映画館で映画を観る人が減ってきている昨今。洋画全盛から日本映画中心の時代となったとは言え、ほとんどの作品が若者向け恋愛映画にアニメが人気です。そんな時代に牙を向いているのが、時折上映される時代劇ですが、過去のチャンバラ活劇と違ってシリアスなドラマ仕立てが多いように思います。
そんな時代に逆行するがごとく生まれた本作。自主映画ながら、東映京都撮影所の粋な計らいで実現した作品です。
物語は、長州藩士を打とうとした会津藩主の侍が刃を交えた瞬間、落雷に合い京都太秦撮影所にタイムスリップ。斬られ役として生計を立てようと悪戦苦闘するもの。大役を得るまでに成長した彼に思わぬ展開が待ち受けます。
キャストも時代劇にふさわしい面々で、主人公の会津藩士にはテレビでもおなじみの脇役、山口馬木也に個性的な俳優陣が顔を揃え、さらに斬られ役のベテラン、峰蘭太郎が出演、殺陣に一段とリアリティが増してます。内容はとてもシンプルな人情笑いで、笑いとちょっぴり涙を誘うシーンもあって飽きさせない演出でした。
3月21日にはアマゾンプライムで見放題配信されますが、待ちきれない方は、ぜひ劇場で時代劇の臨場感を味わってみてください。
いや、いいもの見せてくれました。