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宇宙航空MBAブログ

Aerospace MBA(フランス・トゥールーズ)が考える宇宙航空マネジメントの進化系ブログ

航空機の安全性

2007年05月11日 | MBA
 
今日の授業は航空機のSafety(安全性)について。航空機事故はどうようにして発生するのか、どうしたら事故を未然に防ぐことができるのか、そのためにMBAができることは何かを学ぶための授業だ。かなり専門的な話が中心になるので、今日はAirbus(エアバス)社のSafety Assurance(安全保証)部門の責任者が来校して、僕達に講義をしてくれた。Merci!

近年の航空Technology(技術)の飛躍的進歩によって、航空機事故の発生確率は格段に低くなった。世界全体では年間4千万時間のフライトがあるのだけど、その中で機体を失ってしまうほどの大事故が起こる確率は10の6乗分の1以下だ。さらに、ボーイング777やエアバスA340などの最新型の航空機だけに限定すると、0.3×10の6乗分の1の確率にまで下がる。テクノロジーの進歩は航空機の安全性を確実に高めているのだ。

では、どういう瞬間に航空機事故は起こりやすいのか。統計的に見ると、航空機の離陸と着陸に関わる時間帯に事故は集中している。全体を100%とした場合、離陸時に13%の事故が発生し、離陸直後が7%、着陸直前が19%、そして、着陸が31%と、これら離着陸に関わる時間帯が全体の70%を占め、フライト中の最大の危険地帯となっている。

では、事故原因はどうか。これはどの立場に立つかによって事故原因に対する見方がかなり違ってくるので、これが正解ですと言い切れるような正解はない。政府による事故調査の立場と、航空機パイロットの労働組合の立場では、航空機事故の主な原因に対する考え方が全く異なるからだ。

具体的には、政府による事故調査の見解では、航空機事故の約65%はパイロットなどの人的ミスに起因するものとされるのに対し、パイロットの労働組合の見解では、事故の約70%がManagement(企業側)に主な原因があるという見方になっている。立場が変わるだけでどうしてここまで事故原因に対する見方が変わってしまうのか、非常に興味深い。

ハイテク装置の導入によって、航空機はこれかもどんどん安全になっていく。しかし、どんなに技術が進歩したとしても、航空機の安全性が技術によって100%保証される日は決して来ない。

少なくとも航空機の操縦に関するかぎり、機械は決して人間を超えることはない。Abnormal(アブノーマル)な状況に対応する能力において、機械が人間にとって代わるようなことは決してあり得ない。それが、エアバス社で長年航空機の安全性を研究し続けてきた今日の講師の考え方だそうだ。

人工知能やコンピュータの自律制御の研究者にとっては、真っ向から反論したくなるような意見かもしれない。でも、「機械が人間を超えることはない」と聞いて、少し安心感を覚えたのは僕だけだろうか。
 
(写真は現在研究が進められている未来のサイレント航空機)
 

Security & Safety

2007年05月10日 | MBA
 
今週のAerospaceMBAでは、Secutiry and Safety(セキュリティとセイフティー)の授業が行われている。以前にもRisk Management(リスクマネジメント)という授業があったのだけど、それよりも一歩進んでTerrorism(テロリズム)や武力攻撃への対処の仕方を学ぶものだ。

テロリズムへの対処なんていうと、なんかとても大げさな響きに聞こえるかもしれない。しかし、航空ビジネスにしても、宇宙ビジネスにしても、今やテロ対策のために相当のリソースを割かなければならないほど大きな問題になっている。

大きな問題になればなるほど拡大するのがビジネスとしての市場規模だ。テロ対策システムやテロ対策サービスの市場規模は、今や既に数兆円の産業にまで拡大している。悲しいことに、宇宙航空企業が展開するビジネスの中で最も成長率の高い分野でもある。

授業では、歴史的な観点からテロリズムといわれる行為の背景、目的、手法などがどのように変化してきたかを学んだ後、テロリズムを防止するにはどうすればよいか、そして、もしテロリズムが発生してしまったらどう行動すべきかを考えていく。とてもとても考えされられる授業だ。

しかし、現実的に考えると、テロが発生してしまった後では僕達MBAに出来ることはあまり多くはない。その国の警察や特殊部隊の出番となる。なので、出来るかぎりテロが発生しないような対策を、最も費用対効果の高い方法で構築し、一定のクオリティで維持し続けられるよう努力することが大切だ。

今日はいろんな事例を元にクラスメートと具体的なディスカッションを行ったのだけど、内容がかなり生々しいので、ブログでの紹介は控えておこうと思う。興味のある人は、実際にAerospaceMBAに入学して直接体験してみてください。
 

アンケート終了

2007年05月09日 | MBA
 
先週水曜日の午前0時からスタートした『常時滞空型風力発電ビジネス』に関する意識調査ですが、本日をもって回答を終了とせていただきます。お忙しい中アンケートにご協力いただき、本当にどうもありがとうございました。

皆さんに回答していたただアンケートについては、SPSと呼ばれる統計解析ソフトを使って分析を行い、ビジネスプランの中のマーケティング戦略に反映させていきたいと考えています。ここからが大変な作業なのですが、皆さんからいただいた貴重なデータを最大限に活用し、精度の高いForecast(予測)を完成させることができればと考えています。

アンケートの結果については、概要をこのブログ上で後日発表しようと思っています。しかし、あと数週間はデータ分析とビジネスプランの作成に集中したいので、今しばらくお待ちください。お楽しみに!

さて、ちょっとだけアンケートの結果を紹介すると、ほぼ100%に近い割合で皆さん環境問題に関心を持っていらっしゃるのですが、FEG(常時滞空型風力発電)に対する興味となると、50%程度にまで下がってしまいます。その一番の理由としては、やはり「安全面」での懸念が一番高く、その次に「経済成立性」を疑問視する声が高かったです。すなわち、実際にビジネスを展開する際には、これらに十分時間を割いて投資家の皆様や地元の方々に理解していただかないといけないとうことですね。

一口あたりの投資額やスポンサーシップの金額設定については、MBAの常道としてマーケットへの浸透率と金額を掛け合わせ、最もProfit(利益)が最大になるような金額設定するつもりです。この分析にはまだ少し時間がかかりそうなのですが、結果が今から楽しみです。

それではデータの分析作業に戻りたいと思います。

アンケートへのご協力、本当にどうもありがとうございました。
 

宇宙航空MBAファミリー

2007年05月07日 | MBA
 
■AerospaceMBAアンケートまだ実施中!(ぜひぜひご協力お願いします!)

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僕が通うAerospace MBA(宇宙航空MBA)には、実はFamily(ファミリー)がいる。Part-time(パートタイム)Aerospace MBAだ。僕達が学ぶのとほぼ同じ内容を、数十回のモジュールに分け、数年間をかけて学ぶプログラムだ。

パートタイムの名のとおり、このプログラムでは基本的に働きながらMBAを取得することができる。実際、Airbus(エアバス)社で管理職を務めながら月に数回ビジネススクールの集中講義を受け、最終的に2年間でMBAを取得した人もいる。仕事を続けながらこのタフなMBAを乗り切るのは並大抵のことではないと思うので、僕はこのパートタイムの人達を本当に尊敬してしまう。

そして最近、宇宙航空MBAファミリーに新しい仲間が増えるかもしれないというニュースが飛び込んできた。今度は、Executive(エグゼクティブ) Aerospace MBAだ。僕なんかよりはるか上のクラスの経営層の人達に、よりグローバルな視点での宇宙航空企業経営を学ばせるためのプログラムだ。

まだ計画段階らしいのだけど、今のところこのExecutive Aerospace MBAプログラムは2年間のパートタイム制で開講され、1学年に50人の学生を世界中の宇宙航空企業や団体から募集するそうだ。学生、といってもかなり年配な方々だと思うのだけど、カリキュラムの中で世界中の宇宙航空産業都市を訪問するらしい。例えば、アメリカのシアトル、カナダのモントリオール、ロシアのモスクワ、中国の北京と成都、インドのバンガロール、アラブ首長国連邦のドバイなどだ。

残念ながら、原案では日本の都市はいずれもこの中に入っていなかった。なので、僕のほうからプロポーザルを書き、簡単な予備的リサーチとともに日本の名古屋をプログラムの中に入れることを学校側に提案しておいた。世界の宇宙航空の中心から日本が遅れをとるわけにはいかない。今ネットワークを確保しておくことが、将来大きな意味を持つと僕は考えた。

そして、このExecutive Aerospace MBAプログラム、僕達が将来参加することを大いに期待しているそうだ。その際、Aerospace MBAの卒業生として、授業料72,000ユーロ(約1,000万円)を半額にしてくれるとのこと。やった~!50%オフだ!と思ったけど、それでも500万円はかかるということ。高いのか安いのか、値段があってないようなものの価値は本当に判断しにくい。

しかし、その前に世界中のどこかの宇宙航空企業で順調に出世を重ね、あと少しで経営トップに辿り着くというところまで出世していないと参加はダメだそうだ。う~ん、500万円の授業料よりもこっちのほうが大変だ。

でも、目標は高いほうがいい。頑張っていこう~!

(写真はMBAのクラスメートと。将来Executive Programでまた会えることを祈って!)
 

グローバルと多国籍

2007年05月06日 | MBA
 
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International Company (国際的な企業)と聞くと、いろんな国で事業を行っていたり、いろんな国の人が働いていたりと、様々なイメージが頭の中に浮かぶと思う。では、最近ニュースなどでもよく出てくるGlobal Company(グローバル企業)やMultinational Company(多国籍企業)と聞けばどうだろうか?少なくとも依然の僕は、国際的企業と全く同じようなイメージでこれらの言葉を捉えていた。

しかし、Global Company(グローバル)企業とMulti National(多国籍企業)の間には、大きな違いがあるらしい。もちろん、その人の考え方や定義の仕方によっても異なるのだろうけれど、一般的にはStrategy(戦略)の適用の仕方で大きく違ってくるのだそうだ。

まず、Global Company(グローバル企業)では、一つのStrategy(戦略)があって、これを全世界に適用しようとする。すなわち、本社のある国で適用している戦略と支社のある国で適用している戦略は、基本的に同じものということだ。もちろん、オペレーションにおいて多少の違いはあるのだろうけれど、基本となる戦略は1つしかない。

一方、Multinational Company(多国籍企業)では、その国や地域ごとに最も適した戦略を立案し、実行する。すなわち、組織として戦略は一つではなく、国や地域の数だけ戦略が存在するのだ。国や地域が違えば“Success Factor”(成功要因)は当然異なるのだし、もっともな考え方だと僕は思う。

具体的な企業名を挙げると、グローバル企業の代表例はコカ・コーラ社だ。全世界で同じブランドを保ち、同じ商品を、同じクオリティで販売することに徹している。もちろん、ローカライズされた国や地域ごとの商品もあるのだろうけれど、コカ・コーラという商品ひとつをとってみれば、基本となる戦略やビジネスモデルは全世界で共通している。これがグローバル企業の特徴だ。

多国籍企業の代表例としては、3M社だ。国や地域ごとに異なったブランドや商品を持ち、そこに一番適した戦略の元にビジネスを展開している。このタイプの企業の場合、世界展開する際にその地域の実情を熟知した地元の企業とパートナーシップを組むことが多い。日本における住友3Mはその良い例だ。

どちらのタイプの企業がより優れているかという議論には全く意味がない。ある場面ではグローバル企業のほうが強みを発揮できるし、ある場面では多国籍企業のほうが強みを発揮できる。

ただ、こういった定義の仕方があることを知っておいて損はないと思う。
 

パートナーシップ

2007年05月05日 | MBA
 
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新しいビジネスを立ち上げることは本当に楽しい作業なのだけど、同時にそれほど簡単なことではないのもまた事実。資金不足、人材不足、ネットワーク不足など、あらゆるリソースがないない尽くしの中でスタートするのが普通だ。

そんなリソース不足を解決してくれる有効な手段として、Partnership(パートナーシップ)がある。これは、企業と企業がそれぞれの強みを相互に提供し合い、協力して新しいビジネスを立ち上げるような事業の進め方のことだ。もちろん、新ビジネスに限らず、既存ビジネスを強化したい時にも有効な手段だ。

今日ビジネススクールに講義に来てくれたのは、SAFRAN(サフラン)グループのInternational Business Development Director (国際ビジネス開発ディレクター)を務めるジスカール・デスタン氏。この名前を聞けば「あっ!」と気付く人もいると思う。ジスカール・デスタン元フランス大統領の親戚にあたる方だそうだ。気のせいかもしれないが、確かに背筋もぴしっと伸びて政治家っぽいし、講義の仕方も演説のような熱っぽさがある。

ジスカール・デスタン氏によれば、あらゆるCompetition(競争)は潜在的なCooperation(協力)の機会なのだそうだ。言い換えれば、競争相手をビジネスパートナーに変えることさえできれば、競争が存在することによるリスクを回避できるだけでなく、うまくいけば共同して市場を独占することができるし、競合他社に対してさらに競争力を高めることもできる。

もちろん、常に協力する必要はない。ジスカール・デスタン氏が言いたかったのは、たとえ競争相手とであっても常に協力の可能性を“考慮に入れるように”ということだ。競争がそこにあるからといって常に勝つことを考えるのではなく、“まずは競争”を“協力”に変えられる可能性があるかないかを検討し、その次に“勝つ”ことを考えなさいということだ。

僕がヨーロッパに来て探し続けたきた“競争のための協力”哲学の真髄を、何かこのジスカール・デスタン氏の言葉の中に垣間見た気がした。ヨーロッパはこうして“競争”を“協力”に変え、本当の敵に対して着々と競争力を高めてきたのかもしれない。

授業の最後にジスカール・デスタン氏が僕達に贈ってくれた言葉を紹介したい。

“キミ達はMBAに来てより高い視点から世界を見られるようになったと私は確信している。その目で世界をしっかり見て、この先、世界がどういう方向に動いていくかをしっかり見極めなさい。そして、自分の頭で考え、自分の意思で決断したという自信を、全てのビジネスの根拠とするように。この先の世界をいい方向に導いていくことこそが、これからのキミ達に課せられた仕事なのだから。”

ちょっと政治家っぽいけど、すごく胸にジーンとくる言葉だった。
 

ビジネスプラン大会

2007年05月04日 | MBA
 
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今日の授業は実際に自分達でビジネスプランを作成するというとても楽しい企画。MBAの学生はこういうのが大好きで、みんなランチを食べるのも忘れてのめり込んでしまうことが多い。当然、僕も大好きなのでそうなってしまう。

教授から出された課題は、①新しい会社を立ち上げる、②企業内で新事業を立ち上げる、③事業部の中で新製品を立ち上げる、という3つの選択肢の中から一つを選択し、以下のプロセスに沿ってビジネスプランを作成し、クラスメートの前で発表せよ!というものだ。

 1. 製品又はサービスを定義する
 2. そのOrigin(起源)を特定する(技術志向かマーケット志向か)
 3. マーケットを分析する
 4. 競合を特定する
 5. 戦略を立案する
 6. Financial Analysis(財務分析)を行う
 7. Go/No Go判断を示す

ただし、発表するだけでは単なる趣味レベルのお遊びになってしまう。なので、発表チーム以外のチームが投資家やCEO(最高経営責任者)などの役を演じ、ビジネスプランの内容を容赦なく批判していく。全ての批判的なコメントに対し、ウィットに富んだ的確な回答ができるようになったら合格というわけだ。

実際にやってみた率直な感想を言うと、発表するよりも批判するほうがはるかに簡単だ。MBAで身に付けた経営分析力により、ビジネスプランのどこがダメで、どこが矛盾していて、どんな情報が不足しているかを、かなりの精度で見極めることができる。

逆に、自分達のチームが作ったビジネスプランになると、どうしてこんな大事なポイントに誰も気付かなかったのだろうと、投資家役のクラスメートに指摘されて初めて気付くことが山ほどあるという事実に驚いてしまう。自分達のビジネスに関しては、僕達は極めて楽観的な目で物事をとらえる傾向があるようだ。

もちろん、自分が苦労して練り上げたプランを批判されるのは気持ちのいいものではない。しかし、ビジネスプランの完成度を高めるためには、間違いなくこれは必要なプロセスだと今日気付いた。

身近にちゃんと批判してくれる人を持つこと。協力者を探すのと同じくらい大切なことかもしれない。
 

新ビジネス開発

2007年05月03日 | MBA
 
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今週からAerospaceMBAでは、Business Development and Launching New Project(ビジネス開発と新プロジェクト創設)の授業が始まっている。ビジネスとして成立し得る新しい宇宙航空の使い方を探すためにトゥールーズにやってきた僕としては、何が何でもこのスキルだけはしっかりと身に付けて帰りたい。授業にも自然と力が入ってしまう。学べるものは何でも吸収したい。

今日はイタリアの航空機メーカーであるAlenia Aeronautica社の戦略担当副社長が僕達のビジネススクールに講義をしに来てくれた。朝一番の飛行機に乗ってローマからやって来てくれたらしい。本当にありがたい。Merci!

講義の中で一番印象に残ったのは、ビジネスをスタートする際の思考法の変化に関する話だ。コンコルドを開発した頃と今とでは、180度異なるらしい。もっと言えば、昔と同じような発想で戦略を立案していては、今日の航空ビジネスにおいては決して勝ち組にはなれないらしい。

ヨーロッパがコンコルドを開発した頃、新しい航空機ビジネスは以下のようなステップで考えを進めていたそうだ。

 ①自社のTechnology(技術)にはどんなものがあるか?
 ②その技術でどんなProduct(製品)ができるか?
 ③その製品が売れるMarket(市場)はあるか?
 ④そのマーケットにおけるBusiness Environment(ビジネス環境)はどうか?

この順番でビジネスの成立性を考え、全ステップをクリアできたらそのビジネスにGoサインを出す。それがコンコルドを開発した頃の航空機ビジネスの思考法だ。

現在では、これとは180度逆のステップでビジネスの成立性を考えているそうだ。

 ①現在のBusiness Environment(ビジネス環境)はどんな感じか?
 ②どんなMarket(市場)が存在するか?
 ③どんなProduct(製品)がそのマーケットに合うのか?
 ④その製品を作れるだけのTechnology(技術)は自社にあるのか?

これら全てのステップを完璧にクリアして初めて、新しい航空機のアイデアをビジネスとしてプロジェクト化してもよい。少なくともそれが今日の航空ビジネスで勝ち組として存在し続けるための最低条件だそうだ。

う~ん、なんか日本のプロジェクトの立ち上げ方は、依然としてコンコルド型だなあ~と感じてしまったのは僕だけでしょうか。
 

アンケートのお願い

2007年05月02日 | MBA
 
突然ですが、『宇宙航空MBAブログ』を読んでいただいている皆さんにアンケートのお願いです。僕が今関わっているMulti Cultural Team Project(MCTP)のテーマである常時滞空型風力発電ビジネスに関して、簡単な意識調査をすることになりました。

全部で16問の簡単な選択式(Yes/No他)の質問に回答していただくだけなので、おそらく5分もかからないと思います。ゴールデンウィークの空いた時間を使って、ぜひ回答にご協力いただけると嬉しいです。

なお、皆さんから頂いた回答については、100%匿名で統計的に処理し、リサーチ目的以外の用途には使用いたしません。

それでは、簡単な英語が読解できる方は、直接以下のURLから回答してください。

 ■回答はこちらから(←クリック)

英語の読解にあまり自信のない方は、下記の日本語要訳のページを読んだ上で、一問づつゆっくりと回答していただければ幸いです。

 ■日本語要約のページはこちら(←クリック、または、下の記事を参照)

ご協力よろしくお願いします。
 

アンケートの日本語訳

2007年05月02日 | MBA
 
アンケート回答のページはこちら

<回答ページの日本語要訳>

このアンケートでは、16問の簡単な質問に回答してただきます。

質問は全て、FEGと呼ばれる常時滞空方風力発電ビジネスに関し、皆さんがどのように感じたかを多肢選択式で回答していただくものです。

FEGとは、環境に害を与えず、かつ、再利用可能で、さらに、安定した電力を供給できる画期的な発電装置です。通常の風力発電に用いられる風車は地上に設置されますが、このFEGは上空約5,000メートルに24時間滞空して発電を行います。

FEGの利点としては、まず、地上まで聞こえるような騒音が全くないことです。そして、上空5,000メートル近くの強く、安定した風を受けて発電を行うため、地上の風車タイプに比べはるかに効率的に発電を行うことができます。さらに、GPSを使った自動制御システムの採用により、安全かつ安定した24時間連続の発電が可能となります。

また、風力エネルギーにより発電された電力に関しては、フランス政府による価格固定と長期購入契約による保護を15年間受けることができるため、このビジネスでは安定した収益を長期間にわたって得ることができます。

それでは、FEGビジネスに関して、技術面及び安全面では全く問題はないものと仮定として、以下の16問にお答えください。


■問1
Generally speaking, are you interested in environmental issue?
(概して、あなたは環境問題に興味がありますか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)

■問2
Have you ever heard about the “high altitude electric generation” like the FEG technology before?
(以前にFEGのような常時滞空型の風力発電技術について聞いたことがありますか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)

■問3
Would you feel the difference between traditional windmill and the FEG technology?
(地上風車式の発電とFEGの常時滞空発電の違いを感じられましたか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)

■問4
Which technology would you prefer, the traditional windmill technology or the innovative FEG technology?
(地上風車式の発電とFEGの常時滞空発電のどちらが好みですか?)
 Traditional windmill technology(地上風車式の発電)
 Innovative FEG technology(FEGの常時滞空発電)

■問5
What was the key conclusive factor to make your preference?
(上記で好みを選んだ際の一番の決定的要因は何ですか?)

 Environmental friendliness(環境へのやさしさ)
 Economic profitability(経済的な利益の高さ)
 Operational efficiency(運営上の効率の良さ)
 Safety stability(安全面での安定性)
 Technological innovativeness(技術的な革新性)
 Scenery/Aesthetic advantage(風景/美的な利点)
 Noise reduction(騒音の削減効果)
 Social acceptance(社会的な受容度)
 Other reasons(その他)

■問6

Would you personally accept the operation of the FEG if it comes to your city?
(あなたの住む地域にFEGがやってきたとしたら、あなたは個人的にそれを受け入れることができますか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)

■問7
How far should the FEG site locate from your house for accepting its operation?
(あなたの家からどのくらい離れていれば、FEGを受け入れることができますか?)
 500 m(500メートル)
 1,000 m(1,000メートル)
 5 km(5キロメートル)
 10 km(10キロメートル)
 30 km(30キロメートル)
 100 km(100キロメートル)

■問8
Would you personally interested in this FEG business?
(このFEGビジネスに興味はありますか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)


■問9
Are you willing to invest in this FEG business?
(このFEGビジネスに投資をしてみたいと思いますか?)
 Yes(はい)
 No(いいえ)

■問10
How much would you like to invest for the FEG business?
(いくらまでならこのFEGビジネスに投資をしてもよいと思いますか?)
 0€(0円)
 100€(1万5千円)
 500€(7万5千円)
 1,000€(15万円)
 5,000€(75万円)
 10,000€(150万円)
 More than 10,000 €(150万円以上)

■問11
What would be the main “positive” reason for your investment to the FEG business?
(FEGビジネスに投資するにあたって、一番の決め手は何ですか?)

 Environmental friendliness(環境へのやさしさ)
 Economic profitability(経済的な利益の高さ)
 Operational efficiency(運営上の効率の良さ)
 Safety stability(安全面での安定性)
 Technological innovativeness(技術的な革新性)
 Scenery/Aesthetic advantage(風景/美的な利点)
 Noise reduction(騒音の削減効果)
 Social acceptance(社会的な受容度)
 Other reasons(その他)

■問12
What would be the main “negative” concern for your investment to the FEG business?
(FEGビジネスに投資するにあたって、一番の心配事は何ですか?)

 Environmental friendliness(環境へのやさしさ)
 Economic profitability(経済的な利益の高さ)
 Operational efficiency(運営上の効率の良さ)
 Safety stability(安全面での安定性)
 Technological innovativeness(技術的な革新性)
 Scenery/Aesthetic advantage(風景/美的な利点)
 Noise reduction(騒音の削減効果)
 Social acceptance(社会的な受容度)
 Other reasons(その他)

■問13
If you can be an “individual sponsor” of the FEG, how much are you willing to pay for it?
(FEGの個人スポンサーになれるとしたら、あなたはいくらまでならお金を払ってもよいと思いますか?)

We provide membership card for an “Individual sponsor”. You can also put the logo of the FEG on your business card and appeal to the public that you are very much environmentally friendly person.
(なお、FEGの個人スポンサーになるとメンバーカードが貸与され、さらに、あなたの名刺にFEGのロゴマークを印刷することができます。あなたの環境への配慮を世間に対して大いにアピールすることができるのです。)

 0€(0円)
 5€(750円)
 10€(1,500円)
 30€(4,500円)
 50€(7,500円)
 100€(1万5千円)
 More than 100 €(1万5千円以上)

■問14
Your Age?(あなたの年齢は?)
 0~20
 21~40
 41~60
 61~80
 81~

■問15
Your Nationality?(あなたの国籍は?)
 French(フランス人)
 Others(その他)

■問16
Your Gender?(あなたの性別は?)
 Female(女性)
 Male(男性)

最後にFEGビジネスに対するコメントやアドバイスがあれば、自由記述欄に記入して「Summit」(送信)ボタンを押してください。

アンケート回答のページはこちら

ご協力、どうもありがとうございました。