このボケた写真については・・・後程ご説明します。
まず、言いたいこと。「間宮兄弟」すっっごくいい映画です!でも主人公に大きなピンチが訪れるわけもでないし、カーチェイスがあるわけでもなく、地球滅亡の危機にさらされるわけでもありません。事件らしい事件は何も起きません。「間宮兄弟」はある仲の良い兄弟の日常における悲喜こもごもが綴られた、ほんわかとした心温まる物語。映画を観た後は、まるで温かい飲み物を飲んだ後のような、そんな気分になれるのです。決して「ダヴィンチ・コード」のような超大作ではないけれど、「ダヴィンチ~」では語ることのできない、人への思いやりの心だとか、現代の私達が忘れかけている何かを思い出させてくれるとても素敵な映画なのだ。
上映中、観客の口元には始終笑みが浮かびっぱなし。登場人物がかなり面白く、色んなところでくすくす笑わせてくれる。確かにデフォルメされて描かれてはいるが、デフォルメされていることにより一層「あぁ、こんな人、いるいるっ!」という共感を生み、笑いに繋がっていくのだ。
間宮明信(兄)役の佐々木蔵之介さんは、さすが!の演技力。シャイで、神経質な兄を上手く演じておられました。先回りして色々考え込んでしまい、挙動不審になるところや不思議な薄笑い(?)は圧巻。シャツのボタンを一番上まできっちり留めているところに思わず苦笑・・・間宮徹信(弟)役の塚地武雅さんはとても説得力のある演技だった。佐々木さんとの息がピッタリで、顔も全然似てない凸凹コンビなのになぜか違和感がなかった。しっかり「兄弟」に見えました。兄思いで、筋を通すべきところにはヘンに固執するキャラクターを好演。
あと、私のお気に入りキャラは明信の先輩役の高嶋政宏さん。恐ろしく大声の超体育会系男を演じておられた。近頃は「エリザベート」のルキーニというイメージが強かったので、ものすごく面白かった!ガハガハ笑いながら離婚したい、とか言うし・・・再婚相手の雰囲気と実際の奥様シルビアさんがダブって見えたのは私だけだろうか?
あと、ちょっとしか出てこない役でもとても濃いキャラクターが勢揃いしているので是非是非映画館でチェックして欲しい。
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それでは、舞台挨拶レポートを。
(私自身かなり興奮していたので、結構記憶があやふやなところがあります)
舞台挨拶の司会進行役の美しいお姉さんが登場したあと、森田芳光監督と佐々木蔵之介さんが登場!!場内は騒然!!私も思わず身を乗り出す。茶系(?)のジャケットに身を包み、髪も完璧にセットしてある佐々木さん・・・カッコいい~~!TVで拝見するより、ずっとずっとステキでした。お二人が登場するやいなや、会場の雰囲気がガラッと変わった。さすがです。
まず、森田監督のご挨拶。ご当地ネタ、現在の状況を阪神タイガースのヒーローインタビューに照らし合わせてお話をされていた。選手と、お客さんとの掛け合いが素晴らしいと、私達を暗に持ち上げてくださっていた。その後に佐々木さん。「ええっ?こんな状況で(挨拶を)振られるんですか?!」というようなことを言われ、ご挨拶。8年前までは梅田ガーデンシネマの入っているスカイビルの近くに事務所があったので、この辺はとても懐かしいとお話されていた。スカイビルに行くまでには長い地下道を通るのだが、「自転車は降りるように」という張り紙を無視して自転車でガンガン走っていたそうだ。佐々木さんが自転車のことを関西弁で「チャリ」と話されたところにとても親近感を持ったし、やっぱり関西人なんだなぁと嬉しくなった。
その後質問タイム。一番最初に手を挙げた女性に決定。何とマイクを持って走ったのは司会のお姉さんでなく・・・佐々木さん!後方に座っていた方なので、ダッシュで駆け寄る。すると場内はキャ~ッという歓声。もうアイドル並み。普通、主演俳優は挨拶だけのはずなのに、こんなにフットワークが軽いなんて!本当にサービス精神旺盛な方です。その方が質問されたのは「小さい頃の兄弟の写真が写るシーンがありますが、それは本当にご本人達のお写真ですか?」というもの。「すごい!今までたくさん質問を受けましたが、これは初めてですよ」とか「よく見てますね~」とのお褒めの言葉。実は私も気になっていたんです。多分、他にも気になっていた方は大勢いるのではないだろうか?(映画がとてもシンプルだから、そういう細かい点にもしっかり目を遣れるのだと思う)
そして、そしてものすごいサプライズが!何と監督&佐々木さんの写真撮影OKのお許しが出たのだ!通常は肖像権等の関係(?)で禁止されているが、携帯電話のカメラ限定で、友達に「間宮兄弟を宣伝する」という約束のもと撮影が許可された。(ちなみにこれは関西限定、だそうです)「携帯での撮影ならいいですよ・・」と言い終わるかどうか、という時、既にみんなは一斉にカバンを探り出す。佐々木さんが思わず「おいおいっ!!早っ!」とツッコミ。
まず、正面。そして右側、左側を向いてくださるというご丁寧なサービスだったものの、私の撮った写真は・・・トップのボケボケ写真。それほど近い席ではなかったので、ズームにしたらこんなものしか撮れなかった。この日ほどNTTドコモであることを恨めしく思った日はない。
その後、全員で記念写真!「ここにいてはいけない(!)人や、一緒に来てはいけない人と来ている人、いませんか?大丈夫ですか?」なんて気まで遣っていただきました。もちろん私も写っています。(この写真は「間宮兄弟」公式ブログより)
会場の皆に手を振りながら、森田監督と佐々木さんは次の舞台挨拶会場、神戸へと去っていったのでした。
あぁ、とっても楽しい1日でした。
鑑賞2日後にしてもう「間宮兄弟」に会いたくなってしまった。また映画館に会いに行こうかな。
DVDは絶対買いです。