はなな

二度目の冬眠から覚めました。投稿も復活します。
日本画、水墨画、本、散歩、旅行など自分用の乱文備忘録です。

笠森寺の風神雷神(千葉県)

2023-03-24 | Art

ご無沙汰です。
スマホから投稿してみます。
すっかり展覧会にも出掛けられない日々を送っております。

久々に遠くに行くことがあり、千葉の長南町の笠森寺https://kasamori-ji.or.jp/というお寺に立ち寄ってきました。


創建は784年(延暦3年)とのことです。

こちらの山門の風神雷神像が、なかなかに異彩を放っていました。

風神

剥落も相まって、凄みのある顔相。


赤い舌がぴょろん、と。

舌がここまでしっかり出ている風神雷神は、像でも絵でもみたことがない気がしますが、たまにあるのかな?
いつ頃の時代のものなのか、現地にもウェブサイトにも説明はありませんでした。

(舌といえばヌートバー選手。舌が出たままのダイビングキャッチは、噛まないのか心配になるけど、もしやパワーを呼ぶのかも?。それにしてもWBCはもう全試合に感動しました!)

こちらは雷神。


風神雷神どちらも、筋骨隆々、いやむしろあばら骨が浮き出て痩せているように見えるのだけど、微妙な。そういえば宗達の風神雷神もムキムキというより皮がたるんとしてるかも。

 
そして風神の後側の空間には、閻魔様。


雷神の後側には、おばあさまと小さいおじさん。
閻魔様と向かい合っているので、おそらく奪衣婆ではないかと思います。
こちらも説明がないので詳細不明ですが、二人揃って、印象的な笑み。


何百年か前の誰かが彫り上げた、表情の生々しさにおののきました。


笠森寺は自然林に囲まれ、山門に至るまでの参道は切り通しの山道。


樹齢何百年かありそうな巨木、大木だらけでした。




三本杉


のぞきこむと、観音様が光に包まれておられます。


清水寺のような四方懸造りの観音堂は、大きな岩場の上に建てられています。

1028年、後一条天皇の勅願により建立され、現在のものは、昭和35年に全解体復元されたもの。


足がすくみつつ階段を上がって、本堂へ。

本堂内の小部屋「参籠の間」には狩野安信の大絵馬がありました。
本堂内は撮影禁止でしたので、不鮮明ですが長南町公式ホームページの画像から。

日蓮がこの参籠の間に37日間籠り、地元の住人が日蓮の説法に感銘を受けて帰依したという伝承を描いたものだということです。

四方ぐるっと見晴らし。





安藤広重(二代)が浮世絵に描いています。

(かなり盛ってます…。)

帰りの裏参道にたくさん見かけた花は、帰って調べるとミミナガテンナンショウというようです。

よい散歩になりました。