~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

母の日に

2008年05月11日 | 日々徒然
今日は、母の日でした。
「お母さん、ありがとう。元気でいてね。」心で思っています。
もう何年も、面と向かっては、言えてません。
いつまでたっても心配ばかりかけているようです。

母が書いてくれていた、私の育児日記があります。
色もすすけて、黄ばんでいます。角ももろくなっています。
真ん中に「育児記録」下に「寿 高橋産婦人科」と印字されています。
私が産声をあげたその日から3歳くらいまでの記録です。
10年ほど前に渡されてから、私の手元にあります。

一日一日の記録から、私のゆっくりと成長している様が、記憶のない頃の自分が浮かび上がります。
毎日毎日、優しく見つめてくれていた母の眼差しが、どのページからも伝わってきます。
5ヶ月の時、「声をたてて笑うようになり、とても可愛いい。パパの顔ママの顔もわかる様になり、機嫌のいい時には、フフフなどひとり言を言っている。」と書いてありました。
言葉を発するようになった最初でしょう。

母は、20歳で遠く滋賀県から栃木にお嫁にきました。
一人娘でしたから、本当におしゃべりの相手は私だったでしょうね。
いろんな話を聞かせてくれました。母の故郷の話、子どもの頃の話。修行僧だった父との思い出の話。
それから、たくさん歌を歌ってくれました。あまり知られていない子守唄も。
ぜーんぶ関西なまり。
私の美月節といわれる独特なアクセントはきっと母のせい。かな?

夜、おぶさって、「お月さんお月さん、きれいなお月さん。みんなをきれいに照らしてね。優しく優しく照らしてね。今日もありがとう。お月さん。」
と月を見て、一緒に歌っていました。その時間好きでした。
私は今でも月夜にふと口ずさみます。
そして、このメロディは、歌詞を変えて私の語るおはなしのいたるところででてきます。
とても懐かしく心が和む調べだから。その心持ちを皆さんにもそっと届けたいからです。

私たちが最初に耳にしたのは、きっと母の心臓や血流の音。それから母の声。
記憶に宿る、世界で一番きれいな声は、やっぱりお母さんの声なのでしょう。

おはなし「世界で一番きれいな声」。
アヒルの子どもが散歩に出かけます。その間、小屋を一回りする間に、いろいろな動物に会いその鳴き声が自分と違ってとってもよく聞こえ、うらやましくなって、まねっこして歩きます。でも、うまくいきません。
すると、「グワッ、グワッ」っと向こうから懐かしいとってもいい声が!!
そう、それは、お母さんアヒルの声でした。
アヒルの子どもは思うのです。
「やっぱり、この声が世界で一番きれいな声だ!」って

共感です。




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