京都国立博物館 国宝展 の取り急ぎの記録。スマホから。
今朝までは京都駅上の美術館「えき」で、黒田辰秋展をみるつもりだった。
それがのぞみの静岡過ぎたあたりで、国宝展で長谷川等伯の「楓図」が展示中と気づく。迷ったあげくに、京都国立博物館へ。
新幹線を降りてから、4時間後には京都駅に戻って来なければならない。
欲張らずにお目当のものだけみようと自らを戒めてGo。
京博のロッカーは混むので京都駅で預けてとホームページにあったので、駅ロッカーに。
とはいえ、平日の午後は待ち時間もなくするっと入場できた。
部屋ごとにテーマが分かれているので、先に見たいものへと進みやすい。
さほどの混雑でなく、一列でつらつら進み、たまに溜まったり、ぽかっと空いたりの混み具合。
お目当の長谷川等伯の楓図は、コの字に、宗達の風神雷神、狩野秀頼の屏風に囲まれている。
楓図、剥落のせいで色が地味なせいか、すいている。幹のうねる力強さにドキドキ感動。でもこれは智積院の同じ部屋を飾っていた息子の久蔵の桜図とともに見るべき絵なのかもしれない。会期が違うのが残念。
隣の狩野元信の次男の秀頼は、絵が微妙にキミは子供か?的な楽しいヤツ。飲んで踊る能天気な屏風。これとってもお気に入り。
中国絵画の部屋では、特に、李氏としか名のわからない絵師の「瀟湘臥遊図巻」が良かった。淡い墨だけの、夢うつつの山水絵巻。でも5ミリの人影までいる。
中世絵画の部屋は、雪舟づくしの6点。素晴らしい。というかこの人、どこまでも飛んでっている。こうやってまとめて見ることで、秋冬山水図の、あの時空の切れ目みたいな縦線の謎が解けた気がする。
絵巻物の部屋では、信貴山縁起絵巻がめちゃ面白い。こどもの頃に小学館日本の絵巻で読んだ、米俵が空飛ぶ話。人物がとにかく生き生き楽しい。びっくりしてる村のおばちゃんが最高。
法然上人絵伝は、絵が素晴らしい。
刀と鎧の部屋はかなり混んでいたので、チラ見で通り過ぎ。
一階の幻想的な仏像のフロアでは、この日は小ぶりのものが心にのこる。平等院の雲中供養塔菩薩像は、目を閉じた三躯の菩薩が、空を舞い、踊り、奏でる。解説に浄土のようなとあった通り。
意思ではなく、なにかの流れ、浄土のなにかに、その身を任せて、自らはよりしろのように音や踊りとなっているよう。
最後は、琉球王の衣服が素晴らしかった。豪華絢爛な刺繍で施された、沖縄の青い海と波!
六道絵、埴輪たち、仏画は時間切れで見られなかった涙涙。
長谷川久蔵の桜図は10月24日から11月12日まで。等伯の松林図とともに並ぶのでしょう。しかも因縁の狩野永徳もこの期間の展示。この三人でコの字になるのだとしたら、その磁場に踏み込むのは恐ろしいかも。
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