日本は子どもたちが信頼を育むうえで、ことさら厳しい社会であるようですね。ですからこれだけ、愛着障害が多いし、なかなか症状が改善しないんですね。
p103第2パラグラフ。
集中力は、私どもの文化では、ますます「行うは難し」です。なんでもかんでも、集中力に対立している感じですから。集中力を学ぶ一番大事な段階は、読書したり、ラジオを聴いたり、タバコを吸ったり、酒を飲んだりなどせずに、自分自身と向かい合うことを学ぶことなんですね。実際、集中できるとは、自分自身と向かい合って、一人でいること、なんですね。しかもこの能力が、人を大事にする能力の第1条件なんです。私たちが誰かほかの人に愛着を感じるのが、自分一人でいることができないためだとしたら、その人が、男でも女でも、救い主であっても、その人の関わりは、人を大事にする関わりじゃぁ、ない。矛盾している感じですが、一人でいられることが、人を大事にする条件なんですからね。
ここは、まさにウィニコットですし、エリクソンでしょ。人を大事にすることは、「依存症」では無理なんです。「一人でいられる」という、ウィニコットが繰り返し言っていたことと重なりますよね。あれだって、人が「一人でいられる」のは、「自分は1人じゃぁない」と子どもが感じればこそ、「一人でいられる」という矛盾した感じだったでしょ。フロムはそれを逆から眺めて、こういっているわけですね。
面白いでしょ。
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