野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

生田緑地内バラ苑

2008-10-29 | 植物園
 

 秋バラが愁色を増す季節、川崎にある生田緑地内バラ苑を訪れた。去年の6月以来だから一年半ぶりになる。07年6月4日に記事があるが春と秋の色の違いが写真に出ているだろうか。

 尋ねた日はバラを撮るには絶好の小雨模様だった。














 今年の開催は10月17日(金)~11月3日(月)の16日間。11月の1,2,3の3日間はミニコンサートも開かれるという。










 手入れが良いせいか、花の色艶が際立っている。秋バラだけでおよそ440種4000株のバラの開花が見込まれるという。






 






これは珍しい。こんな色形をしたバラもあるのか。









 このバラ苑のロイヤルコーナーは英王室や日本の皇族にちなむバラを集めていることでも有名。





















 帰り時間があったので生田緑地内にある岡本太郎美術館に寄った。入り口はこんな感じで山の砦に入っていくようなのが良い。



 美術館の中は一切撮影できないのが残念。外のモニュメント「母の塔」が良かった。



 併設されている「タロウカフェ」で遅めの昼食を食べた。オムライスビーフシチューがとても旨かった。

陣馬山を登る

2008-10-25 | 登山
 

 陣馬山は久しぶりだ。以前登ったのが何年前になるか分からないぐらいだ。おぼろげな記憶では小仏から景信山を経て陣馬山へ登り、下山は和田峠だったはず。時間に余裕があって、頂上で一時間近く昼寝を楽しんだ記憶だけが残っている。


 <行程概略>10時半中央線藤野駅→11時陣馬登山口、一ノ尾根→11時半上沢井分岐→12時10分和田分岐→12時40分頂上→13時30分下山開始→14時10分明王峠→15時40分与瀬神社→15時55分相模湖駅 

 総歩数2万歩強、歩行距離は16kmほど、経費は往復電車賃とバス代の計1680円


 駅から30分歩いて登山口へ。迷った末に左側の一ノ尾根コースを選んだ。暫くは薄暗い針葉樹林帯の道を歩く。道の脇にはコウヤボウキがたくさん咲いている。



 アキノキリンソウやガンクビソウも混じって咲いている。






 これはユウガギクだろうか






 登ること2時間余。やっと頂上が近くなってきたようだ。周囲が急に明るくなってきた。陣馬山の頂上付近は木が少なく、草原となっている。センブリの花を見つけた。






 頂上のこの白馬の像を見るのも久しぶりだ。




 ちょうど幼稚園児たちが遠足に来ていた。白馬を見て歓声が沸きあがる。この山は反対側の和田峠から登れば、わずか30分ほどの登りで頂上までたどり着くことが出来るお手軽な山でもある。


 コンロを沸かしてラーメンとおにぎりの昼食を食べる。その後は暫く頂上付近を探索した。






 登山者の靴に種がくっついてきたのか、ネジバナの花も咲いていた。


 茶屋の床の下に咲いていたこの花は、花色が違うがカワミドリのに似る。



 今日も天気がいい。日差しが暑いぐらいなので日陰に移動して寝そべることにした。横になったままで、雲の流れていくのを暫く見ていた。
 13時半近くになったので下山を始めた。

 頂上直下にリンドウを見つけたときは嬉しかった。結局この日見られたのはこの株だけだった。








 キク科の花はなべて同定が難しい。これはゴマナだろうか。





 終わりかけのツリフネソウ



 明王峠の茶店。やってはいるようだが、この時店の人は不在だった。






 サラシナショウマ



 花穂の先にキリギリスらしき秋の虫がしがみついていた。



 杉の幹に絡みついたツルニンジン、ジジソブともいう。



 下り疲れた頃、やっと輿瀬神社の建物が見えてきた。



 山門を下りた先の参道は中央高速にかけられた橋だった。


 陣馬山は登り下りともちょうど良い加減の山だった。

昭和記念公園のコスモス畑

2008-10-21 | 公園

 休日は昭和記念公園のコスモス畑に出かけた。人出が予想されるので9時半の開園間際に行ったのだが、着いた時にはもうかなりの人が詰め掛けていた。

 コスモスの丘







 コスモスも向日葵のように同じ方角を向いているような気がする。





 逆光のコスモスは涅槃の世界の花のようだ。







 
 段々と人が多くなってきたのでみんなの原っぱへ移動。



 白いコスモスは見頃過ぎか






 狭いながらもコリウスガーデンもある。



 原っぱのシンボルツリーも少し紅葉している。



 原っぱの反対側のコスモス畑はこれからのようだ。





 お昼近くなって人出がますます多くなってきた。この辺で退散することにしよう。

尾瀬を歩く④~下田代から鳩待峠まで

2008-10-19 | ハイキング
 早朝の湿原を堪能した後はいったん小屋に引き返した。小休止をしてからザックを整えて、7時過ぎ小屋を出た。鳩待峠のツアーバスは2時半乗車だ。まだ7時間ほどありゆっくりと尾瀬ヶ原巡りが楽しめる。

 初めは赤田代方面に向かった。山すそには朝もやが帯状に浮かんでいる。



 木道の上にも霜が降りていて、朝日に煌めいている。草紅葉の湿原を貫く銀色の道だ。だがとても滑りやすいので、美しさに見とれていては危ない。






 東電尾瀬橋を渡る。ここから先新潟県とある。この川はヨッピ川だが、すぐ先で只見川と名を変え奥只見湖に注ぐ。更にその先、会津の地で大きく左に蛇行し阿賀野川となって日本海に達する。






 木道の途中何箇所か、熊よけ鈴が置かれている。つい最近この辺でも熊が現れたという張り紙があった。






 東電小屋を過ぎ、再び橋を渡る。ヨッピ橋だ。



 ヨッピ橋分岐まで来た。この時期は単独のハイカーが多いようだ。互いの間合いを計るかのように、一定の間隔をあけて歩いているのがおもしろい。

 




 竜宮小屋。拠水林の中に隠れるように立っている。




 段々と至仏の姿が大きくなってきた。振り返ると燧ケ岳が池塘に映りこんでいる。




 この針葉樹の木は見事に紅葉している、落葉松なのだろうか。






 中田代のこの辺からは小沢や池塘が目立ってくる。





 池塘の水面に浮かぶヒツジグサの葉も朱色に染め上げられている。








 10時過ぎやっと山の鼻に着いた。大勢のハイカーで賑わっている。都会並みの喧騒で落ち着かないので、人気の少ない自然研究園を歩くことにする。至仏山の登山口と同じ道を途中から右に折れる。少し歩いただけで再び静寂の世界となる。
 途中で折れ曲った落葉松の木。


 時間があったのでゆっくり観察しながら歩いていると、結構いろんな花が咲き残っている。いや狂い咲きといった方がいいのだろうか。

これは春先ミズバショウとともに咲くリュウキンカだ。



 初めはニリンソウかと思ったのだが、どう考えても春咲くエフェメラルの花が今頃咲いているのはおかしい。後で図鑑を調べてみるとどうやらサンリンソウらしい。



 この花には更に驚いた。タチツボスミレのようだ。





 そろそろ時間が来たようだ。山の鼻を後にし鳩待峠にむかう。モミジやカエデの紅葉が時おり目に付いてくる。右手になだらかな小至仏が見えている。







  標高差200m余をゆっくりと1時間半かけて登り、鳩待峠に着いた。ツアーバスに乗る時間まではまだ1時間以上ある。休憩所で昼食を食べ、残りの時間はアヤメ平口を100mほど登った所で紅葉を見ながら過ごした。    <終わり>

尾瀬を歩く③~下田代の朝

2008-10-17 | ハイキング
 


朝食を済ませ、日の出前小屋の外にでてみた。長袖シャツにチョッキその上にセーター、更に防寒ヤッケを着込んでも尚寒い。外では何人かの人たちが木道に立ってカメラを構えていた。吐く息が白い。







 湿原一帯を朝霧が帯状に取り囲んでいる。しかもそれは生きているかのように、刻一刻と厚みや形を変え、ある処では密集しまたある処では消え失せ、向こうに大きな山塊を出現させる。





 
 凍てつく寒気の中では全てのものが結晶の形のままで凍り付いている。







 いそいそとデートに出かける恋人たちの姿に似ている。












 時が一瞬止められたかのように、植物たちは結晶化したまま途惑っている。



 エゾリンドウの紫や真っ赤に熟した実も、そして名も知れぬ草花の紅葉さえも、凍った世界の中では凛として輝いている。













 遠く至仏山の山肌に朝日が当たりだした。



 朝もやが一瞬のうちに、濃さと高さと厚みを変幻自在に変えながら湿原の風景を変えて行く。次から次へと目の前を景色は組み立てられ崩れ去って行く。さながら舞台のワンシーンを見せられているかのようだ。声をあげることも出来ずに呆然と立ち尽くしている自分が居る。







 燧ケ岳の上空も随分と明るくなってきた。小屋から立ち昇る煙がじんわりと郷愁を誘う。



 やがて世界は光で満ち溢れてきた。






 昨日の罪や悔恨を忘れたかのようにして、真新しい一日が始まる。


 <次は尾瀬ヶ原を行くの予定>