アイヌ文様画改変訴訟 印刷会社が和解申し入れ 札幌地裁で口頭弁論（北海道新聞）

アイヌ文様画改変訴訟　印刷会社が和解申し入れ　札幌地裁で口頭弁論（12/12 23:23）
　札幌市作製のメモ帳に自作のアイヌ文様が無断で改変、転用されたとして、同市のアイヌ文様刺しゅう家チカップ美恵子さん（５９）が札幌市に二百五十万円の損害賠償を求めた訴訟の第一回口頭弁論が十二日、札幌地裁（宮島文邦裁判官）であった。同市は請求棄却を求めたが、市の発注でメモ帳を製作した市内の印刷会社が、市側に補助参加した上で「配慮不足で迷惑をかけた」と述べ、同社が金銭を支払い和解したいと申し入れた。これに対し、チカップさん側は対応を留保した。

　札幌市は答弁書で「メモ帳のデザインに関して印刷会社に指示はしておらず、市は文様の改変にも関与していない」と責任を否定した。

　訴えによると、市は二○○三年、チカップさんが制作したアイヌ文様を無断で色を変えた上で、メモ帳の表紙に印刷し、市民に配布した。