~ストーリーテリング「愛依の風」ainokaze~

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ストーリーテラーやえはたのりこ(やえちゃん)の徒然便り

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中学生への読書案内初めの一歩

2010年03月11日 | おはなし会・語りの会
今日は、中学一年生へ、授業の中で、読書案内たるものをさせていただきました。
といっても、中身は、私自身の中一の読書体験と毎度書いていますが、
「やっぱり芥川から」ということで、私の学校訪問の定番ですが、『蜘蛛の糸』『杜子春』『魔術』を語りました。

「「芥川龍之介」を知っていますか?」と生徒に聞くと、
全員知っていました。
「「芥川の作品を3つ以上読んだことがある人はいますか?」と聞くと、
3クラスまわりましたが、どのクラスも手を挙げてくれたのは5人以下でした。
これは、薦め甲斐があると、「今日、3つの作品を紹介しますね」という展開です。

語る前に少しだけお話ししました。
最初に、芥川龍之介の、よく出回っている写真を見せながら、
「私は、芥川龍之介という名前がまず大好きなんです。かっこいいでしょ?坂本龍馬が大好きだから、龍つながりかな。」
そして、「それから、この、物知りそうな顔が好きなの。なかなかハンサムでしょ?志賀直哉とかも好きなんだけどね」
そして、「今日語るおはなしは、いろんな場面がでてくるけれど、劇的ですっごく面白い。どのお話がみんな、気にいるかしらね?また後でお話しましょう。」
と始めました。

みんな、よく、私の目を見ていて、ひとつひとつ良いリアクションしてくれたので、私も明るい気持ちで元気に語ることが出来ました。

私が、芥川を薦める理由は、本当にこれだけと言ってよいくらいです。
ストーリーが面白く、登場人物がバラエティで個性的。
短編小説で集中していっきに読めてしまい、読み始めれば、ほとんどの作品を中学生のうちに読めてしまうでしょう。
ドラマティックなすっきり整った文面をたくさん読むことで、読書をしたという達成感も湧きます。

私自身もそうでした。芥川の次は、江戸川乱歩、夏目漱石、志賀直哉、中島敦なども中学生で、一度ざっと読んでいました。
もちろん、童話なら宮沢賢治ですが。

読書は、楽しいことだと今は、自信を持っていえるのです。
今、40過ぎてもう一度読んでいくと、奥に眠っている感情が浮き出てきて、最初に読んだ時の感覚も甦ってくるし、また、新しい発見も出てきます。
気にいっている言葉などは、つくづく自分の中に入っていて、しみじみとさせてくれたり、激励してくれることさえあります。
本を読んだ時間は、豊かな心の肥やしになっていることを実感します。

自分の時間を楽しむひとつに読書があることはいいことです。
きっと楽しく喜ばしい時間になるはずです。
未だに私も、世の中のことも、知らないことばかりですが、新しい発見を読書で見つけると、本当に気分はいいです。

今日の中学生にリクエストカードを配ったのですが、ほとんど全員が書いてくれました。
「芥川は、面白いと思いました。また、他のお話してください。」「次は江戸川乱歩を語ってください」などなど。
やっぱり嬉しいです。

今日のこの時間は、私もとても嬉しい時間になり感謝です。
「中学一年生への読書の薦め」
私の課題のひとつにして、これからしっかり取り組んでいきたいと思います。





生きがいセンターひかりおはなし会 Vol.22

2010年03月11日 | おはなし会・語りの会
今日は、生きがいセンターのお話し会でしたが、初めて水曜日クラスへ参りました。
前の時間は脳トレの時間で、絵合わせや、数字や図形のクイズなど楽しそうにしていました。



初顔合わせなので、いくつか質問などしました。
「小さい頃は、どんな絵本を読まれましたか?」と聞くと、
男性からも女性からもすぐに、ぽんぽんと答えが返ってきました。
「グリム童話や、イソップですよ。よく読みました」と。
私はちょっとびっくりして、もう一度聞き返してしまったのです。
「グリムですか?絵は描かれてたのですか?」と興味深いのが先でした。
すると、「グリムは、不思議な感じがして楽しかったわ。白雪姫やなんかねぇ。絵は、ちゃんと多色刷りでしたよ」と教えてくれました。
そして、私が幼稚園で読んでいたキンダーブックについてもたくさん話がでました。
ここにいる、70代80代の皆さんのほとんどが読んでいるのです。
日本の絵本の歴史に感心してしまいました

グリムでこんなに盛り上がるとは思っていなかったので、私も嬉しくなって、
今日の予定には入れてなかったのですが、最初は『ブレーメンの音楽隊』から始めました

みなさん「子どものころに戻ったようだわ。話しは忘れちゃってたけどね。グリム童話読みたくなったわ~」と本当に無邪気な笑顔でお話してくれました

それから、絵本『八郎』太宰治『雪の夜の話』とつづけました。
絵本もひとりひとり手に取り、じっくり見入っていました。

実は、私は、高齢者の会ではグリム童話がこんなにも喜んでもらえるとは思っていなかったのです。
日本民話か人情小説、落語話か笑い話と思っていたのです。
ファンタジーやメルヘンのおとぎの世界は、心の奥深くに、子どもの頃の不思議な喜びの世界として残るものなんだなと改めて感じました。

次は『白雪姫』と約束したのですが、ぜひ、その機会が訪れることを願っています


鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏が悲しくも倒れてしまいました。
たくさんの人の歴史や想いが深く刻まれているように思います。
あの立派な姿を最後にこの目で見たのは、昨年のお花見でした。
本当にすごいなぁとしげしげと見上げたのが甦ります。

私が生きるよりもっとずっとずっと、そこにに在ると思っていたのに、まさか倒れるなんて・・・。
テレビの映像を見たときは絶句しました。
人知れず、ぎしぎしと、そしてものすごい音をたてて倒れていったのを想像すると、ただただ胸の痛みが残ります。

八幡宮の境内が寂しくなりますね。