ドラマは見てない。知人に鑑賞を誘われたのがキッカケ。
いま流行りの「不倫」がテーマ。「女は怖い」という感想で溢れているだろうけれども、個人的には「人間の恋愛感情」が怖い、と思った。女の怖さを知りながらも他の女を愛そうとする男の熱にも同じぐらい強い力を感じる。
良くも悪くも、これが人間なのだろうなって思った。性欲の存在意義とは無関係に、ただただ甘い時間だけを、愛を感じる時間が一秒でも長いことを望んでいる。リアリストからすれば鼻糞みたいな話だが、一人の男や女を巡って展開される物語には強い感情が宿っていて、だからこそいつの時代もトレンドを独占しているのかなと思った。
これが一般教養の外にあるような少しでも専門性を帯びるような話だったらきっととっつきが悪く、「恋愛」という誰もが通る道だからこそ注目や流行を得るのだろう。
俺の恋愛観からすると、極めて不純な行為に「独占」が該当している。対象の幸せを望むことが、俺にとって世間で言うところの「愛」だと思っている。しかしその一方で、自分の望みの為ならば他者への配慮を一切省みないというウルトラ野心主義には賛同している俺である。
肝心なのは、「その人の望んでいること」である。それさえはっきりしていれば、その望みに対して手段や選択が合理的かどうかという判断を下すことができるからだ。
俺は自分の望みに対しての問答を、嫌になる程繰り返し続けてたどり着いた結論が「その人の幸せを望むこと」だった。その人の幸せのために自分ができることがないのなら、おとなしくしていることがベストだと思っている。
自分の恋愛観に干渉できるような材料は得られなかったが、収穫が全くなかったわけでは無い。結婚生活が長引けば長引くほど、夫からの愛情は感じにくいものとなる。そこで奪いにくる男性の熱意は、マンネリ生活を送る妻にとって熱い愛情であり、中毒になるほど強い刺激だ。
書いていて気づいたが、恋愛体質(恋愛していないと不安になるor etc体質)の人は、おそらく彼氏彼女を求めてばかりで無趣味な傾向があると思うので、色恋沙汰以外に関心が向きづらい。恋愛というものは人間の本能を簡単に支配する。結果、無趣味な人は恋愛以外で日々の充実を図ることができず、火遊びに興じてしまうのではないだろうか。
俺から言わせれば無趣味な人間と幸せな人間は面白くない。恋愛話はどこでも聞けるから貴重ではない。
一夫一妻制は古いものになろうとしてるのかな、と感じた。新しい恋愛観を持った人たちと、平均的で既存の恋愛観を持った人たちの思想がぶつかり合っていて、近い将来に「恋愛の在り方の変わり目」として年表に刻まれるような時期が今なのかなって。現に肉食系とかロールキャベツとか絶食系とか、もうわけわかんないもんね。
ベーシックインカムの「能力の高い人だけが生産活動を行うべき」みたいに「能力の高い遺伝子だけが複製されるべき」ってなっていくのかなw いつしか恋愛はただの娯楽になりそうだよね。もうなりかけてる気がするけどw
生殖器同士の接触による快楽の発生を楽しむ行為、即ちセックスは非合理的な手段になる時代ってもうSFじゃんw
おーわりっ