カンボジアは公共交通機関があまり整備されておらず、首都プノンペンには市営バスがあることはありますが、3路線のみでいつ来るかも分からない状態ではとても利用できません。ということで、街中での移動は主にトゥクトゥクやバイクタクシー、シクロ(自転車タクシー)や乗用車のタクシー(メーター無しが多い)を利用することになりますが、利用者の多いバイクのほとんどは無免許ですし、道路は信号機がないのが当たり前ですが交通整理などされずまるで無法地帯のようです。
プノンペンにはJICAその他による支援で信号機が少しずつ増えてきてはいますが、焼け石に水の状態で、また信号機が設置されてもそれが守られない為に、交通整理の警官が信号機のある場所にだけ立ち、本来交通整理が必要と思われる信号機のない寿司詰め状態の交差点には誰もいないといった妙な状態が続いています。
道路が国外からの支援によって整備され歩道が作られるや、その歩道はたちまち無断駐車場と化してしまって、歩行者は車道に押し出されてしまいます。
市場の近くでは車道まで商品が並べられて路上市場化している所も多く、また結婚式や葬式などあると、車道の真ん中にテントを張って式場を作ってしまうことで、車が通れなくなってしまいます。
通勤退勤時間となると、道路に全ての車両が溢れてしまって身動きができない状態へと変化します。片道2車線道路も、混雑が進むといつのまにか5車線になっていて、比較的すいていたはずの対向車線も1車線へと押しやられることで、大渋滞と化してしまいます。
更に雨が降ると大変です。側溝の排水状態が悪いため、瞬く間に道路が冠水して車が通れなくなってしまいます。
カンボジアには政府が存在していてもそれは名ばかりで、現在のフンセンによる人民党政府が続く限り、交通事情も改善されないように思えます。
鉄道は一日一往復だけでほとんど貨物専用状態ですから、長距離の移動は旅客機か長距離バスを利用することになります。
市内移動で一番手頃なのが、このトゥクトゥク。
人力によるシクロ(自転車タクシー)。
これは4人が同乗していますが、5人乗りのバイクもときおり見かけます。
小学生の男の子もバイク通学。
それも3人乗り。
そもそもバイクの9割以上が無免許なので、何でも有りということでしょうか。
街の所々で見かけるこの瓶は飲物ではありません。バイク用のガソリンをこのようにして販売しているのですが、品質は保証できないとのこと。
トゥクトゥクの中からの眺め。
トライク(三輪バイク)も走っていました。
退勤時間になると、主に中国系の工場から大量の従業員達が吐き出されてきます。
トラックの荷台に立ったままでの通退勤をする従業員たち。
道路の上にはまるで蜘蛛の巣のように電線が垂れ下がっていますが、この人はそれらの中から計器を使って目的のラインを捜そうと苦心している様子。
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