野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

井の頭公園3月30日

2008-03-31 | 公園
 昨日は天気が思わしくなかったが、井の頭公園へ桜と人を見に行ってきた。三鷹から玉川上水の緑道に沿って歩いていったのだが、池に近づくにしたがって段々と人が増えてきた。

 弁財天の付近




 ここの狛犬の顔つきは愛嬌たっぷりだ。




 ここ七井橋のボート乗り場付近の混雑はものすごい。


 3年連続で桜の時季には来ているが、最近の雨や冷え込みで今年は充分に開花してないように思える。花の盛り上がりが心なしか小さい。








 池の水面を泳ぎ渡るのは家族連れや恋人たちを乗せた人工のスワンたち






 宴会は10時までの垂れ幕の下、急かされているかのように人々は騒ぎ興じる。



 それをじっと池の畔のオシドリが見つめていた。

柳瀬川を歩く

2008-03-30 | 散歩
 天気が良いので、東京都埼玉の境を流れる柳瀬川(荒川の支流)を歩いた。
 この辺は金山調整池のある付近。春は桜並木、秋は彼岸花がきれいに川の土手に沿って咲き誇る。

もうこぶしの花は散りかけている。


 咲き溢れたユキヤナギが土手の道を白く縁どっている。。


 川遊びやバーベキュー、釣り、散策と人々は思い思いに遊んでいる。


 付近には畑が多くまだまだ自然が残されている。


 少し歩いて武蔵野線の高架下にある滝の城址公園まで来た。
陽の疎らに差し込む林の中にはアマナが咲いている。




 今日の散歩のお目当てはこの花。清楚な姿がいかにも野の花らしい。カタクリと同じ春の妖精といわれ、早春に咲く花の仲間である。


 庭などに植えられているハナニラとは似ているものの、比べてみると明らかに趣が異なる。園芸植物と野の花の違いは歴然としてある。


 林の中では他のスプリングエフェメラルたちも見かける事が出来た。

 ニリンソウは咲き出したばかり。

 スミレも多い。




 スミレを太郎坊というのに対して付けられたジロボウエンゴサク。


 カタクリも保護されてやっと群生の姿を見せるようになってきた。




 ここには釣り池があるので年寄りたちがよく集まって世間話に興じながら釣り糸をたれている。今日は桜でも見に行っているのだろうか。


 自宅への帰り道、色づき始めた柳の色が目に優しかった。

城山かたくりの里②

2008-03-27 | ハイキング
<続き>
 地面ばかり見つめているとつい頭上の木の花を見過ごしてしまう。
珍しいツバキがあった。卜伴(ボクハン)というらしい。


 十重二十重とはこのツバキのことか。


 満開のミツマタ、赤花もあった。


 ショカツサイをバックに鮮やかに咲き始めたつつじ。


 ヒュウガミズキやトサミズキも満開だ。


 シデコブシはよほど美味しいのか、花弁が鳥に食べられているのが多い。


 咲きかけのヤマブキも目に鮮やかな黄色だ。


 梅もまだ咲き残っている。



 お昼近くになって、狭い園内は人で身動きが出来なくなってきた。もうこの辺で良いだろう、充分花を堪能することが出来た。帰りの城山湖駐車場までは山あいの散策コースをとって歩くことにした。

 道の傍らには春を知らせる草花たちがたくさん顔を覗かせている。オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、ハコベ、タネツケバナ、ナズナ、ショカツサイなどに混じってカントウタンポポやツクシも見られる。






 枯れ草の中にヤブレガサも見つけた。


 ニョキッと斑模様の茎を伸ばして仏炎苞の花を咲かせている、これはマムシグサの仲間ミミガタテンナンショウだろうか。


 畑の一角にある墓地の中ではシキミの花が満開だった。



 車道を右に折れ細い山道に入る。木漏れ日の当たる場所ではスミレの仲間が多い。タチツボスミレと違うスミレだということは見て分かるのだが、図鑑と写真を比べても肝心の名前は分からない。




 道々たくさんのハイカーに出会う。


 全体としては春の芽吹きはまだまだなのだが、よくよく見るとクロモジやキブシ、ダンコウバイ、アブラチャンのように花を咲かせている木々もある。




 30分ほど緩やかな山道を登った。途中樹種名の書かれた札のついた木が多いので助かる。登りきって視界が開けたところで、不意に春の爽やかな風が梅の香りを運んできた。
どうやら湖のそばの梅園についたようだ。たくさんの人たちがベンチや芝生に座って昼ごはんをとっている。




 我々もあいた所を見つけて持参した弁当を食べることにした。春の陽だまりと梅の香りと軽いハイキングの火照りを醒ましてくれるそよ風、これ以上望むことはない。かって岡林が歌ったような「もうしわけないが気分が良い」そんな感じを暫し味わった。食事の後は湖畔の野鳥観察台まで腹ごなしに歩いた。


 帰りは午後浅かったので津久井湖の花の園地を覗いてから帰った。

城山かたくりの里~春の妖精たち

2008-03-25 | 植物園
 先だっての日曜日(23日)は花粉飛び交う中、神奈川県相模原市にある城山かたくりの里へ行って来た。家から車で一時間かけて城山湖の駐車場に車を止めた。午前9時前、そこからゆっくり歩いて40分ほどで園についた。九時に開園したばかりなのに既に駐車場(無料)は車でびっしり、大勢の人が訪れている。。入園料(300円)を払い、入ることにする。

 かたくりは群生とはいえず、まだ2,3分咲き程度。









 咲き始めたばかりの花も多い。



 じっくり見ていくと色合いも様々だ。これは少し赤みが強い。


 白花も3,4株ほど見かけた。


 黄花かたくりは花期が遅いのだが、気の早いのが2,3花をつけていた。


 ここはカタクリだけではなくほかの山野草も多く見られる。その中から春の妖精といわれる短命の花たちを幾つか紹介しよう。

 ショウジョウバカマの白花。


 キバナセツブンソウ。


 シュンラン。


 アズマイチゲ。これも白から青まで色合いに変化があった。


 オオミスミソウ




 ニリンソウはやっとのことで花を見つけた。


 道端でもよく見かけるムラサキケマン。


 スプリングエフェメラル(春の妖精)と言えるのかどうか分からないが、コバイモソウ。


 
 大きな三つ葉に独特の暗紫色の花をつけるエンレイソウ。


 <残りの花は次回>

08梅セレクト

2008-03-23 | 野の花
 遅咲きの梅の花も終わりに差し掛かり、もうすぐ桜の花も咲こうというこの時季、撮りためた梅の花から何点か選び出してみようと思う。



梅の異称。好文木(こうぶんぼく)・木の花(このはな)・花の兄
   春告草(はるつげぐさ)・匂草(においぐさ)
   香散見草(かざみぐさ)・風待草(かぜまちぐさ)
   香栄草(こうばえぐさ)・初名草(はつなぐさ)




 バラ科>サクラ亜科>サクラ属>スモモ亜属に「ウメ」は属している。 


梅」は品種が多く、中国からの渡来種のほか日本では江戸時代に、たくさんの品種の育成・改良が行われ、現在では300種以上あると言われる。 



 梅の名歌といえば、「東風吹かばにほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな 」 菅原道真 がある。



 芭蕉の句に「梅が香にぬつと日の出る山路かな 」 。





 梅は平安の頃はむめと呼ばれたらしい。「むめ一輪一りんほどのあたたかさ」 という嵐雪の句は余りにも有名。






 梅が香やどなたが来ても欠茶碗 - 小林一茶





 頑固でなかなか変わらない性質を「梅根性(うめこんじょう)」と言い、一見頑固そうに見えても変わりやすい性質を「柿根性」と言うそうな。



 縄文時代の遺跡から梅の遺物は発掘されていないことから、梅は、日本には弥生時代頃に渡来したと考えられる。




 梅が香のたちのぼりてや月の暈(かさ)-与謝蕪村




 「紅梅のりんりんとして蕾かな」  星野立子


 「難波津(なにはづ)に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」
王仁(わに)古今集仮名序より






 「うなぎと梅干は食べ合わせが悪い」と言われてきた。医学的には梅干は胃酸を濃くして、うなぎの油分の消化を助けるので好ましいとのこと。