ATR社でのインターン勤務も終盤に差し掛かり、MBAの修士論文も大詰めを迎えている。FASIAプログラムの卒業式も9月20日に控えていて、何かと朝から晩まで忙しい毎日が続いている。
そんな忙しい時こそ集中する、のではなく、あえて新しい世界に触れて狭くなった視野を広げる必要があると僕は考えている。ここヨーロッパに来てから特に強く感じるようになった、異質なものとの出会いによる新しい何かの創造だ。この新しい創造のパワーなくして、僕の中での進化はない。自分の中から自然発生的に何かを発生させるのではなくて、人に触れ、未知の何かに触発されて、自分の中に新しい何かを生まれさせるのだ。
なので僕は10月最初に独自のビジネストリップを企画することにした。パリとストラスブールを中心にいくつかの企業と大学を回り、僕が今進めているプロジェクトについて率直な意見を聞いて回ろうと思っている。僕の中にはない異質な視点からのコメントに触れることで、僕のプロジェクトの質はさらに高められるはずだ。そのための投資にムダは感じない。
僕はビジネススクールの教授にお願いして、昔ある航空機メーカーでターボプロップ機のマーケティング担当をしていたことがあるという研究者の方を紹介してもらった。その他にも、パリで宇宙航空企業に勤める知り合いにアポイントをとって、僕にプレゼンの機会を与えてもらうことに成功した。日本で僕が所属する機関のパリ駐在員事務所にも立ち寄って、同じ日本人の目から見た日本市場に対するコメントももらいたい。とにかく、3泊4日の強行日程の中で、できるだけたくさんの方にプレゼンさせてもらえるように今回のビジネストリップの日程を組むつもりだ。
前回のパリ出張ではホテル関係で本当にヒドイ思いをした。なので、今回は少し高くてもちゃんとしたホテルに泊まり、気力と体力を充実させたままいい仕事をし、実りある成果をトゥールーズに持って帰れるようにしたいと思う。それは最低限クリアしなければならないハードルだ。
すでに今回の出張計画についてはFormica副社長に提案し、承認をもらった。本当はこの時期にとても重要なアクションが僕の担当マーケットで予定されているのだけど、既に大方の調整は済んでいることと、一応MBAインターンなので自分のプロジェクトを優先させよということで、Formica副社長は快く許可してくれた。
ということで、僕は10月3日から6日まで、おそらくフランス生活最後になるであろうビジネストリップに出かける。今回もいい成果を出したい。
(写真はベルギーのルネ・マグリット作『心の琴線』。大好きな絵の一つだ。)
コメントありがとうございます。
アクシデントは旅のスパイス。思い出に残るビジネストリップにするために、ちょっと冒険してみようと思っている今日この頃です。ただ、今回はいろんな場所でプレゼンをする予定なので、自由時間の使い方を考えねばなりませんね。でも、考えたらそれは自由時間ではなくなってしまう気がするので、あまり考えないように楽しみたいと思います。