前回までの連載記事で、TPOと暗順応した目の話をしました。両方ともに完璧な準備ができれば、6等星まで肉眼で見え、星降る夜を存分に堪能できますが、光害やさまざまの要因から、ムズカシイのも事実です。
そんなときに、双眼鏡、望遠鏡が劇的に状況を改善します。
双眼鏡は、いろんな倍率、口径、機構の製品が存在しますが、考慮すべきなのは瞳径と対物の口径です。月や惑星、一部の星雲を除けば、星々(恒星)はほぼ点光源で、いくら倍率が高くても、大きくは見えません。双眼鏡の倍率を正確に理解するには8倍という倍率は対象の大きさを8倍に拡大するのではなく、対象との距離を見かけ上1/8にするという考え方をしなければなりません。膨大な遙か彼方にある恒星を見るとき、双眼鏡、汎用の天体望遠鏡の倍率では星の視直径になんら変わりはないのです。
射出瞳径というのは、接眼レンズから目に届けられる光束の直径で、口径を倍率で割った値になります。ヒトの目は充分な暗所で、虹彩が開ききった場合に7mmの径になると云われています。故に、殆どの双眼鏡は7mm以下の瞳径を持つような口径×倍率の機構になっています。ただ虹彩が最大の7mmまで開くのは、限られた本当に暗い夜空の場合しかなく、一昔前は最大の7mmの瞳径を持つ7x50とか、10x70とかの双眼鏡が星空観望に最適とされていましたが、現在では日本の殆どの地域で瞳径5mm程度の8x42や10x50のほうが、より適しているとされています。
対物レンズの口径は、どれくらいの光量を集められるかにかかわってきます。大きいほどいいのは当然なのですが、手持ちで使う双眼鏡の場合、重量の制約もあり、50~70mmが限界、三脚等を前提にしても手持ち用を倍するトコロまでがせいぜいです。もっとも大口径でなくてはダメというわけではなくて、コンパクトとされる20mm前後のものでもヒトの瞳に比べれば面積はずっと大きく、肉眼よりずっと多くの星が見えます。
取りあえず、普段観ている星空を、双眼鏡で観て下さい、そこには肉眼で見慣れた星々よりずっと沢山の星があります。すばるがなぜ人を惹きつけるのか、普段分からなかったその理由が双眼鏡での星空観望によって、分かると思います。
そんなときに、双眼鏡、望遠鏡が劇的に状況を改善します。
双眼鏡は、いろんな倍率、口径、機構の製品が存在しますが、考慮すべきなのは瞳径と対物の口径です。月や惑星、一部の星雲を除けば、星々(恒星)はほぼ点光源で、いくら倍率が高くても、大きくは見えません。双眼鏡の倍率を正確に理解するには8倍という倍率は対象の大きさを8倍に拡大するのではなく、対象との距離を見かけ上1/8にするという考え方をしなければなりません。膨大な遙か彼方にある恒星を見るとき、双眼鏡、汎用の天体望遠鏡の倍率では星の視直径になんら変わりはないのです。
射出瞳径というのは、接眼レンズから目に届けられる光束の直径で、口径を倍率で割った値になります。ヒトの目は充分な暗所で、虹彩が開ききった場合に7mmの径になると云われています。故に、殆どの双眼鏡は7mm以下の瞳径を持つような口径×倍率の機構になっています。ただ虹彩が最大の7mmまで開くのは、限られた本当に暗い夜空の場合しかなく、一昔前は最大の7mmの瞳径を持つ7x50とか、10x70とかの双眼鏡が星空観望に最適とされていましたが、現在では日本の殆どの地域で瞳径5mm程度の8x42や10x50のほうが、より適しているとされています。
対物レンズの口径は、どれくらいの光量を集められるかにかかわってきます。大きいほどいいのは当然なのですが、手持ちで使う双眼鏡の場合、重量の制約もあり、50~70mmが限界、三脚等を前提にしても手持ち用を倍するトコロまでがせいぜいです。もっとも大口径でなくてはダメというわけではなくて、コンパクトとされる20mm前後のものでもヒトの瞳に比べれば面積はずっと大きく、肉眼よりずっと多くの星が見えます。
取りあえず、普段観ている星空を、双眼鏡で観て下さい、そこには肉眼で見慣れた星々よりずっと沢山の星があります。すばるがなぜ人を惹きつけるのか、普段分からなかったその理由が双眼鏡での星空観望によって、分かると思います。