を使って類推を促す
・別の可能性を提示する
・極端な方向に振ってみる
・苦労話や武勇伝から入る

〇経験のデザイン
・全体の基本構造を理解する
・経験の幅を広げる
・より良いやり方を考える
・全体をつなげる経験をする

〇状況の読み方を伝達する仕掛け
・共通言語の拡充
 :状況の微妙な違いを言葉にしていく
・情報の見せ方の工夫
 :情報の利用者が個別の状況を識別しやすいように、情報の色や形式を工夫すること
・検討の過程を残す仕掛け
 :各人がどんな状況に直面し、どう解釈し、どういう対応を行ったのかを記録することで、状況を読む行為を直鉄的に共有する


ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ

2012年06月27日 | Workshop

ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ
https://www.amazon.co.jp/dp/4862760171/

ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ

「対話とはプロセスである」という考え方。他者を理解するためには、対話が必要であることを強調している。
しかし、作者のボームとアインシュタインが全く対話の出来ない関係にまでなっていることを考えると、とりあえず対話できただけでも、何らか成功というパターンがあるのかも、と思いました。

以下、抜粋■
〇対話
人間的な経験という並外れて広い範囲を探るプロセス
参加者全員の間に存在する、自由な意味の流れ
意識それ自体の理解を目的としたもの
話し手のどちらも自分が知っているアイデアや情報を共有しようとはしない。むしろ、二人の人間が何かを協力して作るものである
対話で新しいものが創造できるのは、人々が偏見をもたず、互いに影響を与えようとすることもなく、また相手の話に自由に耳を傾けられる場合に限られる。話し手の双方が、真実と一貫性のあること「コヒーレンス」に関心をもつことが大事だ
ともに参加する以上の意味があり、人々は互いに戦うのではなく、「ともに」戦っている。つまり誰もが勝者となる
輪になって座るような幾何学的な並び方だと、誰かを有利にすることはない
物事の分析ではなく、議論に勝つことでも意見を交換することでもない、自分の意見を目の前に掲げて、それを見る、様々な人の意見に耳を傾け、それを掲げて、どんな意味なのかをよく見ること。自分たちの意見の意味がすべて分かれば、、完全な同意には達しなくても、共通の内容を分かち合うようになる

〇対話グループ
どんなことに対しても決定を下したりしない。これが重要。参加者に義務感がない。参加者は、オープンで空なスペースを持っていて、どんなものでも入ってこられるようにしておく必要がある。
様々な人が、それぞれ違う考え方をするのが有益。
大切なのは、永遠に存続する、不変の対話グループを築くことではなく、変化を生み出せるまで続くグループを作ること
対話を継続することが非常に重要、必要なのは意味の共有

〇意見
「想定」でもある。人々は、参加する以前から様々な種類の想定を持っている

〇進行役
初期の段階では役に立つが、できるだけ早く、その役割から離れ、グループ自らに計画を立てさせるように仕向けることが大事。

〇参加型思考
個々の境界は通り抜けられるものとして感じられ、事物は互いに潜在的な関係を持ち、目に見える世界の動きはきわめて重要な本質に参加している感覚を与えるもの
「具体的な」知覚ではたいてい手が届かない、人間関係の積み重ねを理解する能力がある。
すべてのものがあらゆることに参加しているとみなす。参加者自身が地球を分かち合っている、個人という概念はない。

〇「参加」とは
「分かち合う」:源泉を分かち合う
「参加する」:人を何かに加わらせること

〇具体的思考
実践的な結果思考の考え方。ありのままに、そして明確な状態で個別に形作ること

〇思考
鋭敏な暗黙のプロセスを指す。考えることのプロセスは非常に鋭敏なものである。基本的に、その意味は言葉で表されることはない
個人的なものではない、文化全体の中で生まれ人に影響を与えているもの

〇認識の基本
鋭敏さとは、何かが起きていることを感じ取る能力。自分の反応の仕方や他人の反応の仕方や他人の反応の仕方を察知し、ごくわずなか相違点や類似点に気付くこと。こうした点をすべて感じ取ること

〇暗黙知
言葉に表すことはできないが、確かに存在する知識のこと


インターネット心理学のフロンティア―個人・集団・社会

2012年06月25日 | 読了本

インターネット心理学のフロンティア―個人・集団・社会
http://book.akahoshitakuya.com/b/4414301696

インターネット心理学のフロンティア―個人・集団・社会


インターネット心理学の研究について、既存研究と、各著者の実践研究が書かれている本。インターネット利用の長所短所や、孤独感をインターネット利用で補完できるのか?インターネットの相互作用、地域コミュニティとインターネットなどの観点が書かれています。

以下、抜粋■
〇CMC Computer Mediated Communication

〇インターネットパラドックス
対人コミュニケーションを促進する技術であろうはずのインターネットが、かえって私たちの対人関係や精神的健康を損なう矛盾を実証的に証明したもの

〇インターネットパラドックスのフォローアップ調査から・・・
対面を基盤とする対人関係の中でインターネットが利用されるのであれば、インターネットは強く親密な対人関係の維持に役立つと方向転換

〇インターネット利用の違い
情報獲得や娯楽用ツールおよびそれを目的とした利用がおい場合は、精神的健康の悪化は見られず、むしろ向上している場合もある。
「コミュニケーション用のツール」や「コミュニケーション目的」の利用が多いと、精神的健康の悪化がみられる場合が多い。

〇社会的リソース
・対面の対人関係の現在の豊かさ
・対面の対人関係を豊かにする個人の資質

〇CMCの話しやすさの理由
・コントロール可能性
・編集可能性

〇孤独感とは
社会ネットワークの様態や対人行動によって直接決定されるものではなく、あくまで個人の主観的な経験によって決定される心理的な概念
・情緒的孤独感
・社会的孤独感

〇改訂版UCLA孤独感尺度 邦訳版
1.私は自分の周囲の人たちと調子よくいっている
2.私は人とのつきあいが少ない
3.私には頼りにできる人が誰もいない
4.私はひとりぼっちではない
5.私は親しい友達の気心がわかる
6.私は自分の周囲の人たちと共通点が多い
7.私は今、誰とも親しくしていない
8.私の興味や考えは、私の周囲の人たちと違う
9.私は外出好きの人間である
10.私には親近感のもてる人たちがいる
11.私は疎外されている
12.私の社会的つながりはうわべだけのものである
13.私をよく知っている人は誰もいない
14.私はほかの人から孤立している
15.私はその気になれば、人と付き合うことができる
16.私を本当に理解してくれる人たちがいる
17.私は大変引っ込み思案なのでみじめである
18.私には知人がいるが、気心の知れた人はいない
19.私には話し合える人たちがいる
20.私には頼れる人たちがいる

〇孤独な人がしがちな行動
不適切な自己開示。孤独でない人と比較して、同性に対しては極端に多くの自己開示を行い、異性に対しては極端に少ない自己開示を行う
自分に関連する内容が多い
会話相手に対する反応が遅い
相手に対する質問が少ない

〇孤独感への対処法
(1)悲しき無抵抗←何もしない
(2)積極的独居
(3)浪費
(4)社会的接触

〇孤独感の克服
現実の社会的関係を変化させることが最も有効

〇CMCの特徴
・双方向性
・時間的空間的制約の解放
・社会的制約の解放
・個別化
・ネットワーク化
・情報の種類と量の増大
・情報の視覚化

〇ブログ継続意向の指向性
・自己表現、相互交流指向
・情報共有指向
・他者からの被理解

〇地域社会におけるインターネットの2つの利点
・非同期性
・カスタマイズ性

〇千葉県美浜市の例
・女性の利用率が多い傾向、子育てや教育など女性の生活領域と密接に関係しているため
・PCメールの利用頻度や地域オンラインで得た情報について家族や近所の人と話題にすることが、地域オンラインコミュニティへの投稿を促進する効果を持つ
・地域オンラインコミュニティへの投稿は、地域社会参加を押し上げる直接的な効果をもつ
→オンラインのやり取りを通じて、「われわれ地域住民はお互いに助け合っているという認知、すなわち社会関係資本の基本的な構成要素である互酬性規範の認知を高めることで地域社会への参加を促進している









アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)

2012年06月24日 | アイデア・啓発本

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)
http://book.akahoshitakuya.com/b/4062881039

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)<

インプットデータの収集方法から、相手を納得させるためのアウトプットの出し方まで書かれている本。
今のところ実践できているのは、
実読の2ステップ(目次と読む。重要記述のところにポストイットを貼る)
読了本をブログに書く
要約の書き方の練習として、読了本の感想文を書く
なので、拡張していかねば。

以下、抜粋■
〇「現場の情報力」
データや他人の話だけでは決して本質には近づけない。「現場に赴き、場を感じる」ことが大切。
テーマを発見するためには、まず面白そうな現場に行き、自分の価値観と違ったものや共感するものなど、自らの感覚を研ぎ澄まして観察することが大事
あまり事前に調べすぎない←たくさん本を読んでからフィールドワークに出ると、どうしても本の内容を確かめたい、検証したい」という意識が生まれてしまう
フィールドワーク→文献研究→フィールドワーク→文献研究のステップを踏む
企業のリサーチの場合は、現場で仮説を発見し、文献で検証し、さらに定量調査で顧客の傾向値や規模を把握してからプランを実行する

〇参与観察
勝手な思い込みや偏見を修正し、意外な発見や新たな仮説を導くのに役立つ

〇インタビュー
当事者とのインタビューや話し合いを通じて、彼らの思考や心情に肉薄することができる
当事者と関係をつくれると継続してリサーチができる。単なる調査対象者ではなく、継続的なパートナーとなる
メモの取り方:黒はファクト、赤は仮説
ちょっとだけ考える時間を置いてまとめる。脳で一回現状を消化してから、必要な部分を切り出してノートに貼る

〇仮説を生み出す技術
(1)カテゴリミーティング
(2)コネクティング
 「ひねくれモード」インタビューではこんなことをいっていたけど、実は腹の底ではこうなのではないか?とうがった見方をする
(3)トヨタ式5W1H

〇「実読」の流儀
いかに速く、効率よく、効果的に必要情報を見極めストックするかが勝負
(1)目次読書段階 どこに必要情報があるか見極める
(2)フラグを立てる段階 見当をつけた章を飛ばし読みし、重要記述があるところに、ポストイットでフラグをたてる
(3)熟読段階 フラグをたてたところに戻ってじっくりと読み直し、仮説やアイディアを本に書き込む

〇各種ソフトなどとの連携
Webcat Plus
ブクログ
TED
日本語検索+英語検索+画像検索
CiNii、NiiDBR

〇ツィッターをアイデア想像の刺激装置として利用
(1)異分野のエキスパート
(2)つぶやきが適度に多いこと
(3)世界に通じる人物であること

〇知的生産の基本概念
(1)京大式カード
(2)KJ法
(3)こざね法

〇クラウドサービスの活用
・ブログは「読書カード」がわり
・Evernoteでデータ集約
・Dropbox
・Facebook
 関係性こそ、アイデアを生み出す根源であり、異分子との交流や衝突からまったく新しいアイデアが生まれる

〇プロダクトの三位一体
「要素」「構造」「機能」

〇ひらめきにドライブをかける5つの揺さぶり
(1)意図的欠落
(2)類化性能
(3)目的変更
(4)BTTF Back To The Future
(5)仮説推論

〇文書つくり
(1)型の理解
(2)マンダラートを活用した「思考の断片」の出力
(3)データベースを構築し、「全体像を」リライト

〇書くための基本3原則
(1)書きながら考えない
(2)紛らわしい文章や複雑な文章を書かない
(3)ペンシャープナーを持つ

〇文書表現のルール
(1)読者は誰ですか?
(2)書く文章のジャンルは何ですか?
(3)書く内容、テーマは何ですか?
(4)文章にどんなリズムを流しますか?
(5)文章を規定するルールを簡単に示しましょう

〇企画書の基本項目
(1)目的目標
(2)現状の問題と課題
(3)コンセプト
(4)顧客
(5)コンテンツ
(6)作業工程
(7)スケジュール
(8)予算/収支予測/市場へのインパクト
※(9)コンテンジェンシー・プラン/シナリオプランニング

〇説得力トレーニング
「初めての人も作れるカレーライスのレシピを5分間で作ってください」









「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達

2012年06月21日 | Workshop

「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達
http://book.akahoshitakuya.com/b/4484881047

「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達

発達の最近接領域についての定義が書かれている本。こどもの知識をIQのような発達水準だけではなく、他者の力を借りて達する水準にも目を向け、その差を最近接領域としている所が大きな特徴です。

最初から、この本を読むのは、かなり難しいので、下記の本を読んでイメージをつかんでからの方が理解しやすいかなと思います。

ヴィゴツキー入門
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/91b40ddea1008efdd1d059918e333337

以下、抜粋■
○「発達の最近接領域」とは、下記2つの水準の差
・「現在の発達水準」自主的な課題解決の水準、すでに完結したある発達サイクルの結果として子どもに形成された精神機能の発達水準
・「明日の発達水準」現在生成しつつある過程、成熟し始めたばかりの、発達し始めた過程を意味し、具体的には大人の助けや友達との協力によって可能となる課題解決の水準。集団活動の模倣によって、大人の指導の基であるなら、理解をもって自主的にすることよりもはるかにおおくのことができる。

○「発達の最近接領域」を考慮することにより、通過した成熟過程だけではなく、現在生成しつつある過程、成熟し始めたばかりの、発達しはじめたばかりの過程をも考慮することができるようになる。

○発達に先回りする教授・学習が優れている。

○こどもの高次精神機能の発達の2ステップ
(1)集団的活動・社会的活動という、精神間機能
(2)個人的活動・子どもの思考の内部方法として、精神内機能

○内言や思考が子どもとまわりとの人間の相互関係から発生するのと同じように、子どもの意思発達の源泉となるのも、相互関係。ピアジェも、子どもの道徳的判断の発達に関して、その基礎に協同が横たわっていることを示している。

○教授・学習の本質的特徴は、教授・学習が「発達の最近接領域」を作ることにある。子どもたちにとって、周りの人との相互関係、友達との共同の中でのみ可能である。

○発達過程は教授・学習過程と一致しない、発達過程は、「発達の最近接領域」を創造する教授・学習過程の後を追って進む。

○3歳までの教授・学習の特徴は、自分自身のプログラムに基づいて学ぶことにある幼児前期の子どもが、教授・学習で行うことができるのは、自分の興味と一致したことのみ
就学前期の子どもは、教師のプログラムが自分のプログラムになるのに適応して学ぶ。
学齢期の子どもは、教師の望むことだけをすることができる。

○あらゆす教授。学習には最適期、つまりもっとも好都合な時期が存在する。

○就学前期
子どもの世界観の最初の輪郭とよびうるようなものが形成される時期

○「発達の最近接領域」が規定するもの
まだ成熟はしていないが成熟中の過程にある機能、今はまだ萌芽状態にあるけれども明日には成熟するような機能を規定する。つまり発達の果実ではなくて、発達のつぼみ、発達の花と呼べる様な機能、やっと成熟しつつある機能

○「発達の最近接領域」に今日横たわるものは、明日には現在の発達水準となること、今日子供が他者の助けを借りてできることは、明日には自分で出来るようになっていることを示している。

○「発達の最近接領域」により規定できる4つの数値
・子どもの知的発達水準
・子どもの「発達の最近接領域」
・学年の理想的年齢
・学年の理想的年齢と「発達の最近接領域」との関係






宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)

2012年06月17日 | アイデア・啓発本

宇宙船地球号操縦マニュアル (ちくま学芸文庫)
http://book.akahoshitakuya.com/b/4480085866

宇宙船地球号操縦マニュアル

70年代初頭にデザインを志した方たちが読んで、とても感銘を受けたというお話を聞いて読んでみました。
今から、世界を変えていくぞ?という意気込みが感じられる内容になっている本だと思いました。

以下、気になった言葉■
○宇宙船地球号の全体の富には安全要因がデザインされていた。

○宇宙船地球号をいかに操縦し、維持するかということについて、また、その複雑な生命維持や再生のシステムについて、取扱説明書がなかったこともデザインされていた。

○測地線
ふたつの独立して動いている「出来事」のあいだを結ぶ、もっとも無駄のない相互関係の線

○シナジー
システムのなかの別々の部分、あるいはそうした部分の寄せ集めの振る舞いをバラバラに見ていても、決して予想ができないようなシステム全体の振る舞い

○「工業化のはじめに話し言葉ありき」言葉やアイディアを文字としてかけるようになったことがコンピュータのはじまり。

○デザインと発明の革命によってのみ戦争を排除できる

○イニシアティブをとるのはとるのはプランナーであり、建築家であり、技術者なのだ。仕事に取りかかって欲しい。とりわけ協同作業をして、たがいに抑制し合ったり、他人の犠牲で得をしようなどとはしないで欲しい。

○ワールド・ゲーム
宇宙船地球号の現状を参加者に体験的に感得させ、問題解決のためのヒント、ないしフラーの考え方を学習させるためのワークショップ



ノマドワーカーという生き方

2012年06月16日 | 職業経験

ノマドワーカーという生き方
http://book.akahoshitakuya.com/b/4492044620

ノマドワーカーという生き方

ノマドワーカーって何?を知りたくて、読んだ本ですが、「セルフコントロールをうまくやることが人生を成功に導く」ということがメインに書かれていました。
「戦略なしでは成功なし」、「22時就寝4時30分起床生活」は完全に賛成です。
5年後の自分をイメージして背伸びしてみる
日々のプランをたて、振り返りもする
出来る限り多くの人と会って、つながりを作る など。
最新のライフログ収集方法を駆使して、セルフコントロールしていますので、一読して試すのもいいかもしれません。

ちなみに、コワーキング本の感想は↓
つながりの仕事術~「コワーキング」を始めよう
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/84224cb41329fe6906798f9928369725

>つながりの仕事術~「コワーキング」を始めよう


あなたへの社会構成主義

2012年06月15日 | Workshop

あなたへの社会構成主義
https://bookmeter.com/books/99243

あなたへの社会構成主義

認知科学を知るなら、「認知革命」をよむべき
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4782800371/
と会社で話題になった?のですが、あまりに厚い本だったので・・・どうしようかと

そこで思い切って、青山WSDの苅宿先生に、認知科学をしるならやはり「認知革命」は読むべきでしょうか?と聞いたところ、それから考え方に変化が生まれたので、この本を読んだ方がいいというので、おススメされた本。
多分、読書メーターで、積読・読みたい本に登録してある中で、一番ページ数も多く、字が細かいのは間違いないですが、読み応えありました。
なぜ、今、協同なのか?について、社会構成主義の観点から書かれている本。実践例も、いくつか書かれています。

以下、抜粋■
○二元論的存在論
心と世界の実在、外界に対して、内なる私的な意識に価値を置くこと

○ジョン・ロック「人生知性論」
個人の心は、生まれたときは白紙の状態であり、世界を体験することによって、そこにいろんなことが書き込まれていく。
抽象的な概念も複雑な思考も、すべて私たちの世界における体験に由来

○合理主義
個人の内部に存在する心的プロセスが、私たちの知識を形作るのに重要な役割を果たす
世界から情報を引き出すために、心の中にあらかじめ何らかの概念をもって世界に働きかけなければならない

○語彙とは
なんらかの共同体の伝統や実践にもとづく記述の仕方

○啓蒙主義
個人は、生まれつき合理的に考える力をもっており、政治に参加する不可侵の権利を有していると考えられている

○ハーバーマス「認識と関心」
いかなる知的研究であっても、特定の利害・関心に対して特権を与えたり、特定の政治・経済の形態を促進することは避けられない
権威の言葉は、世界を正確に写し取るものではなく、彼らの利害・関心が、ある特定の説明を選ぶように仕向けている

○ソシュールの「記号論」
「記号の科学」、私たちがコミュニケーションするシステムに焦点をあてた科学
「意味するもの」と「意味されるもの」という2つの概念を提示

○ヴィドゲンシュタイン「言語ゲーム」
言語と言語が織り込まれている行為のことを、言語ゲームと呼ぶ。
言葉は、言語ゲームの中で用いられることによって、その意味を獲得する
言語ゲームは、広い行動や事物のパターン(生活様式)にはめこまれている
言語のゲームメタファーでは、人々の関係が重要

○社会構成主義の4つのテーゼ
・私たちが世界や自己を理解するために用いる言葉は、「事実」によって規定されない
・記述や説明、そしてあらゆる表現の形式は、人々の関係から意味を与えられる
 :私たちの理解は、私たちをとりまく「関係」から要請されるもの
・私たちは、何かを記述したり説明したり、あるいは別な方法で表現したりする時、同時に、自分たちの未来をも創造している
 :私たちの伝統は、人々が共に意味を形成していく絶え間ないプロセスによって維持されている
・自分たちの理解のあり方について反省することが、明るい未来にとって不可欠である

○社会構成主義では、科学について、新しい科学的知識が「関係性のプロセス」から生み出されることを重視

○クーン「科学革命の構造」
私たちの主張や説明は、あるパラダイム(特定の理論、事物に対する考え方、方法論的実践(ヴィドゲンシュタインの生活様式)への参加ネットワーク)の中に埋め込まれている

○対話の3つの観点
・構造化されたもの
・レトリックとしての会話、特に説得としての会話に注目
・プロセスとしての対話

○経験の性質
経験を受動的なもの もしくは 能動的なもの として捉える

○ゴフマン「行為と演技」
言語は社会的行為の一形式として理解されなければならない
ドラマツルギー(劇作法) お互いが演技をしつつ、演じている姿と本当の姿が、めったに一致しないこととして社会生活を定義

○ガーフィンケル[Studies in Ethnomethodology]
個々の人間がいかに社会生活を営んでいるかではなく、人々がいかに協同で秩序や理解の知識を作り出しているかということに焦点を当てる
私たちのやりとりは「エスノメソッド」に深く依存している。エスノメソッドとは、一群の人々(エスノ)が合理性や秩序を達成するために用いる方法(メソッド)。エスノメソッドは、人々を説得しようとする一部の人間に限られたことではなく、公の資源

○参加型アクションリサーチ
アクションリサーチを行う研究者の間には、一つの合意が成り立っている。研究とは、当事者との共同的実践でなければならない。最終的に目指すのは、自分たちがおかれた状況を少しでもよいものにしようと努力している人々と共同で実践を行い、彼らに力を与えること

○病に侵されたときに語る主要なナラティブ
・補償のナラティブ
・混沌のナラティブ
・探求のナラティブ

○感情
・異文化の多様性は私たちの想像を超えている
・ある文化から他の文化への翻訳は困難である
・文化の中で醸成されたもの

○「個人主義的な自己」を「関係の中の自己」という考え方に置き換える

○ミード「象徴的相互作用論」
考えること、知ること、信じること、自己を理解することなどはすべて「個人」の心の中ではなく、関係においてはじめて可能になる

○ヴィゴツキー
あらゆる高度の心的機能、および機能間関連性の背後には、社会的関係、あるいは人々の関係がある
学習の「場」は、人と人との関係的行為の網の目に存在する者であり、大切なのは「共にする」こと

○ローラ・チェイシン「パブリック・カンバセーション・プロジェクト」
・主催者は、もし居心地の悪さを感じるようであれは、その活動に参加する必要はない
・会合は、ビュッフェ形式のディナーで開始
・セッション中、参加者が3つの質問に回答している間は、口をはさんではならない。
※自己内省を促す問いが含まれていた
・お互いに賛同し合う機会をあたえる
:2週間後の聞き取りでは、お互いの深い理解を得られ、「他者」を自分と同じように見られるようになったと回答

○自分のストーリーを語る
・容易に理解できる
・より多くの聞き手を引き付ける
・個人的なストーリーは「抵抗」よりも「受容」を生み出す

○未来の探求
人々の共通の基盤を探し出したり、構築するために行われ、比較的大きな集団や計画立案のプロセスで採用
・「システム全体」から代表者が集まり、ある議題に取り組む
・対話を開かれたものとし、参加者全員が何らかの形でリーダーシップをとることを目指す

○新たな表現方法
言葉以外の表現方法、芸術、劇、音楽、ダンス、喜劇、映画、マルチメディアなどにたいしても扉を開く