はる日記

「人間万事塞翁が馬」

日々の出来事を綴ってます。

『オーデュボンの祈り』

2014-12-06 18:40:02 | テレビ・映画・本
伊坂幸太郎 著

あらすじ。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている"荻島゛には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無惨にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?

(「BOOK」データベースより抜粋)

(;・ω・)

読み終わった後に「どうだった?」と感想を訊かれましたが、何と説明したらよいのか。説明することが難しく…。少し考えて「自分達は縛られ過ぎなのかなと思った」と答えました。

答えてから自分がその様に思ったことに気付かされました。答えるまで自分がそんなことを思ったなんて気が付かなかった。何故その様に思ったのか?

(; ̄ー ̄A

荻島はパラレルワールドなのか?と何度も思いました。自分が思う常識が通じない。その何ともいえない歪さに居心地の悪さを感じていました。

しかし、読み終わると居心地の悪さが無くなっているので不思議です。

(; ̄Д ̄)?

何故なのか?

おそらく読んでいくうちに荻島のルールを受け入れていたんです。

この話は「受け入れる」というものがポイントのような気がします。荻島のルールを否定せずにみてみると、荻島の人達は何処かしら欠けていることに気が付きます。その欠けているものを受け入れた上で、自分の望むもののために行動している。

ごちゃごちゃしていない。とてもシンプル。その姿は羨ましくもあり恐ろしくもあります。

( ̄~ ̄;)

自分達は縛られ過ぎなのかもしれない。

そう思った話でした。