~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

おはなしクインテットの皆さんと

2008年03月03日 | イベント・語りコンサート・舞台他

楽屋に入ると大きな花束が・・・
大好きなバラの花束。
ありがとうございます。とっても嬉しかったです。

ステージからみなさんのお顔よく見えました!私自身の心が温かくなり、優しい気持ちで語ることができました。
遠方からいらしてくださった方、ちっちゃなお子さんを抱っこしてきてくださった方、朝の時間でお忙しい中本当にありがとうございました。

今回は、ナレーションということで、いつもとは違うスタンスで臨みました。大変勉強になりました。ひとりのステージでは味わえない楽しさも経験いたしました。
おはなしクインテットの方々は、音作りにとてもこだわっていらっしゃいます。
今後はどんな作品を作っていくのかわくわくして私も待ちたいなと思います。

明日は、文庫活動です。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を文庫のお母さん方の手作りのブラックパネルシアターで
五年生のクラスに上演します。

北十字から南十字まで、賢治の描いた銀河鉄道の旅。
そこには、無常の死があります。
途中過ぎ行くさそり座の赤い火の場面で、女の子がこの火にまつわる話をします。そしてカンパネルラの死。自己犠牲を背負っての死。
「みんなのためになるならたとえ死んでもかまわない」カンパネルラは納得したように安心して、死を受け入れ、天界へ行くように思われ、そこから、「本当の幸せを探す」というジョパンニの決意につながります。

五年生にとって、宮沢賢治の世界観、生と死を見つめる一途な思いを深く考えることは、少し難しいかもしれません。しかし、この二人の少年の忘れることのできない「銀河鉄道の旅」を通して、ここにでてくるすべての人たちの思い(みな天界へ行く人)を受けとめながら考えてほしい。
生と死の間には、それぞれの人生があり、歩み方は皆違います。
みんなが同じように与えられた生きるという意識は、思い一つで変わってくるものです。
「自分の命と人の命それは、とてつもなく重い」ということ。それだけは、心に強く留めてほしいです。

今回の訪問が、いつかまた、本当の幸いについて考える機会を持った時の心の糧になってくれたらなと願います。



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