気侭に

その時々で気の向くままに

'18 Philippine マニラ市トンドのスラムエリア

2018年03月27日 | フィリピン

 トンド・エリアは、マニラの代表的な貧困地域として、多くの子供たちが、悪臭を放つゴミの山(スモーキー・マウンテン)をあさりながら生活している様子などで以前より報道されていましたが、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が2年前に就任してからは、麻薬戦争の中心地として有名になってしまいました。
 今は既にスモーキー・マウンテンも整地され、多くのスラムエリアもかなり整理されてきていますが、貧困問題そのものが手つかずでいる以上、それまでの生活基盤を追われた人びとがその後どこに移住しどのような生活を始めているのかが私としては気になっていました。
 今回のフィリピン訪問の一番の目的はそこにありましたが、それを口にすると、全ての人達から翻意することを求められてしまいました。なにしろ数千人の死者を出している地域ですからそれも当然です。
 でも私の意思を尊重してくださったマニラ在住のBさんは、私の滞在期間中全てにボディーガードとして同行し車の運転もしてくださるという警察関係に従事する従兄弟のSさんを紹介してくださり、これでようやく本来の目的の下準備が整いました。


黃色のTシャツ姿が旅に同行してくださったSさん。そしてトンドエリアにて私の警護をしてくださる、4人のSさんの部下の方々。

 

Sさんから、移動ルートや警護に関しての指示がだされています。
私にも、腕時計を外すことやスマホを見せない事、そして住民に話しかけないことなど色んな注意が出されます。

 

いよいよトンドエリアへ入っていきます。

 

このエリアはSさんの管轄外ということで、一応この地域の署長への挨拶がてら警察出張所へ入っていきます。
ところがここで想定外の展開となってしまいます。
「フィリピンの恥部を取材されて海外に発信されるのは困るので許可できない」ということなのです。
いくら食い下がっても許可は下りず、結局断念せざるを得ませんでした。
後で聞いたところによると、その署長の言動からは現地との癒着が垣間見られ、管轄の違うSさんたちにエリア内に入られると困ることがあるから入れるわけにはいかないのだろうということでした。
恐らくこれからすぐ後にSさんによって癒着が究明され、この署長は失脚することになるでしょう。

 

Sさんの責任のもとで、スラムエリアの外側だけを車の中からの撮影のみという条件で、写真だけを撮らせてもらうことになりました。
それでもバイクで車を先導してくださってている部下の方々。

 

車の中から撮影するだけ

 

このずっと奥深くスラム街は続いていますが、立ち入ることはできません。

 

ここへ住んでいる人たちは、いったいどんな生活をしているのでしょう。

 


蜘蛛の巣のような電線






ずっとポリスたちが先導してくれています。









スラムエリアの外れまで来て、護衛のポリス達とも別れました。
今回はこのエリアの内部へ足を踏み入れることはできませんでしたが、明日は改めてSさんの管轄地域内の貧困地域を案内してくれることになりました。






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