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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

心理学がお役に立つこと

2016-07-23 08:12:57 | 聖書の言葉から

 

 

 
新たなスピリットに生きる
  ルターの気付きによって、神様は私どもの心の中で語りかける存在になりましたね。 Young Man Luther 『青年ルター』p214の4行目途中から。  ......
 

 

 今朝も、Childhood and Society 『子どもの頃と社会』の至言から、P419.

 

 

 

 

 

 心理学がお役に立てるのは、不安になっても耐える練習をすることと、知らず知らずのうちに、強いられていることや付け込まれていることがあることに気付くことです。

 

 

 

 

 

 先日、エリクソンの言葉で、人は、幼いころに体験することが、自分の人生を左右する一番大事なところだということについて、何にも知らない、という言葉を引きましたでしょ。自分が強いられていることと、付け込まれていることのほとんどは、0歳1歳のの頃に出来上がった、対人関係、感情表出の無意識のパターンに関わるものです。不安も、何で自分の対人関係が今みたいにうまくいかないか、自分の気持ちを何で上手に伝えることができないのか? ということが分からず、自分でどうすることもできない、ということから不安になる場合が多いものです。

 ですから、身体は覚えているのに、理性的に理解できない幼児期のことを、様々な心理的なやり方で理解していく臨床心理学は、エリクソンが教えてくれているみたいに、不安から解放され、自分らしく、自由に生きていくことにお役に立つものですよ。

 

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マッサージが、発達トラウマ障害(DTD)のよく効きます

2016-07-23 06:44:43 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
新たなスピリットに生きる
  ルターの気付きによって、神様は私どもの心の中で語りかける存在になりましたね。 Young Man Luther 『青年ルター』p214の4行目途中から。  ......
 

 

   発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。生まれてすぐにネグレクトや虐待がある場合、肌と肌が触れあって、温もりと優しさを伝え合うような関係が全く足りません。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.140の第3パラグラフ、6行目途中から。

 

 

 

 

 

実際、低体重児たちはそのような優しいマッサージをして貰うと、退院が1週間早くなります。子どもでも大人でも、マッサージをして貰ったら、血圧が下がる、うつに立ち向かえ、ストレスが少なくなりますが、それは、脳が分泌するストレスホルモンが減るからです。

 

 

 

 

 

 マッサージがこんなに大事なことで、発達トラウマ障害(DTD)に効果があるなんて、知りませんでしたね。 

 専門的なマッサージを素人がするのは、難しいのかもしれませんが、優しいタッチ、腕や肩を優しくマッサージすることは、どなたでもできることではないですか? 子どもに、心優しいマッサージをして挙げてくださいね。

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どものセラピー、教育の目当て

2016-07-23 06:06:40 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
人生千秋楽の味わい
  人生にライフサイクル理論の表は、織物 テクスタイル textile。どの経糸も、すべての横糸に繋がっている訳ですね。それが人生の巡り合わせの妙と言えるでしょう。 T......
 

 

 2年前(2014年)、心理臨床学会の招聘講演で、発達トラウマ障害(DTD)について講演した、Ruth Lanius ルース・ラニウスさんらが昨年出した本、Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。 最終章の第7章、p.277の、4行目途中から。

 

 

 

 

 

最後に、フォナギー、アレン、ベイトマン、ターゲットとその仲間達(アレンとフォントギー、2006, アレン、フォントギー、ベントマン、2008, ベイトマンとフォントギー、2012, フォントギーとターゲット、2006)に倣って、 私どもも簡単に、治療の要点を論じます。その治療の要点を、フォントギーらは「心理化」と呼びましたし、他の人たちはクライアントと臨床家が、二項関係で「相互主観性」の練習をすること、と呼びました。治療関係の包括的な目標は、一番大事なことですし、大事な展望ですが、「どういう関係が真面な関係なのかを、心深く体験すること」です。すなわち、人間らしい温もりとやり取りですし、それは安心と安全なものですし、脅かされることもありませんし、人間としての尊厳を大事にしますし、ひとりびとりの自立を尊重し、本当の自分に対する気付きと他者に対する慈しみを育てるものです。

 

 

 

 

 

 このくらい、目標、理想形をハッキリと示すことが大事ですね。発達トラウマ障害(DTD)の治療目標が、「どういう関係が真面な関係なのかを、心深く体験すること」ということです。真面な関係を、おそらく一度も体験したことがないのが、発達トラウマ障害(DTD)の子ども達ですし、大人たちです。「どういう関係が真面な関係なのかを、心深く体験すること」と言われても、きれいごととして片づけるのがおちの大人たちの中で、家庭でも、学校でも過ごさざるを得なかったのが、発達トラウマ障害(DTD)の子ども達であり、大人です。

 「どういう関係が真面な関係なのかを、心深く体験すること」は、陽気で楽しいやり取りの中で、体験するものです。

 

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陽気で楽しい、の価値

2016-07-23 04:25:53 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
コミュニケーション 再び
  丸山眞男教授の第6夜は、週末まで延期することといたします。その際には、「歴史意識の古層」を取り上げる予定です。これも、私の感触では、非常に心理学的だと考えています。この......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども公衆衛生上でも、社会福祉の上でも、学校教育の上でも、最大の問題だ、と考えますが、ニッポンでは、まだ、発達トラウマ障害(DTD)の存在すら認識されていないのが、悲しき現状です。ウソとゴマカシだらけの個人と、その寄せ集めの腐った組織に限って、勘違いをしている教員、保育士、施設職員、医者や看護師などが多くて、困ったこと ですね

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.351の第2パラグラフの4行目途中から。

 

 

 

 

 

人は、自分の行動をコントロールできるようになりますし、変えていくようになります。ただし、それは、新しい解決法を試せると思えるほど、安全と安心を感じて初めてできることでしょ。体は、トラウマを受けた時の真実を覚えているものですね。もしも、トラウマが、胸が締め付けわれるほどの悲しみや、お腹が痛くなるほどの苦しみに隠れているとすれば、私どもが最初にすべきことは、人が、「戦うか逃げるか」という危機的状況から脱出するのを手助けすることですし、その人が危険を感じることを、そんなに心配しなくても良いものと感じられるように支援することですし、また、対人関係をコントロールできるようにお手伝いすることでしょう。トラウマを負わされた子どもに関する限り、削ってはならない学校の時間割はコーラス、体育、休み時間、陽気で楽しい関わりができる運動、遊びなどです。

 

 

 

 

 

 

 

今のニッポンの学校で、最初にすることと言ったらコーラス、体育、休み時間、陽気で楽しい関わりができる運動、遊びなどを削ることです。心理面接をするとしても、国語や算数の時間ではなくて、音楽や体育、休み時間です。ヴァン・デ・コーク教授が言ってることと真逆を学校はやっている訳ですね。

 学校というところが、いかに、発達トラウマ障害(DTD)のことや、陽気で楽しい、の価値を知らないかを示していますね。

 

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