野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

尾瀬を歩く④~下田代から鳩待峠まで

2008-10-19 | ハイキング
 早朝の湿原を堪能した後はいったん小屋に引き返した。小休止をしてからザックを整えて、7時過ぎ小屋を出た。鳩待峠のツアーバスは2時半乗車だ。まだ7時間ほどありゆっくりと尾瀬ヶ原巡りが楽しめる。

 初めは赤田代方面に向かった。山すそには朝もやが帯状に浮かんでいる。



 木道の上にも霜が降りていて、朝日に煌めいている。草紅葉の湿原を貫く銀色の道だ。だがとても滑りやすいので、美しさに見とれていては危ない。






 東電尾瀬橋を渡る。ここから先新潟県とある。この川はヨッピ川だが、すぐ先で只見川と名を変え奥只見湖に注ぐ。更にその先、会津の地で大きく左に蛇行し阿賀野川となって日本海に達する。






 木道の途中何箇所か、熊よけ鈴が置かれている。つい最近この辺でも熊が現れたという張り紙があった。






 東電小屋を過ぎ、再び橋を渡る。ヨッピ橋だ。



 ヨッピ橋分岐まで来た。この時期は単独のハイカーが多いようだ。互いの間合いを計るかのように、一定の間隔をあけて歩いているのがおもしろい。

 




 竜宮小屋。拠水林の中に隠れるように立っている。




 段々と至仏の姿が大きくなってきた。振り返ると燧ケ岳が池塘に映りこんでいる。




 この針葉樹の木は見事に紅葉している、落葉松なのだろうか。






 中田代のこの辺からは小沢や池塘が目立ってくる。





 池塘の水面に浮かぶヒツジグサの葉も朱色に染め上げられている。








 10時過ぎやっと山の鼻に着いた。大勢のハイカーで賑わっている。都会並みの喧騒で落ち着かないので、人気の少ない自然研究園を歩くことにする。至仏山の登山口と同じ道を途中から右に折れる。少し歩いただけで再び静寂の世界となる。
 途中で折れ曲った落葉松の木。


 時間があったのでゆっくり観察しながら歩いていると、結構いろんな花が咲き残っている。いや狂い咲きといった方がいいのだろうか。

これは春先ミズバショウとともに咲くリュウキンカだ。



 初めはニリンソウかと思ったのだが、どう考えても春咲くエフェメラルの花が今頃咲いているのはおかしい。後で図鑑を調べてみるとどうやらサンリンソウらしい。



 この花には更に驚いた。タチツボスミレのようだ。





 そろそろ時間が来たようだ。山の鼻を後にし鳩待峠にむかう。モミジやカエデの紅葉が時おり目に付いてくる。右手になだらかな小至仏が見えている。







  標高差200m余をゆっくりと1時間半かけて登り、鳩待峠に着いた。ツアーバスに乗る時間まではまだ1時間以上ある。休憩所で昼食を食べ、残りの時間はアヤメ平口を100mほど登った所で紅葉を見ながら過ごした。    <終わり>

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