平壌を中心に金正恩冷やかす流行語拡散
평양중심으로 김정은 조롱 유행어 확산
【自由アジア放送(RFA)】 2016-11-15
北朝鮮の金正恩委員長をからかう表現が平壌を中心に広がっているそうです。その中で流行っている言葉はほとんどが平壌の幹部らの中で回りはじまったもので、波及効果がさらに大きいと現地の消息筋は説明しています。
平壌市のある消息筋によれば、「金正恩が現地視察をする度に流行り言葉が生まれる」とし「年配のある幹部に無礼に行動して罪人扱いをする金正恩に対して’無能な世間知らず’’無礼なブタ’など嘲弄まじりの非難が相次ぐそうです。

消息筋は「金正恩に対する非難は主に’世間知らず’、’ブタ’という言葉が入っている」「8月に金正恩が平壌の大同江(テドンガン)ブタ工場を現地視察した内容がテレビ放送されてから、金正恩をブタにたとえる言葉が流行りだした」と話しました。
「特に気の置けない人同士では、金正恩のブタ工場視察の映像を見ながら’金正恩が友達と会ってうれしそうに見える’とか’ブタの中でも人間ブタが一番重そうだ’など、高度肥満の金正恩を冷やかす言葉を言う」と主張しました。
また「平壌市では金正恩に’ブタ’とともに’指導者級’という言葉も付けられたが、特にチャンマダン(闇市)などで金正恩の肥満を皮肉に表現する言葉が広がっているが、肉がぎっしりついている食材に対して’指導者級だな!’などと言っている」そうです。
消息筋は「北朝鮮住民は金正恩の統治スタイルを一言で’利己主義政治’、’疑いの政治’と言っている」とも伝えましたが、「口先では人民のことを思うという反面実際にはもっぱら自分自身のことばかり考える’利己主義政治’をしていて、さらに側近の幹部すら信じない’疑いの政治’をしているから」だということです。
平壌市の他の消息筋によれば、「平壌市では公共施設はもちろん一般家庭も深刻な電力不足のせいで太陽光発電パンネルを取り付けている」「これと関連して’朝鮮では太陽を信じて生きる’という言葉がよく言われている」そうです。
消息筋は「’太陽を信じて生きる’という表現は一見、太陽と呼ばれる金日成のことをたたえるように聞こえるが、実は金正恩も解決できない電力難を太陽光パネルが解決してくれているとのことで、金正恩より太陽光パネルがずっとまし’という意味」であると説明しました。
また「韓国の人気ドラマ『太陽の末裔』は朝鮮でも人気だ」と言い、「このドラマを観た住民たちは”我々が太陽(金日成)の民族と言うけど、毎日食事もろくにできないで苦労ばかりしているから、こんな太陽民族よりあんな太陽の末裔になりたい”と言う」と伝えてきました。
消息筋らは平壌で金正恩を皮肉にする言葉が広まるなんて、昔だったら想像もつかないことだったとし、今は北朝鮮住民たちも外部世界の情報と頻繁に接することによって北朝鮮体制に対する批判を隠さずに言うようになったと強調しました。