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合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

映画のこと

2012-09-14 00:39:39 | Weblog
このまえCATVで「ショーシャンクの空に」というのをやってたので見た。
原作がスティーブン・キングで監督がフランク・ダラボン。この二人は「グリーンマイル」や「ミスト」でもコンビを組んでいる。感動の名作という触れ込みだが、残念ながら全く感動できなかった。

この話は、無実の罪で捕らわれた主人公が、刑務所を脱獄して夢を勝ち取る--そんな話である。刑務所内で知り合ったレッドという人物と親友になるが、彼は夢や希望を持つのは危ういと説く。どんなに模範囚としてふるまったところで仮釈放の許可も下りない。刑務所の中は囚人たちにとっては、全く絶望的な状況だった。それこそ、看守らが生殺与奪の権利を握っており、ささいな自由や権利を手にすることさえ難しかったからだ。しかし主人公はその大胆な行動で、少しずつ所内の環境を変えていく。
そしてついに、脱獄に成功し、彼を酷い目に合わせた所長に復讐し、念願の自由を手にする。どんなに絶望的な環境においても諦めない事が大切だ、と映画は教えてくれているかのようだ。

しかし、である。
ここに出てくる脱獄の成功が何ともお粗末なのだ。リアリティがない。19年間も壁を掘り続けたというが、持ち物検査や牢内の検査でそれがばれないのも不自然。夜中に壁を削っていたら音がするはずだ。よしんば見つからずに抜けられても、下水管がそんな簡単に穴が開くはずもないし、どこに続いてるかも分からない。仮に抜けられても、どうやって服や必要なものを調達し、怪しまれずに逃亡できるのか……。全てにリアリティがなく、説得力がない。
そしてやはり脱獄が実際のところ不可能だとしたら、映画が語る「夢や希望を持ち続けよ」というメッセージまでも空しくなってしまうのだ。


今日は同じくCATVで「ジェネラルルージュの凱旋」を見た。これは面白かった。よくできた映画だと思った。
邦画というと最近は軒並み駄目で、特にテレビドラマのシリーズの映画化は見れるものがほとんどない。駄作ばかりで見る気がおきない。
そんな中、本作はうまくできていると思った。
堺雅人という役者のうまさはいまさら言うまでもない。
期待しているのは今月15日に公開される「鍵泥棒のメソッド」。堺雅人と、私の好きな香川照之が共演。売れない役者と殺し屋が、ひょんなことから入れ替わるというコメディだ。ぜひ劇場に足を運んでみようと思う。
それにしても香川さんは、歌舞伎役者となったにもかかわらず、映画にも出まくっている。
恐ろしい役者さんである。