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浅井忠と近代デザイン ヤマザキマザック美術館

先日名古屋にて、二つの美術展を観賞。今回はヤマザキマザック美術館で開催中の浅井忠と近代デザイン展を紹介します。

浅井忠は、黒田清輝と並ぶ明治近代洋画の先人の一人です。今回の展覧会は、みずみずしい色彩と細密な筆致が特色の6点の油彩画と27点の水彩画が展示されています。どの作品も繊細な筆遣いに透明感のある色が特色で、どの作品も静謐な空気が漂います。人物画に特徴のある黒田清輝の作品と比べ、まさに風景画家としての浅井の実力を感じました。

さらに、アール・ヌーヴォー全盛期のフランスに留学していた浅井が、パリ万博の臨時博覧会監査官を務めたことでアール・ヌーヴォーのデザインに興味を持ち、洋画だけでなく、工芸デザインに取り組んだ作品や教材として蒐集した作品(京都工芸繊維大学美術工芸資料館)など100を超える作品が展示され、アール・ヌーヴォーの伝道者としての一面を知る展覧会となっています。

ヤマザキマザック美術館の特色でもあるアール・ヌーヴォーのコレクションと呼応するかのような優美な世界が魅力的で、まさに当館を会場にふさわしい展覧会といえます。

当館所蔵のフランス絵画のコレクションと共にパリのエスプリを味わってみてはどうでしょう。


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