~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

絵本・素語り・わらべうた
ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

何もかも、祈りにかえて。

2011年03月17日 | 日々徒然
今日、東京もずいぶん冷え込みました。
節電のために、みなさんもいろいろ工夫されていることだと思います。
私の地域でも、二日目の計画停電が実施され、子どもたちも一緒に、そのことを冷静に受け止めて、落ち着いて過ごせました。

毎日ここで、被災地に向けて祈っていますが、今日も氷点下の寒さにある被災地の方々の苦痛は、日に日に厳しさが増しているように思います。

被災地のすべての方に、命を守り、この寒さをやわらげる事のできる必要物資が、心の安定につながる救いの手が早く行き渡るように心から願います。


大地震、大津波、その上の福島第一原発事故の限りなく恐ろしい不安。
今、子育ての中で、味わったことのない、怖さを感じています。

報道の方も、東電の方も、原子力の方の専門家の方も、
何を私に教えてくれたのだろう。
原発に何が起こったのか?
「想定外」のことがあっていいのか?

現在も、地震国である日本に原発はいくつも稼働中です。
私も、その恩恵を受けているひとりです。

しかし、やはり、その恵みは、生か死か紙一重の最も恐ろしい人工の恵みだったのだと思う。
『安全』と言われていた原発も、弱点があり、このような震災で起こりうる可能性があった、まさにその問題が生じたということをきちんと説明してくれない。
放射線量の測定値を公表するようになる前は、何を説明するにも「想定外」と言う言葉を発していた。だからますます怖かった。

「想定外」ということは、恐ろしいことだけれどこの収束策もやるだけのことをやるということしかないのでしょう。

とにかく冷やすこと、収束に向かうためには、燃料プールに水を入れることが今、一番大切な作業だということ。
爆発で破壊された「建屋」、水蒸気だという白煙に似たものを見ると、大量の放射性物質が漏れることに、すぐつながってしまいそうな怖さを感じます。
しかし、そんなことにならぬよう、命の危険を伴う重大な任務に就き、決死の覚悟で放水作業、点検作業に当たられている方がいます。
信じられない任務です。
必死に臨んでくれています。
「被爆」の怖さを体に受けながら作業に当たられている凄まじい尽力が、必ず、全うされるように祈ります。

福島で避難されている方の命が絶対に守られますように。
幼い子どものいるお母さんの心を思うと本当に苦しいです。
でも、私たちが、聞いている情報の少しでも、伝わっているのでしょうか?

戦うものが後から後から押し寄せてくる。
本当になんということだろう。

大地震、大津波、そして目に見えない化学物質放射能。
こんなにも深刻な恐ろしいことが、この私たちの住む、子どもたちを育てるこの大地の上に起こっています。
祈りと心の強さを持たなければ、それは、憤りや嘆きや絶望に変わってしまいます。
みなで心を一つにして、心を寄せ合っていけば、きっと希望の光に包まれるはずです。
心から生きるエネルギーが湧いてくるはずです。
私たちみんなで復旧・復興を目指すのみ。

被災地の方はものすごい結束力でがんばっています。
報道で、避難所になっている高校では、高校生たちが様々なボランティア活動で、避難所の生活を支えている様子を見ました。

そして、被災地では、毎日、尊い産声をあげて新しい命が生まれています。
でも、ほとんどの病院は、停電や物資不足から、赤ちゃんは、産湯にも入れないそうです。
新しい命、希望の光を、決して消さないように、絶対、守られるように、
一刻も早くライフラインが整いますように。

至る所で、不自由な生活があります。
それぞれの所で、夜も寝ずに一生懸命がんばっている方達がいます。
私たちのできる限りの我慢が、復旧、復興をすすめる希望につながると思います。



それから、明日金曜日、いつもの通り11:15~「わらべの会」開きます。
家庭支援センターの方から、赤ちゃんのお母さん方の震災の影響からの不安の声や、ストレスを感じ始めている幼い子どもたちの様子を聞きました。
センターの方も、みんなで少しでも和やかな時間をと、いつもの通り会を開くことに決めたとのことです。

私も同感です。
幼い子どもたちも、この事態を「怖い」と心で受け止めています。
お母さんの「大丈夫」という言葉、態度で安心すると思います。
和やかなひと時は、少しでもほっとするものがあると思います。
会が終了しても、お母さんたちといろいろお話しようと思っています。
育児相談もね。
子どもたちがいれば、何度でもおはなし、絵本を読むつもりです。

「げんこつやまの たぬきさん だっこして おんぶして またあした」

子どもたちが安心して眠れますように。


何もかも祈りにかえて、明日を迎えましょう。






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