批評家筋に好評だったので期待して観たのに、個人的にはハズれてしまった作品について書いてみます。
①「幸福」
アニエス・ヴァルダ監督の1964年の作品。65年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲っている。アニエス・ヴァルダはジャック・ドミー監督の奥さんだ。
二人の子供がいる幸せそうな家庭の奥さんが突然自殺する。愛し合っている夫婦なのに何故?という話。と思って見たんだが、自殺の理由はハッキリしている。旦那の浮気だ。従順な奥さんだが、いくら正直に旦那が告白しても受けいられなかったという結末。そして、浮気の相手が次の奥さんになる。
不条理? ルコントの「髪結いの亭主」の奥さんの自殺の方が、よっぽど<何故?>感は強い。
美しい映像と音楽(モーツァルト)が話題になったが、話に深みがないので『ありゃありゃ・・・』だった。
愛人役のマリー=フランス・ボワイエがとっても美しい。旦那さんはジャン=クロード・ドルオー、奥さんはクレール・ドルオー。
ヴァルダ監督では、85年の「冬の旅」というのがヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲っているが、これは未見です。
②「去年マリエンバートで」
「二十四時間の情事」「夜と霧」と並ぶ、アラン・レネの代表作のひとつ。1960年作。
映画雑誌の紹介記事で使用される、大庭園の中にぽつんと立っている男と女の写真。夢か幻想のような世界で繰り広げられる男女の洗練された駆け引き、が描かれるかと思いきや・・・。
実は、ストーリーは忘れてしまっています。というか、最初から明確なストーリーは無かったような映画だったと思います。なんか、“難解を装ったような”映像ですが、所詮は男と女の話であることは確かで、目新しい感覚もなかったような気が・・・。
脚本はアラン・ロブ=グリエ。主演はデルフィーヌ・セイリグ。
ストーリーが目新しくなくても、映像にスリルが感じられれば映画は面白くなると思いますが、それも無かったように記憶しています。
ヴェネチア国際映画祭でサン・マルコ金獅子賞を獲ったそうです。
③「情事」
評論家の間では彼の最高傑作と言われている、ミケランジェロ・アントニオーニの1960年の作品。②のレネの作品と同じ年ですな。“愛の不毛三部作”の最初の作品。
セレブな男女の話で、レア・マッセリとガブリエル・フェルゼッティが恋人同士で、友達のモニカ・ヴィッティと三人で知り合いのいる島にバカンスに出かける。その島で、マッセリが突然いなくなる。理由は分からない。観ている僕らにも分かるような説明はない。一緒に行ったガブリエルや島の人達も探してくれるが手がかりもない。そうこうするうちに、モニカと出来てしまうというような話。
映画雑誌には、<前半はレア・マッセリが主役のような描き方なんだが、彼女が失踪してからはモニカ・ヴィッティが主役になる>と解説してあった。その描き方が、マッセリの居なくなった喪失感のようなものが、新しい感覚で感じられるのかなと思っていたんだが・・・。
なんだか、ぼんやりとした印象しか残らなかった映画。一昔前に観たんだが、その時でも“愛の不毛”などというテーマ自体が旧すぎたのかも知れない。
アントニオーニ作品というのも、なかなかTVでも流れませんなぁ。
次回の鑑賞作品を決めました。近くのレンタル店でDVDを見つけた、フェリーニの「魂のジュリエッタ」。これは、立派なヨーロッパ映画ですな。三十有余年ぶりになると思いますが、面白かったという印象だけが残っている作品。さて、今度の連休で見れるかな?
※ 2008年10月、「幸福(しあわせ)」の再見記事はこちら。
①「幸福」
アニエス・ヴァルダ監督の1964年の作品。65年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を獲っている。アニエス・ヴァルダはジャック・ドミー監督の奥さんだ。
二人の子供がいる幸せそうな家庭の奥さんが突然自殺する。愛し合っている夫婦なのに何故?という話。と思って見たんだが、自殺の理由はハッキリしている。旦那の浮気だ。従順な奥さんだが、いくら正直に旦那が告白しても受けいられなかったという結末。そして、浮気の相手が次の奥さんになる。
不条理? ルコントの「髪結いの亭主」の奥さんの自殺の方が、よっぽど<何故?>感は強い。
美しい映像と音楽(モーツァルト)が話題になったが、話に深みがないので『ありゃありゃ・・・』だった。
愛人役のマリー=フランス・ボワイエがとっても美しい。旦那さんはジャン=クロード・ドルオー、奥さんはクレール・ドルオー。
ヴァルダ監督では、85年の「冬の旅」というのがヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲っているが、これは未見です。
②「去年マリエンバートで」
「二十四時間の情事」「夜と霧」と並ぶ、アラン・レネの代表作のひとつ。1960年作。
映画雑誌の紹介記事で使用される、大庭園の中にぽつんと立っている男と女の写真。夢か幻想のような世界で繰り広げられる男女の洗練された駆け引き、が描かれるかと思いきや・・・。
実は、ストーリーは忘れてしまっています。というか、最初から明確なストーリーは無かったような映画だったと思います。なんか、“難解を装ったような”映像ですが、所詮は男と女の話であることは確かで、目新しい感覚もなかったような気が・・・。
脚本はアラン・ロブ=グリエ。主演はデルフィーヌ・セイリグ。
ストーリーが目新しくなくても、映像にスリルが感じられれば映画は面白くなると思いますが、それも無かったように記憶しています。
ヴェネチア国際映画祭でサン・マルコ金獅子賞を獲ったそうです。
③「情事」
評論家の間では彼の最高傑作と言われている、ミケランジェロ・アントニオーニの1960年の作品。②のレネの作品と同じ年ですな。“愛の不毛三部作”の最初の作品。
セレブな男女の話で、レア・マッセリとガブリエル・フェルゼッティが恋人同士で、友達のモニカ・ヴィッティと三人で知り合いのいる島にバカンスに出かける。その島で、マッセリが突然いなくなる。理由は分からない。観ている僕らにも分かるような説明はない。一緒に行ったガブリエルや島の人達も探してくれるが手がかりもない。そうこうするうちに、モニカと出来てしまうというような話。
映画雑誌には、<前半はレア・マッセリが主役のような描き方なんだが、彼女が失踪してからはモニカ・ヴィッティが主役になる>と解説してあった。その描き方が、マッセリの居なくなった喪失感のようなものが、新しい感覚で感じられるのかなと思っていたんだが・・・。
なんだか、ぼんやりとした印象しか残らなかった映画。一昔前に観たんだが、その時でも“愛の不毛”などというテーマ自体が旧すぎたのかも知れない。
アントニオーニ作品というのも、なかなかTVでも流れませんなぁ。
次回の鑑賞作品を決めました。近くのレンタル店でDVDを見つけた、フェリーニの「魂のジュリエッタ」。これは、立派なヨーロッパ映画ですな。三十有余年ぶりになると思いますが、面白かったという印象だけが残っている作品。さて、今度の連休で見れるかな?
※ 2008年10月、「幸福(しあわせ)」の再見記事はこちら。
私が、評価が高い割りに「ふ~~ん、そうかね~~」と思ったのは「バロン」と「フィッシャー・キング」
あれ、どちらもテリー・ギリアムかな?役者の彼は好きなんだけど・・作品とはソリが合わないのかな?
「フィッシャー・キング」は、私は面白かったです。ただ、いまいち不明な点もあったので、もう一度観たい映画ではあります。「バロン」は未見で、役者だったことは I don't know でした。
なにもかも(苦笑)。
もう、ソッコーで眠ってしま
いました。いや、ひどいもの
でした。
アントニオーニもムズカシい
ですね。これも眠ってしまった
ような。
だけど、最後まで真面目にみて
それで肩すかしくらうような作
品よりは良心的かなと思ってい
ます(笑)。
chaotzuさんもダメでしたか。安堵しました。
「太陽はひとりぼっち」はテーマ曲も有名だし、ドロン主演ということで分かりやすいかなと思ってるんです。完全に観たという記憶がないのでチャレンジしたいんですが・・・。
人気シリーズだったとネットには書いてあるのに。