<中日クラウンズ 初日>◇29日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,545ヤード・パー70)
第51回目を数える伝統のトーナメント「中日クラウンズ」が愛知県にある名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースを舞台に開幕した。今大会3度目の出場となる石川遼は2アンダーでホールアウト。首位と3打差の17位タイとまずまずのスコアで初日を終えた。飛距離や攻めのゴルフが必ずしもアドバンテージにはならない和合コース。石川は序盤からショットが安定せず攻略に苦戦を強いられた。
1番ホールこそバーディとし最高のスタートを切るも、パー3の4番でボギー。その後も「いつもより5、6ヤード飛んでいなかった」というアイアンショットに精彩を欠く我慢のゴルフ。それでもアプローチとパッティングでスコアを作る粘りをみせ、イーブンパーをキープして後半に突入する。
そして、耐えるゴルフを続けていた石川が攻めに転じたのが、1つスコアを伸ばして迎えた15番パー5。ティショットをフェアウェイど真ん中に置くと残り280ヤードのセカンドで直ドラを敢行。これは右に出て木の下に落ちるトラブルを招いたが、そこから枝の間を抜くリカバリーショットでピンを狙うなど執念を見せる。さらに16番ではドッグレッグをショートカットするティショットで1オンに挑戦。「久しぶりに冒険して楽しかった」いずれもチャレンジは失敗に終わったものの、本来の姿である攻めのゴルフが石川のスイングを呼び覚ました。
直後のパー3の17番でティショットを2メートルにつけこの日3つ目のバーディ、最もギャラリーが集まった18番では“今日イチ”のドライバーを放つなど「ちょっと遅すぎましたけど。良いスイングが出来ないよりは良かった」と上昇気流をつかんでホールアウト。ラウンド後は「今日は良くなかったですね。ドタバタする場面が多くて一歩間違えばオーバーパーだった」と反省が口をついたが、明日以降に期待が膨らむ位置で初日を終えた。
この日のギャラリーは祝日ということもあって初日としては大会過去最高の1万3,252人。大ギャラリーには慣れている石川も「木曜からこんなに多くのギャラリーの中でプレーしたのは始めて」と目を丸くした。それだけに「今日は良いプレーをお見せ出来なかったのが残念」とギャラリーの声援に報いるプレーを出来なかったことに悔いが残る。「有給をとられる方は明日も休みで7連休、11連休とあると思いますので、明日も沢山の方に来ていただきたいです」ショットはラウンド後の練習で修正出来ている。“良ければ明日も見に来てくれませんか?”という賞金王のメッセージは自信の裏返しだ。明日こそは大ギャラリーの前で猛チャージを決めてみせる。
【初日の順位】
1位:上井邦浩(-5)
2位T:J・チョイ(-4)
2位T:野仲茂(-4)
2位T:ポール・シーハン(-4)
2位T:山下和宏(-4)
2位T:横田真一(-4)
2位T:今野康晴(-4)
2位T:丸山茂樹(-4)
2位T:キラデク・アフィバーンラト(-4)
10位T:平塚哲二(-3)他6名
17位T:石川遼(-2)他10名
39位T:池田勇太(E)他21名
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