アイヌ民族関連報道クリップ

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登別の山岳ガイド・寺口さんがアイヌ語辞典を作成(室蘭民報)

2014-11-12 00:00:00 | アイヌ民族関連

■ 登別の山岳ガイド・寺口さんがアイヌ語辞典を作成
【2014年11月12日(水)朝刊】
アイヌ語の日常単語や地名を1冊にまとめた寺口さん
 登別市在住の山岳ガイドの寺口一孝さん(68)が、日常用語や地名をまとめたアイヌ語辞典「イランカラプテ」を作成した。日本語の意味からアイヌ語を引く方式で、道内の地名の由来を探る基礎資料などとして役立ちそうだ。

 寺口さんは日本山岳ガイド協会認定や道公認のアウトドアガイド審査認定員など登山関連の資格を持つ山の専門家。山好きが高じて、8年ほど前から道内に点在する山の名前を調べる研究にライフワークとして取り組んでいる。

 これまで道内の5千以上の山の標高と名前を調査し、実に9割がアイヌ語に由来することが分かった。一方、同一の山が文献により名称が異なることも判明し「一つの資料としてまとめられないか」と自身の調査で参考にする複数の図書、文献から単語と地名を整理し、1冊に集約した。

 イランカラプテには「北海道蝦夷(えぞ)語地名解」(永田方正著)や「地名アイヌ語小辞典」(知里真志保著)ほか10冊の文献、図書から444ページにわたり、2万8600語のアイヌ語を収録。日本語解釈で50音順に並べた。発音が異なり同じ意味を表す単語もすべて載せた。

 作成を通して分かったのは、例えば山は「ヌプリ」「ピッテク」「シル・クル」「リシル」など地域や大きさ、形状により表現が使い分けられていたり、読みが同じで漢字が違う地名や、語源となるアイヌ語が複数あることなどが明らかになったという。

 巻末には地名と動物、植物名からアイヌ語を引く索引も載せた。寺口さんは「山の名前を調査する中で生まれた副産物。道内のアイヌ語地名を調べたり、観光ガイドで地名の由来解説などに役立てられれば」と話している。

 100部印刷し、一部5千円。問い合わせは寺口さん、電話・ファクス0143・86局5795番へ。
(菅原啓)

【写真=アイヌ語の日常単語や地名を1冊にまとめた寺口さん】
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/11/12/20141112m_05.html


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