goo blog サービス終了のお知らせ 

エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

キリスト教と寓話 言葉のイメージの力

2015-03-13 10:10:08 | エリクソンの発達臨床心理

 

 人が何を信頼し、あるいは、何も信頼しないのか、ということは小さなことと思われがちです。しかし、それは、全人格、全人生、世の中全体に深い影響力を持つことなんですね。

 Young Man Luther 『青年ルター』のp187の第3パラグラフから。ホイジンガの引用の続き。

 

 

 

 

 

 実在論はおしなべて、中世の意味においては、擬人化をもたらしました。すべての実在は、イデアに帰しましたから、人はこのイデアがイキイキしているところを見たいと思いますし、イデアがイキイキするのは、イデアを擬人化することによって可能です。このようにして、寓話ができました。

 

 

 

 

 寓話と言ったら、子供だまし、と思われる向きもおありでしょう。ところがそれが大間違い。キリスト教は、寓話なしには、力を持ちえなかったのではないのか? と私は考えています。

 寓話化と偶像化は、音の響きは近いのですが、これ真逆のものなんですね。寓話化は言葉のイメージの力を物語るものです。偶像化は、言葉のイメージを蔑ろにして、眼に見えるイメージに頼ろうとします。

 寓話は、言葉のイメージの力そのものです。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「あなたは特別です」 内村... | トップ | いのちの不思議、子どもと分... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。