青リンゴ観察日記

韓国漫画「世紀末青リンゴ学習塾」観察ブログです。
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第二十五話③

2021-07-23 | 第二十五話〜第二十七話

和やかな昼食会は続いていた。

今度また田舎に遊びに来るか?と聞くチョルの父親に、

トイレ直ってますか?とミエが聞く。

笑い声が絶えないそのテーブルで、チョルは一人黙って下を向いていた。

 

食事も終わり、大人達は食後のお茶を飲みながら談話をしている。

子供達はというと、ファニの持って来たおはじき(コンギ)でミエが遊んでやっていた。

「ねぇ、ファン・ミエ」 「はい?」

「ミエから見ても、チョルってガリ勉だと思う?」

「んー・・はい!」
 

ミエの正直な答えに、スンジョンは「あはは」と笑う。

小さい頃から変わらないミエに、スンジョンはこんなことを話し出した。

「小さい時に一度会ってるってのはあるけど、アンタは偏見がないね。

まぁ自分から問題を起こす子では絶対ないから。
 
どうしてか分かる?」
 

キョトンとした顔をしたミエに、スンジョンはとある話を教えてくれたーー・・。

 

 

 

 

 

その頃チョルは、一人外に出て新鮮な空気を吸っているところだった。

見上げた薄い青空は、建物や電線に囲まれ切り取られた断片のよう。

頭の中に、

昔飽きるほど見上げた真っ青で広い空が広がっていた。

 

心に負った傷跡は、未だふとした時に疼き出す。

大切にしていた心の一部を、捨てなくてはならなかった。

蓋をして、見ないふりをして、必死に自分に言い聞かせた言葉。

大丈夫、こんなのなんでもない

心の中にいつまでも残っているあの温かい時間を、宝物達を、

自分のせいで、捨てなければならなかった。

「新しく始めるんだ」

父はもう前しか見ていない。

前しか見えないように、後ろからチョルの背中を押さえているーー・・。

 

 

「ははは」

「うわっびっくりした!

おい、なんでそんな所突っ立って・・」

突然、曲がり角を曲がって来た男が、チョルにぶつかった。

声を荒げられ、チョルの目が吊り上がる。

「いや、す・・すみませ・・あ?」

「なんだ学生かよ、謝っちったよ」「いや顔見ろよ、傷がヤクザ者・・」

「いやガキだガキ」

男達はチョルのことを恐れた後、ガキだからとナメて謝らなかった。

何者にもなれないジレンマが、チョルの心を波立てる。

グッ・・

 

すると。

 

「ちょっと!全部聞こえてますけど!今なんて仰いました?!」

なんと、ミエが出て来て男達に啖呵を切り始めたのだ。

「な、何だよ!」

「謝ってから行ったらどうですか!?店の中に大人達みんないますからね!」

「ガタイのいい大人もいますよ!今みんな呼んでー・・」

「ちょっ・・!」

その瞬間、チョルは考えるより早く体が動いた。

ブンッ・・

ガシッ

チラッ

ヒョイッ

トンッ

それは一瞬だった。

チョルが持っていたジャンパーが地面に落ちるーー・・

 

 

 


第二十五話③でした。

ミエがファニちゃんと遊んでいるこちらの場面は・・

↓なんか二人似てるw

コンギノリ、と呼ばれるおはじき遊びだそうです。

おお・・手先の器用さが問われそう・・

韓国の小学生の遊びみたいですね^^

夢中になっているミエが可愛いです

 

第二十五話④に続きます

 



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