緑のカーテンとゴルわんこ

愛犬ラム(ゴールデンレトリバー)との日々のあれこれと自然や植物、
本や映画などの勝手な独り言を書き留めています

「犬の力を知っていますか?」池田晶子著

2021年05月02日 | 

図書館から「犬の力を知っていますか?」という本を借りてきました。2007年に亡くなった哲学者の池田晶子さんが書かれた愛犬との生活や犬を通して考えられたことをまとめたエッセイです。

池田晶子さんは「14歳の君へ」や「14歳からの哲学」などの著述で有名な方です。46歳という若さでガンにより亡くなられたことが惜しまれた方ですが、親しみやすい文章で哲学をひも解いて身近なものとして提示してくださったことで貴重な方でもありました。この本は彼女の専門である哲学書とは違い、生前大型犬のコリーを飼っていて、その愛犬との愛と喜びに満ちた生活が生き生きと書かれています。

犬のいる生活、日々の散歩の楽しさ、読んでいるとウン、ウンそうだね、その通りだねとやはり大型犬を飼っていた私は、激しく同意してしまいます。そして初代コリー犬を看取った後の喪失感と寂しさ、コロコロの子犬で自分のもとに来たのに、寿命の短い彼らは我々人間よりも先に旅立ってしまいます。後から来たのに先に逝ってしまう、そう書いてありますがまさにその通り、犬生の短さは神様が我々人間にいろいろなことを教えるためにわざと短く決めているのではないかと思えるほどです。そして、犬は人間に愛を教えるために(神様によって)創られた生き物なのだ、と池田晶子さんは断言しています。犬愛に満ちあふれた本です。

我が家も2004年に初めてのワンコ、しかも大型犬のゴールデンレトリバーを飼い始めました。生活が一変しました。雨の日も晴れの日も欠かさない朝晩二回の散歩、遊びが大好きなゴールデンのこと、引っ張りっこをしようとおもちゃをくわえて催促されるなんて犬を飼ったことがない私は知りませんでした。

日々の暮らしが、ワンコを中心にした日常にどんどん変わっていき、それはそれは大変でしたが、知らなかった世界、想像もしたことのない世界とのふれあいが広がり、楽しく生き生きとした活動的な時が流れていきました。

地域の公園など行ったこともなかった場所に、ワンコに誘わてどんどん歩いて行くようになりました。市内にこんなにもいろいろな楽しい素敵な公園がたくさんあるなんて知りませんでした。また季節の移り変わりも朝晩1時間くらいの散歩で細かに味合えるようになりました。いろいろなことを教えられたものです。

いまでも市内の公園を歩いていると、あら、なぜ私は一人で歩いているの?私のそばにはハアハアと暑苦しい息をしているワンコがいるはずではないの?と思ってしまいます。2016年の8月に12歳で亡くなった愛犬ラムのことは今でも胸が締め付けられるほど会いたくなります。たくさんの愛をくれたラムは、きっと今も空から私たち家族を見守ってくれていると思います。

そして、ワンコを通してたくさんの人とのつながりも生まれました。ワンコ仲間もいっぱいできました。ラムちゃん、ありがとうね。みんな、優しくて笑顔たっぷりなラムのおかげだよ。

今は、ワンコは飼えないけど、ご縁があって可愛いにゃんこ二匹が我が家で暮らしています。このにゃんこたちもラムがつないでくれた縁で出会うことができました。ありがとうね、ラムちゃん。ハリイとジーンも我が家に来てくれてありがとう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿