山形の帰りは新車両に切り替わった水郡線を利用した。常陸大子の次の駅、滝で有名な袋田の駅で降りた。
バスを調べても一時間以上も先なので歩くことにした。国道を越え旧道に入る。
月居山に向かう山道ではアズマイチゲが咲き出していた。
カタクリやニリンソウは葉っぱは顔を出しているものの、花はまだこれからというところだった。登山口からは十数分で鞍部に着いた。思ったより早い。月居山は後山(うしろやま)、前山(滝に近いほう)という双耳峰になっている。主峰は後山で標高は432mと低い。こちらのほうに先に登ることにする。
再び月折峠に引き返し、前山を経由して袋田の滝方面に向かう。
鐘撞き堂のそばには野晒しの仏たちが十数体置かれていた。
前にかけられた赤い布は雨風にさらされ色褪せてしまっているものの、小首を少し傾げた様が可愛らしい。
きつい階段の途中に月居観音堂が見えてきた。
前山から見た袋田の滝本。ここから急な階段を何段も下りて行く。途中、息を切らしながら上ってくるハイヒールや革靴を履いた大勢の観光客たちとすれ違った。何れも不満顔で階段の余りのきつさに後悔の表情を浮かべていたのが印象的だった。
袋田の滝は以前見たときより水量が少なかったので、有料の観瀑台に上るのは止めにした。。
意外にも駅を出てからまだ1時間半しか経っていなかった。ここから駅まではゆっくり歩いても30分しかかからない。次の水郡線水戸行きの電車が来るまでには1時間近くあるのだから、途中の風景を楽しみながらのんびりと歩くことにしよう。