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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

DVD クリミナル・タウン

2019年01月31日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ベイビードライバーのアンセル・エルゴートとキックアスのクロエ・グレース・モレッツが共演のクライムミステリー作品「クリミナル・タウン」です。

予告編動画を観ると、かなりサスペンス色が強い作品のように思えますが、この映画は、あえて言えば青春映画です。そうとらえて観たほうが期待を裏切らないのです。

内容は、アンセルとクロエが演じるアナログ好きの男子高校生と幼馴染の女性高校生が、ファーストラブを経験する日に親友がギャングに殺害されるというショッキングな事件でスタート。優等生だった親友が、なぜギャングに殺されなけらばいけないか。事件の真相を暴くために一人で奮闘する姿を描きながら、彼を見守るという感じです。

舞台は、犯罪都市となったワシントン・D・Cで、警察も取り合うことなく犯罪捜査は、早々と打ち切られ、学校も関わりを避ける。そうした状況に一人で、無謀にも事件の調査に一人立ち上がる主人公を描いてますが、無力な主人公の憤りだけがクローズアップされた感じでした。

ただし、二人の共演は主題となるサスペンス劇とは別に、どこか懐かしい小道具や二人のおかれた環境などB級青春映画としては秀作で、二人のキュートな雰囲気がよく似合う映画でした。

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DVD きみへの距離、1万キロ

2019年01月30日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はキム・グエン監督、ジョー・コール主演の恋愛ドラマ「きみへの距離、1万キロ」です。

先回紹介した、暁に祈れのジョー・コール主演の前回作品が気になり今回鑑賞することに。ヴェネチア映画祭で絶賛された本作は、SNSに無人ロボットを組み合わせた当世遠距離恋愛ドラマです。

物語は、北アフリカの石油パイプラインを守るため、クモ型ロボットを遠隔操作する男が、モニター上で女と出会い、彼女の望みを叶えようと大胆な行動に出る一部始終を描いてます。

ふられた彼女に未練があるジョー・コール扮するゴードン。そこに砂漠に佇むリナ・エル=アラビ扮するアユーシャに出会い、彼女のある計画を知ります。その計画は、親が決めた結婚相手から逃れるために、愛する男と逃亡すること。

ロボットを通じて、知り合った彼女。そこに思いもしない事態が発生、ゴードンはある決断を下すのですが、その決断までの一部始終が実に面白く展開されていきます。シンプルな恋愛ドラマではありますが、その結末が現代的で、原題のジュリエットの瞳の通り、アユーシャの純粋無垢な瞳とゴードンの献身的な愛が印象的でした。

新しいスタイルの恋愛劇に誰もが納得する素敵な映画です。

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DVD お米とおっぱい

2019年01月28日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はカメラを止めるな!の上田慎一郎監督の2011年作品「お米とおっぱい。」です。

本作、カメラを止めるな!のDVD発売と同時に発売されたもので、さっそく鑑賞しました。カメ止めファンの間では、上田監督作品の過去の作品を観るイベントが行われていましたが、今回の作品は、カメラを止めるな!の2018年6月劇場公開と同時期にイベント上映された長編ものだそうです。

内容は、5人の男たちが、ある会議室に集められ「お米」と「おっぱい」がこの世からなくなるとしたら、全員一致の結論が出るまで議論を続けなけらばいえないルールの元で、どちらを残すかを議論するものです。

このどちらでもいい議論を永遠に続ける密室での討論ですが、5人の性格や生き様があらわれ、その内容もユーモアに満ちたもので、カメラを止めるな!の人情劇的な要素もあって、おもしろい内容でした。

動画サイトでは、さっそく同様にパクリ疑惑を指摘するものも出てますが、上田監督の真意は別にして、現在の映画は、過去の作品に何かしらのオマージュ的な要素があるのは、至極当たり前のことで、そのことをことさらに指摘することは、僕にとってはナンセンスなことであると思います。

実際、カメラを止めるな!は、騒動後をヒットを続けましたし、映画ファンなのみならず鑑賞者を増やしたことは、作品に力があることの証です。今回の作品も喜劇としてとらえると、視聴者の裾野も広がるのではと思いました。

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DVD モリのいる場所

2019年01月26日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、山崎努、樹木希林共演の「モリのいる場所」です。

美術界で異彩を放ち、その独得の世界観で人気が高かった故・熊谷守一の生活を描いた本作。熊谷自身を山崎努が、その妻を樹木希林が演じ、異色の人間像を描く作品を世に送り出している沖田修一が監督を務めています。

舞台は昭和49年の東京。30年間自宅を出ることなく庭の木々や草花、生き物たちを観察しながら、その姿を描く画家、守一。94歳の彼に寄り添い身の回りの世話をする76歳の妻、秀子。そんな暮らしの中で、常に来客が絶えない生活を送り、御手伝いの女性共に忙しい毎日を過ごしてます。そんな中で、隣にマンション建設の計画が、二人が慈しむ庭に建設により光が失われる危機が。二人は、その危機をどう乗り越えるかを日常の生活を織り交ぜながら進みます。

山崎努と樹木希林の円熟の演技には、熊谷夫婦が乗り移ったかのような空気があり、どこかドキュメンタリー作品を見ているかのような錯覚を覚えます。

岐阜県付知町出身の熊谷は、僕の住む東海地方の人にとっても馴染み深い画家です。仙人のような風貌と97歳で亡くなる数ヶ月前まで筆をとり、墨絵や書を描いていました。また、自宅の庭から生まれ出た生物を描いた油彩画はその独得な筆致で美術ファンを魅了しました。

僕も長年、守一のファンの一人ですが、生き物を描いた作品はもとより、彼の初期の名作で電車に轢かれた女性の死体を描いた「轢死」は衝撃的でした。また、富裕層の家柄でありながら、芸術気質で貧乏生活を送ったことで二人の子供を亡くしています。そんな子供達の死も絵として残し、僕は生と死を真正面からとらえた、稀有の芸術家だと思っています。

今回の映画は、そうした熊谷の芸術家としての姿勢や彼の死生観が垣間見れる作品としても意義のあるもので、守一を影日向で支えた妻、秀子の存在を再認識しました。

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映画 暁に祈れ

2019年01月25日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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タイの刑務所に服役し、ムエタイでのし上ったイギリス人ボクサーの実録映画「暁に祈れ」を観賞

今回の映画は、昨年12月に日本公開され、地獄と言われた刑務所で過酷な生活を送りながら、ムエタイ選手として生き延びることを選んだイギリス人ボクサーの実話に基づくもので、2017年カンヌのミッドナイト部門で話題を呼び、映画評価サイトロッテントマトで96%の評価を得た話題作にして問題作と言える作品です。

タイで麻薬に溺れ、自堕落な人生を送っていたイギリス人ボクサー、ビリー・ムーア。麻薬所持で捕まり服役することなったが、送られた先はタイで地獄の刑務所と言われる場所、殺人犯ばかりの服役囚、暴行、レイプ、汚職によりヘロイン売買がはびこり、まともな衣服も与えられず、劣悪な環境の中で自殺や殺人が横行する世界に身を置くことに。

そんな地獄の刑務所の中に、唯一選ばれたものだけが細やかな安住の場所となっているのが、ムエタイ選手となった服役囚が、練習するジム。ビリーは、生き延びるためにボクシング選手として売り込みムエタイ選手として生きることを決めます。

全編、血と汗と醜悪な臭いが漂ってきそうな刑務所生活。全身タトゥーを施した囚人たちが起こす刑務所内で起こす犯罪シーンは目を覆いたくなるような場面の連続ですが、その魔力に惹きつけられるように息をひそめ、唾を呑み込み、ビリーのサバイバル劇に目が釘付けになりました。

数々のボクシングや格闘技を描いた作品は、数多くありますが、地獄の中でもがき苦しみながら、ただ生きるために闘う道を選んだビリーの姿には、獣としての本能を感じました。ビリーを演じたジョー・コールに、刑務所経験のあるキャスト陣、そしてタイ初のボクシング金メダリストなど、極限までにリアリティーを追求した演出にはただただ脱帽です。

映画の面白さや凄みを感じたいなら必見の映画です。

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映画 ミスター・ガラス

2019年01月24日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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ブルース・ウイルス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェームス・マカボイ共演のM・ナイト・シャマラン監督の最新作「ミスター・ガラス」を鑑賞しました。

今回の作品は、ブルースとサミュエル共演のアンブレイカブルのその後を描いたもので、さらに、ジェームス主演のスプリットも絡んだアメコミ&特殊能力者のシャマラン集大成作品です。

不死身の能力を持ったブルース演じるダンは、息子と手を組んで犯罪を阻止する黒マントの男と活動している。そこにスプリットで主人公で多重人格者のケヴィンと遭遇、ケヴィンが誘拐監禁した少女たちを救い出すが、ケヴィンと共にフィラデルフィアのある施設に収監されてしまいます。そこには、ミスター・ガラスもおり、三人の男は、施設の女性精神科医の実験材料に。

人間を超える存在と信じる三人と精神科医の陰にある謎の組織との激しい攻防が展開されます。

アンブレイカブルでのガラスの母やケヴィンにより拉致監禁されながら、ケヴィンと心通わせた少女ケイシーに青年に成長したダンの息子などが登場、過去の事象とリンクしながら進む展開は、このシリーズを観た人にはサスペンスとしての見応えも十分で、観なかった人も、ある出来事を介したクライマックスにワクワク感が止まらないと思います。そして、きっと過去の関連作品を振り返りたいと思います。

未知なる存在や能力をベースに展開するシャマランワールドは、今回の作品が一区切りになりそうですが、世の中には科学では立証不可能な事象もまだあるだけに、新たなシャマランワールドに期待して待ちましょう。

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映画 クリード 炎の宿敵

2019年01月21日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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ロッキーシリーズ歴代ナンバー1に輝いた映画「クリード 炎の宿敵」を観賞。

ボクシング映画において、唯一無二の存在がロッキー。宿命のライバルたちとの死闘を繰り広げてきたシルヴェスタ・スタローンの現役時代のロッキーから、アポロの息子アドニスのトレナーとなったロッキーが、チャンプとして育て上げるクリードの続編。

今回の作品は、ファンなら必然的に生まれた感じがすると思います。何せ、クリードの挑戦者は、かつてクリードの父アポロをリング上で死に追いやったドラコの息子ヴィクター。ドラコは、ロッキーに敗れ不遇の日々を送り息子と共に復讐の鬼と化しているという設定。

冷戦下からソ連崩壊につながる物語も、米ソから米ロへと移行、また、ドルフ・ラングレン演じるドラコも渋いオヤジで登場し、さらに妻までも夫と子供捨てて、ロシア官僚の妻におさまっている。その妻もプライベートでスタローンの別れた妻。その妻が出演するという互いの懐の深さが、物語に現実味を持たせてます。

結末は観ずともわかると思いますが、今回は前後の死闘は見ものです。僕は泣きませんでしたが、ロッキーと共に生きた男たちの涙がどこそこか聞こえていました。

シルヴェスタ・スタローンの出演が今回が最後とも言われいるの今、クリードのこの二作で終わる予感がします。なのでロッキーを愛するあなたにとって必見の映画でしょう。

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アルヴァ・アアルト もうひとつの自然 名古屋市美術館

2019年01月18日 | 【美術鑑賞・イベント】



今回は、北欧フィンランドの建築家アルヴァ・アアルトの展覧会を紹介します。

東海地方は、北欧文化のファンが多いのか様々な形で展覧会が催されています。それらは、主に陶芸やテキスタル、家具などの紹介ですが、今回はフィンランドの紙幣を飾るほどフィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトにスポットを当てた展覧会は今回が初めてではと思います。

建築家の展覧会だけあって、建築模型やパース、代表作の建築作品の写真で構成されている専門職の強い内容ですが、木やレンガを使いフィンランドの自然と調和するような建築は、モダンで独創的です。そんな建築に触れていると、現在の北欧デザインのルーツともいうべき空気を感じます。

また、椅子などの家具や照明などの工業デザインも数多く展示され、アアルトの作品と知らずとも、過去に観たことがあるものに出会えます。その作品は、現在までデザインを受け継ぎ生産されているので、椅子などは座って体験できるコーナーもあり専門的な分野の人以外でも楽しむことができます。

北欧好き、フィンランドデザインが好きな人には、ぜひアアルトの世界を体験していただきたいなと思います。




浅井忠と近代デザイン ヤマザキマザック美術館

2019年01月16日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日名古屋にて、二つの美術展を観賞。今回はヤマザキマザック美術館で開催中の浅井忠と近代デザイン展を紹介します。

浅井忠は、黒田清輝と並ぶ明治近代洋画の先人の一人です。今回の展覧会は、みずみずしい色彩と細密な筆致が特色の6点の油彩画と27点の水彩画が展示されています。どの作品も繊細な筆遣いに透明感のある色が特色で、どの作品も静謐な空気が漂います。人物画に特徴のある黒田清輝の作品と比べ、まさに風景画家としての浅井の実力を感じました。

さらに、アール・ヌーヴォー全盛期のフランスに留学していた浅井が、パリ万博の臨時博覧会監査官を務めたことでアール・ヌーヴォーのデザインに興味を持ち、洋画だけでなく、工芸デザインに取り組んだ作品や教材として蒐集した作品(京都工芸繊維大学美術工芸資料館)など100を超える作品が展示され、アール・ヌーヴォーの伝道者としての一面を知る展覧会となっています。

ヤマザキマザック美術館の特色でもあるアール・ヌーヴォーのコレクションと呼応するかのような優美な世界が魅力的で、まさに当館を会場にふさわしい展覧会といえます。

当館所蔵のフランス絵画のコレクションと共にパリのエスプリを味わってみてはどうでしょう。


DVD トンネル 闇に鎖(とざ)された男

2019年01月13日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は2017年の韓国パニックムービー「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」です。

韓国で700万人を動員し、その結末に賛否両論を巻き起こした問題作として紹介しないとと思ってましたが、アマゾンプライムでの視聴が出来ましたので早速観賞しました。主人公を演じるのは、チェイサーなどで知られるハ・ジョンウ。監督は、最後まで行くのキム・ソンフン、他にも妻役にペ・ドゥナ、救助隊長に、オ・ダルスなど実力派俳優が顔を並べています。

内容は、トンネル崩落事故により閉じ込められた主人公とあらゆる手を尽くし彼を助けようとするレスキュー隊の姿を描いたヒューマン作品ですが、そこにあるのは、公共事業の手抜き工事による人災と同時期に起きたチリの崩落事故と絡めた興味本位の報道、さらに生存率が低くなる中で、突発的な事故により世論の変化と被害者家族への仕打ちなど、様々な要素が巧みに絡まって、政治や社会、国民意識などの様相が噴出する社会派ドラマの一面も色濃く残しています。

また、この作品のすばらしさは、恐怖と不安だけをあおるパニック映画とは違い、極限下に置かれた主人公の楽観主義に基づいたユーモアが、観る者にどこか共感と勇気、そして主人公への励ましを共有していくところだと思いました。

緊張感とユーモアが入り混じった異色のパニックサバイバル。最後まで目が離せない秀作です。

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吉田選手と楢崎選手の引退に思う

2019年01月12日 | 【スポーツ】

女子レスリングの吉田沙保里選手とサッカー元日本代表の楢崎正剛選手が先日引退を発表しました。

東海地方に縁のある二人のアスリート。吉田選手は三重県津市出身で至学館大学の副学長、現役時代は女王として君臨し、楢崎選手は名古屋グランパスの守護神として20年間活躍した。

二人の選手を見ていると、いぶし銀のすごさを感じます。華々しい実績の裏で地道な努力を重ねてこられ、その姿にファンが感銘を受けていたと思います。

そんな二人には、かつてのプロ野球の世界でライバルであった長島と野村のようなライバルがいたことは誰もが知ることだと思います。吉田選手には、同じレスリング一家である山本聖子選手が、楢崎選手には、高校時代から活躍し日本代表のGKとして活躍した川口能活選手がいました。

長島と野村をひまわりと月見草にたとえられるように、山本選手と吉田選手、川口選手と楢崎選手も同じような例えられるような思いがします。唯一負け越している山本選手を破り初のオリンピック代表の切符を勝ち取った吉田選手。川口選手の陰で日本代表の控えのGKとして出場が叶わなかった楢崎選手も日韓W杯の舞台で正GKの座を獲得しました。

互いを意識し、その才能を認めたうえで努力を重ね、ライバルを超える活躍と選手生活を長きにわたって送った二人。アスリートの世界で、二人のライバル関係は、未来に語り継がれることと思います


マリメッコスピリッツ 岐阜県現代陶芸美術館

2019年01月10日 | 【美術鑑賞・イベント】

前回に引き続き、フィンランド陶芸と同時開催のマリメッコスピリッツを。

今や日本でフィンランドと言えばマリメッコのイメージを確立したテキスタルブランド。今回の展覧会は、フィンランド・ミーツ・ジャパンと題し、現在マリメッコデザインを牽引する3名のデザイナーによる日本へのリスペクトを披露する場となっています。

写真撮影OKの会場は、インスタ映えを意識した?様々な工夫が凝らされています。たとえば、通常の使用では不可能な布をスクリーンにして、裏から照明を当てる展示は、マリメッコのカラフルで斬新なデザインが引き立ちます。また、布を掛軸に仕立てた作品や抹茶を入れる棗を包む袋に利用したり、真理庵という茶室の壁面をマリメッコの布を貼る等、日本文化の象徴である茶道の文化との融合は、わびさびの世界とは一味違う表現で、誰もが新鮮さを持って惹かれる展示だと思います。

また、デザイナーのデッサンや画材などの材料など、普段見ることが出来ないデザインの現場を見る展示もあり、作り手の呼吸を感じられます。

改めてマリメッコが日本に受け入れられ、愛される理由がわかる素敵な展覧会です。ぜひ、マリメッコの多様な表現スタイルを楽しんでみてください。



フィンランド陶芸 岐阜県現代陶芸美術館

2019年01月09日 | 【美術鑑賞・イベント】

先日、岐阜県現代陶芸美術館で開催中の「フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア」を観賞しました。会場は、同時開催のマリメッコスプリッツの展覧会もあり、女性ファンもかなりの数でした。マリメッコスピリッツは次回紹介するとして、今回は未知の世界であったフィンランド陶芸を紹介します。

昨今の北欧ブームもあってか、フィンランド文化と共に調度品や家具なども注目されていますが、フィンランド陶芸に関しては、まだまだ知られていないように感じます。僕もフィンランド陶芸関しては、ブランドしてのイッタラやアラビア製陶所を思い出すぐらいで、ほぼ知識ゼロでした。

今回の出品作品は、アラビア製陶所で雇われていたデザイナー作品を中心ですが、どの作品も西洋や東洋の陶芸文化を取り入れながら、その主張はどこか控えめです。しかしながら、どの作品も独創的で文化の昇華具合がとても心地よく、眺めていると心地よさを感じます。そうしたディテールが花器や食器などに生かされ実用的で生活を豊かにする要素をもっているように思いました。

そうしたデザイナーの独創的な作品も当時は一般には受け入れがたかったようですが、今の時代に通じるデザインは普遍的で現在の北欧ブームの礎的存在に思いました。

今回の展示は、フィンランド陶磁器やガラス作品の世界的コレクターであるキュオスティ・カッコネン氏のコレクションを中心に構成されています。また、フィンランドの黄金期を築いたブリュック陶板作品は、芸術作品として評価も高く、ネット販売で北欧文化を牽引する名古屋のスコープさんのカイピアイネンによるビーズバードのシリーズにも注目です。そのユニークで複雑な造形には目を見張ります。

あまり馴染みのない展覧会だけに、フィンランドの陶芸文化を知る上で貴重な展覧会です。北欧スタイルが好きな方に必見の展覧会だと思います。ぜひ足を運んでください。



映画 アリー/ スター誕生

2019年01月07日 | 【映画・ドラマ・演劇】

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レディーガガ&ブラッドリー・クーパー主演、監督作品「アリー/ スター誕生」を観賞

今回の映画は、1937年から4度目のリメイク作品ですが、僕の中では、1976年のクリスクリストファーソンとバーブラ・ストライサンドの記憶しかないです。他の2作は、僕が生まれる前ですから、女優としても歌手としても存在のあるストライサンドのイメージが強いですが、今ではかすかな記憶としてしかなく、その意味でも新鮮な出会いでした。

先行して、大ヒットを続けているボヘミアンラプソディーと比較するならば、イギリス対アメリカの音楽シーンを色濃く反映しています。

物語は、いたってシンプルで、人気男性シンガーに導き出された地方のクラブ歌手が恋に落ち、栄光と挫折を失意を味わう、ドラドラマチックな音楽映画です。内容的にも主人公の人生が色濃く映し出された秀作です。

今回初監督と主演を務めるのがブラッドリー・ク―パー。アメリカンスナイパーの骨太の演技が印象的ですが、今回もアメリカらしいカントリー&ブルース―の人気歌手を演じています。この人ほんとに、髭面のワイルドでナイーブな男が似合います。そんな彼に見いだされスターダムにのしあがっていく女性歌手アリーにはレディー・ガガ。どこか彼女のサクセスストーリーを見るかの如く、役柄にピタリとはまっていました。ガガの魅力の一つであるパワフルな歌唱も魅力的でした。

スター誕生が4度のリメイクを経ているのは、この作品の持つ普遍性。ガガとブラッドリーにより新しい息吹を得たスター誕生は時を得て音楽の歴史と共にまた新しいスター誕生が生まれることを予感する音楽への永遠の愛を感じる作品でした。

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