鳥無き里の蝙蝠☆改

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【海外ドラマ視聴感想文】GameOfThrones:S6#10見終わった

2018-06-18 04:45:38 | 感想文

物語は収束していく。細かく分布していた勢力は、つたう雫のようにまとまり大きくなっていく。

今後の展開では最大の衝撃を迎える。繊細な思案や雌雄を決する時とは違い、視聴者が予想する色に淡い色は無い。しかしそれでも期待を遥かに超えるものを用意してくれる。それが『GameOfThrones』。

ドラゴン vs 北の王 vs 王都、そして死者達。鍵を握るのは炎とブラン。有りえないと思われた者同士が手を結び、意外な人物があっけなく覇権を握る。S1#1に蒔かれた伏線が芽吹く可能性は十分に有って、予想した展開はどれもが起こり得る。そしてどれもが裏切られる。登場人物達の全うな誠意と同じように。

誰の思いが果たされ、誰が敗れていくのか。では仮に人類が一致団結して死者と冬を制圧して真の平和を取り戻すとして、このGoTの製作者達がそんな全うなエンディングを用意するだろうか?

S8が最後だという噂を聞いたが、舞台を拡張した2ndに続くのでは?という予想もできる。惰性の蛇足は勘弁して欲しいところだが、情け無用容赦のない映像表現を貫くこの製作陣がつくる物語ならと、いつまでもワクワクしていたいという願望もある。

個人的にはドラゴン達は見苦しい死を迎えると思っている。見苦しいというのは視聴者側にとって、ドラゴンが数少ない「正義の武器」になっているからである。というのもデナーリスが人としてとても素晴らしい人格を持ち合わせているからである。スターク率いる者達も弱者の味方で同様だが、正義を為すに当たってはドラゴン達に及ばない気がしている。なにはともあれ、幼稚な期待の中にはドラゴンによって王都を秒殺してほしいというものがある。

昨今の創作物語の多くには、怪物や幻術や魔術や自然に対し人間が簡単に圧倒している内容が多い。人間が強すぎるのだ。一方GoTの場合は人間はとても簡単に死ぬ。死の表現を躊躇わないことによって、一人一人の生き様の価値を保証しているかのようでさえある。冬や飢えや巨人やドラゴンが、人々にとって本来どれだけ脅威だったかということをこれでもかと言わんばかりに感じさせてくれる。これほど重量と質量を持ち、且つ繊細で目の離せない物語を俺は見てこなかった。

S7#1を見る予定はまだ立ててないが、おそらく今夜か明日にはすでにhuluで契約して視聴している可能性が非常に高いw

一日一話と決めて毎回じっくり味わいながら楽しむのも良いかと思うんだけど…とまらないよねー^^^^


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