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65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

映画 敵:平穏の日常を脅かす突然のなにか

2025年01月31日 | 【映画・ドラマ・演劇】

本作は、東京国際映画祭でグランプリを獲得し口コミで評判となった映画で1月17日から全国公開され、全編モノクロで映画として撮られています。

主人公は妻に先立たれたフランス文学者の元教授、渡辺儀助。代々続く日本家屋に住み毎日の食事を自らが調理して暮らす生活を淡々と描いていきます。そんな暮らしの中で登場する人々との関係が描かれ静かな日常の中突然現れる敵が描かれています。

先ずこの映画の特色として描かれるのが長塚演じる主人公の食卓シーン。日常の食卓は素朴でありながら手の込んだ調理で、元教え子が訪れると手の込んだフランス料理とワインが用意されます。その食事がモノクロながら食欲を注がれます。また、彼とかかわる女性たちの配役も亡き妻に黒沢あすか、元教え子の瀧内公美、行きつけのBARで出会う大学生に河合優美と三様の色気があり、老人の性を掻き立て、日常に狂おしさを与えていて飽きさせません。

映画の終盤で現れる敵には、日常の生活の中で関係する人々との接触がカギとなっているように感じました。また、原作と映画の設定は大きく異なっているように感じたのはモノクロの作中の中にある家電製品で、古い日本家屋と新旧の家電製品、そして敵を予告するパソコンなどです。しかしながら、むしろ近い過去の方がむしろ敵に対するリアリティを色濃くさせてのではないかと思っています。

男というものは、孤独を楽しむ人生を送っていても、どこか寂しさと欲への渇望があるものです。そこが男だなと思わせる作品でした。

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夢を追いかけた前衛の鼓動 碧南市藤井達吉現代美術館

2025年01月29日 | 【美術鑑賞・イベント】


今回の美術展レビューは、碧南市にある藤井達吉現代美術館で開催中の「夢を追いかけた前衛の鼓動」展をお届けします。前衛芸術と言うと何を浮かべるでしょうか?おそらくは現代美術を思い浮かぶかと思います。
前衛美術とは、本来は第一次大戦後のシュルレアリスムや抽象絵画をさしますが、日本においては第二次大戦後に新しく生まれた芸術を指すのではないでしょうか。今盛んに呼ばれている現代美術の源流に今回の展覧会があります。今や誰もが知る岡本太郎や草間彌生もこの時代に登場します。
 
今回の展覧会は、足利市立美術館に寄贈された浅川邦夫氏のコレクションにより構成された日本における現代美術の潮流となるものです。また、コレクターでもあった画商・浅川氏の作家との親密な関係や現代美術への愛情も伺えるでしょう。
 
展覧会は、浅川氏が在籍し、志水楠男氏が設立した現代美術画廊「南画廊」が取り上げた中西夏之、三木富雄、加納光於、今井俊満など海外でも評価の高い現代美術家の作品が浅川氏による出会いと解説で平易に展示紹介されています。
 
ともすると難解な現代美術の世界をより深く理解するのには、とても良い展覧会で、戦後の前衛芸術を担った作家たちの存在があったからこそ、今日の日本の現代美術の系譜が続いていることを感じれると思います。
 
本展は2月24日まで。吹き抜けのガラス張りのカフェが併設されたモダンなリフォーム美術館で日本の現代美術の誕生を感じてみてはどうでしょう。

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ジャン=ミッシェル・フォロン展 名古屋市美術館

2025年01月24日 | 【美術鑑賞・イベント】
今回の美術展レビューは、名古屋市美術館で開催中のジャン=ミッシェル・フォロン展をお届けします。
ジャン=ミッシェル・フォロンは、ベルギーを代表するアーティストで多彩な表現方法で20世紀後半に活躍したアーティストです。
 
僕も20代の頃からフォロンのグラデーションを生かしたやわらかい水彩画好きで、楽しみに没後20年、日本では30年ぶりの展覧会を楽しみしていました。
フォロンは、アメリカの雑誌「ザ・ニューヨーカー」で挿絵が掲載されたことで一躍人気者となります。
 
フォロンの作品の特徴は透明水彩を用いてグラデーションで表現される幻想的な画風や鮮やかな色彩で制作されたシルクスクリーン版画による空想的な世界。一方でアムネスティ・インターナショナルのポスターデザインに代表される社会問題や社会風刺をテーマにした作風もあるのですが、すべての作品にフォロン独特のウイットに富んでいて、誰もが彼の世界にスーッと入り込む魅力があります。
 
今回の展覧会は、彼の集大成的な回顧展となっており、ドローイング、水彩画、版画、ポスター、彫刻にオブジェ、写真にアニメーションと多彩な世界が一挙に紹介されています。自らを空想旅行の案内人と名乗っていたフォロン。訪れた人を夢の世界に誘ってくれます。
 
会期は3月23日まで。4月5日からはあべのハルカス美術館で開催されます。ぜひフォロン共に空想旅行を楽しんでみてください。
 

僕のライブ参戦記2024

2025年01月23日 | 【音楽・ライブ】


昨日の1月22日にラブサイケデリコの振替公演が無事行われました。9月1日に突然の台風で公演中止。しかもライブハウスツアーでもあり心待ちにしたライブでした。

表題にもありますが、今回は2024年のライブ観戦記としてお届けしたいと思います。新年の2025年に2024年かいなと突っ込み入れられそうですが、デリコのライブは2024年からツアーに付き、今回のライブを待っての感想をと言うことでよろしくお願いいたします。なお、演出とかショップリストとか詳細なものではなくグルーヴのみですのですので軽く受け流してくださいね。

ライブ観戦は4アーチスト。

先ずは、4月5日名古屋芸術創造センターでの「EGO-WRAPPIN’(エゴラッピン)」

1996年結成の二人組音楽ユニット。中納良恵のボーカルと森雅樹のギターからなるグループで永瀬正敏主演の私立探偵・濱マイクの主題歌くちばしにチェリーで広く認知されたことは知ってる人は多いかと。ドラマの世界観とサウンドが見事にマッチしてました。ソウルフルなボーカルと異国情緒あふれるサウンドがとても心地よく、ステージのそんな二人の芸術性を感じるどこかノスタルジーを感じる舞台でした。

次は、6月12日Zepp Nagoyaでの岡村和義

岡村靖幸と斉藤和義のスペシャルなユニットはオフィシャルYouTubeでの楽曲を発表しながらテレビ出演などを重ねてライブツアーを敢行。早くからチケットソールドアウトで二人の人気ぶりが伺えました。会場も岡村ファンと斉藤ファンが入り乱れ、二人の軽妙な?語り口もあり、楽しくもセクシーなライブでした。岡村ちゃんのソウルと和義君のロックがメタモルフォーゼされた完成度の高いユニットでした。

続いては、11月7日Zepp Nagoyaでのハナレグミ

僕がもっとも聞いてみたいと思った。初参戦のアーチスト。永積崇によるソロユニットは、けっこう耳にする人も多いかと思います。ニューアルバム「GOOD DAY」で構成されたライブでしたがちゃんと過去曲も披露され、アコースティックギターから奏でられる音楽はリズミカルで歌声も独特な心地よさがあります。終始リズムに身を委ねられる稀有なアーチストだと思います。ライブ会場も癒しのエナルギーが充満してました。

そして最後は僕がこよなく愛するLOVEPSYCHEDELICO(ラブサイケデリコ)」のボトムライン名古屋での振替ライブ。

ライブでは一アーチストを追っかけるよりも、多種多様な音楽を感じたいと思うのですが、唯一今でも追っかけているデリコ。しかも、今回はライブハウスツアーでチケット争奪戦でしたが、チケジャムで譲り受けたチケットで参戦。しかもキャパ750人中で整理券番号400番台でしたが舞台中央前より5メートルで観戦。ボトムラインの弱点である柱に邪魔されることなく楽しめました。ホールツアーとは違う美術演出なしのシンプルなステージが、また合うんです。クミとナオキもホールと違って楽しんでる感じが伝わって今までにないライブでした。

今年も映画とライブに楽しむ一年にしたいと思ってますので、つたない文章ですが、よろしくお願いします。