「いすみ市議会が高校統合撤回の意見書を不採択」という新聞報道について

2011年12月23日 23時55分33秒 | 教育に関する記事
皆さん今晩は。
今日は天皇誕生日。天皇陛下は御歳78歳を迎えられました。
今年は体調を崩され一時ご入院された事もあり、陛下のお身体が心配です。

塾で歴史の授業をしていた時、生徒に「天皇ってふだん何してんの?税金の無駄じゃね?」と質問された事があります。
確かに天皇陛下のお仕事は報道される事も少なくなかなか見え難いものですが、はっきりいって「超絶激務」である事は間違いありません。

日本国の国家元首として(憲法に明確な規定が無いのがもどかしいところですが)対外的なご公務をこなされるのはもちろん、
様々な国事行為(例えば、法律、政令及び条約の公布、大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権の認証、外交文書の認証、外国の大使や公使の接受など)を毎日の様に行っています。
具体的な数字をあげれば、天皇陛下が1年間に署名・押印する書類は1000件以上にのぼります。
さらには神道の主宰者として、日本の伝統文化を守り、我々国民の平和と安全を願って、様々な宮中祭祀を執り行っています。

天皇の仕事に定年退職はありません。
想像してみてください。自分が78歳になった時に、これだけの責任重大かつ膨大な仕事をこなせるかどうか。
天皇陛下のお身体を心配するばかりです。

天皇陛下のお仕事については過去にも記事にしたのでそちらも読んでみてください。2年前の自分の文は若々しいなあ。
http://blog.goo.ne.jp/aggui/e/bb5cd5310eae4d63436f7345a119b670


さて、今朝の朝日新聞に、「いすみ市議会が高校統合撤回の意見書を不採択」との記事が掲載されました。
これは、いすみ市議会が大原・岬・勝浦の三高校統合案撤回の意見書を、反対多数で否決、不採択としたものです。
(意見書とは、市の公益に関する事件について議会の意思を決定し、国会や関係行政庁、県などに対してもの申す書類の事です。市議会の重要な決定事項の一つです)


これでは、いすみ市が今回の県教育委員会の高校統合案を事実上認めた様なものです。
はっきりいって残念です。
勝浦市議会では、12月議会において、「勝浦若潮高校統合案の撤回及び海洋科学系列の継続を求める意見書」を全会一致で提出することを決めています。

たしかに、今回の三校統合案が実施されれば、大原高校は総合学科として生まれ変わり存続となります。いすみ市にとっては市内に高校が残るから御の字なのでしょうか。
しかし、今回の県教委の改革推進プランとそれに伴う高校統合の問題の本質は、県教委の独善的で一方的なやり方、民意を無視した独断専行を許すべきではない、という事であり、
1市だけ良ければいい、という問題ではありません。
たった6年前の御宿高校と勝浦高校の統合は大失敗しているのに、大原高校の統合が上手く行く保障なんて何処にも無いのです。
この地域の高校の魅力が低下し、学力・偏差値の大幅な低下を招いているのは県教委の教育行政の失敗だという事をしっかりと伝えなければならないのです。
それに、いすみ市にも漁業水産業は存在するのに、統合校から海洋科学系列を無くすなどという県教育委員会の暴挙を、いすみ市議会はオカシイとは思わないのでしょうか?
この統合案に対しては、勝浦市といすみ市が連携して対処すべき問題のはずです。

いすみ市議会がどういった経緯で意見書の採択を否決したのかわかりませんが、
いすみ市内に高校が残るから他地域の事はどうでもいい、と考えたのか、それとも別の何かしらの意図があって不採択にしたのか、
いずれにせよ、とても残念です。

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