アイヌ民族関連報道クリップ

アイヌ民族・先住民族関連の報道クリップです。各記事の版権は発信元にあります。

心揺さぶる鶴の舞 札幌でアイヌフォーラム(北海道新聞)

2014-11-17 16:00:00 | アイヌ民族関連
心揺さぶる鶴の舞 札幌でアイヌフォーラム(11/17 16:00)

アイヌ民族の舞踊「鶴の舞」を披露するアイヌ民族博物館の職員たち
 アイヌ民族の文化や歴史に触れる「アイヌフォーラム北海道2014」が16日、札幌市北区の札幌エルプラザで開かれ、来場した市民らが伝統の踊りや歌を鑑賞したり、アイヌ文化普及の取り組み事例を聞いたりして、アイヌ民族への理解を深めた。

 道の主催で4回目。アイヌ民族博物館(胆振管内白老町)の職員が、親子の鶴が飛ぶ姿を表現した踊り「サロルンチカプリムセ」(鶴の舞)や、民族楽器のムックリ(口琴)とトンコリ(五弦琴)の演奏を披露したほか、札幌の人形劇団がアイヌ民話を題材にした人形劇を上演。アイヌ語のあいさつの言葉「イランカラプテ(こんにちは)」を広めるキャンペーンの取り組みも報告された。

 来場者は、うなずきながら伝統舞踊を鑑賞するなどアイヌ民族の世界観に浸り、フォーラム終盤では輪になって踊りに加わる場面も。中央区の無職青木栄子さん(70)は「初めて踊ってとても感動した。民族衣装を着て伝統の楽器も演奏してみたい」と話していた。

 会場では、アイヌ民族の歴史や文化を紹介するパネル展示なども行われた。(広田まさの)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/sapporo/574910.html

■白老からアイヌ文化発信、名古屋などで「移動博物館」(室蘭民報)

2014-11-14 00:00:00 | アイヌ民族関連
■ 白老からアイヌ文化発信、名古屋などで「移動博物館」
【2014年11月14日(金)朝刊】

 白老・アイヌ民族博物館による「移動博物館」が29日に愛知県名古屋市で、30日に三重県松阪市で開かれる。開館30周年事業の一環。ユネスコ無形文化遺産の古式舞踊などを通してアイヌ文化を発信する。



 主催はアイヌ文化遺産活用地域活性化推進協議会(会長・戸田安彦白老町長)。共催は松阪市、松阪市教育委員会、松浦武四郎記念館。アイヌ民族博物館からは野本正博館長ら13人、白老町職員2人、白老観光協会職員1人が赴く。戸田町長も訪問する。「移動博物館」はこれまで札幌、横浜、大阪、仙台、広島、名古屋、福岡などで開催した。

 「アイヌミュージアムフェア」と銘打った移動博物館では、ムックリの演奏、学芸員による講話、イフンケ(子守唄)、古式舞踊はクリムセ(弓の舞)、サロルンチカプリムセ(鶴の舞)、エムシリムセ(剣の舞)、イヨマンテリムセ(熊の霊送りの踊り)など。「アイヌの装い」をテーマにした展示コーナーを設ける。

 名古屋会場では先月、同博物館と姉妹提携した松浦武四郎記念館の高瀬英雄名誉館長が「北海道の名付け親―松浦武四郎」をテーマに記念講演する。松阪会場では松浦武四郎記念館とあらためて姉妹博物館調印式を行う。

 両市内に配布しているチラシには「白老から世界へアイヌ文化を発信」「2020年、民族共生の象徴となる空間・国立博物館開設決定」と記されている。

(富士雄志)

http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/11/14/20141114m_08.html

先住民族の権利尊重、政府主導で 国連会議の合意文書判明(北海道新聞)

2014-11-12 07:25:00 | アイヌ民族関連
先住民族の権利尊重、政府主導で 国連会議の合意文書判明(11/12 07:25)
 9月に米ニューヨークの国連本部で開かれた「国連先住民族世界会議」で採択された成果文書の内容が明らかになった。先住民族に関係する土地、資源について、森林伐採、ダム建設などの事業を行う際には、先住民族の代表機関の協力を得るよう、国が関わっていくことなどが盛り込まれた。

 オブザーバーとして出席した非政府組織(NGO)の市民外交センター(東京、代表・上村英明恵泉女学園大教授)が成果文書を入手し、翻訳した。40項目からなり、「先住民族の権利に関する国連宣言」の内容を、各国が実施していくための指針を列記した。

 特に土地、資源に関しては、自由な事前の情報提供に基づく合意を前提とし、各国政府が主導して、先住民族の権利を尊重するよう周知したり、そのための仕組みづくりに取り組んだりするよう求めた。

 このほか《1》国連宣言に記された先住民族の諸権利を実現するため、先住民族と協力して国内行動計画、国家戦略などを立てる《2》先住民族の儀式用具、遺骨の返還について、公正で透明性のある仕組みを打ち出す―などを盛り込んだ。<どうしん電子版に全文掲載>

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/573903.html

登別の山岳ガイド・寺口さんがアイヌ語辞典を作成(室蘭民報)

2014-11-12 00:00:00 | アイヌ民族関連

■ 登別の山岳ガイド・寺口さんがアイヌ語辞典を作成
【2014年11月12日(水)朝刊】
アイヌ語の日常単語や地名を1冊にまとめた寺口さん
 登別市在住の山岳ガイドの寺口一孝さん(68)が、日常用語や地名をまとめたアイヌ語辞典「イランカラプテ」を作成した。日本語の意味からアイヌ語を引く方式で、道内の地名の由来を探る基礎資料などとして役立ちそうだ。

 寺口さんは日本山岳ガイド協会認定や道公認のアウトドアガイド審査認定員など登山関連の資格を持つ山の専門家。山好きが高じて、8年ほど前から道内に点在する山の名前を調べる研究にライフワークとして取り組んでいる。

 これまで道内の5千以上の山の標高と名前を調査し、実に9割がアイヌ語に由来することが分かった。一方、同一の山が文献により名称が異なることも判明し「一つの資料としてまとめられないか」と自身の調査で参考にする複数の図書、文献から単語と地名を整理し、1冊に集約した。

 イランカラプテには「北海道蝦夷(えぞ)語地名解」(永田方正著)や「地名アイヌ語小辞典」(知里真志保著)ほか10冊の文献、図書から444ページにわたり、2万8600語のアイヌ語を収録。日本語解釈で50音順に並べた。発音が異なり同じ意味を表す単語もすべて載せた。

 作成を通して分かったのは、例えば山は「ヌプリ」「ピッテク」「シル・クル」「リシル」など地域や大きさ、形状により表現が使い分けられていたり、読みが同じで漢字が違う地名や、語源となるアイヌ語が複数あることなどが明らかになったという。

 巻末には地名と動物、植物名からアイヌ語を引く索引も載せた。寺口さんは「山の名前を調査する中で生まれた副産物。道内のアイヌ語地名を調べたり、観光ガイドで地名の由来解説などに役立てられれば」と話している。

 100部印刷し、一部5千円。問い合わせは寺口さん、電話・ファクス0143・86局5795番へ。
(菅原啓)

【写真=アイヌ語の日常単語や地名を1冊にまとめた寺口さん】
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/11/12/20141112m_05.html

伊達・レガシーさんバチラー研究の博士論文まとめたい(室蘭民報)

2014-11-12 00:00:00 | アイヌ民族関連
■ 伊達・レガシーさんバチラー研究の博士論文まとめたい
【2014年11月12日(水)朝刊】

 カナダ・ビクトリア大学の大学院生、ジョエル・レガシーさん(35)が伊達市噴火湾文化研究所で博士論文をまとめている。2012年(平成24年)4月にも同研究所で調査、研究を行ったが、今回は10月から来年3月までの半年間を予定。伊達市内に住み、歩いて研究所通いを続けている。


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 レガシーさんは同大大学院で比較文化論を専攻。20世紀初頭の北海道開拓における文化比較、アイヌ民族と和人の交流、この時代の政治、文化、社会に影響を与えた人物などを研究している。

 12年4月には同研究所で、市内有珠地区に居住した英国人宣教師ジョン・バチラー(1854~1944年)と、養女のバチラー八重子(1884~1962年)に関する遺品を調べ、研究を進めた。アイヌ民族へのキリスト教布教に生涯をささげたバチラー一家の遺品が海外の研究者の研究史料に使われたのは初めて。

 帰国後もバチラー研究などを続けてきたが、博士論文の取りまとめにはさらに道内での探究が必要と判断。国際交流基金の研究奨学金を受け、半年間の予定で来日。同研究所が受け入れ機関となった。

 滞在中は研究所の一室を借り受け、ほぼ毎日通って作業に集中。来月は北大アイヌ・先住民研究センター(札幌)を訪れる。バチラー一家の関係者に会うことも考えている。

 同研究所の伊達元成学芸員らが支援、協力しており、「お世話になっている伊達市にも研究成果を還元したい」としている。
(伊藤教雄)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/11/12/20141112m_06.html