ミエやチョルのいる12組が体育の授業の片付けをしている頃、
モ・ジンソプ率いる9組軍団は、校舎裏を歩いているところだった。
彼らの話題の中心は、なんとキム・チョルだ。
「なぁ、12組の女子がキム・チョルがかっこいいって言ってたぞ?」
「まー背ぇ高ぇしな」「体育の時に超飛んでるらしい」
「ガク・テウク倒してっし、実際最強だよなーー」
「あ〜俺がキムチョルだったらなぁ〜」「めっちゃ勉強してんだってよ」
「そんで何位なんよ?」「勉強したら女にも会わねぇってのかァ?」
羨み半分、妬み半分のような会話をしながら、彼らは各々キム・チョルのことを語った。
モジンソプは相変わらずチュッパチャップスを咥えながらそれを聞いている。
「あいつは俺たちみたいな考え方はしねーんだろうなぁ」
「全く羨ましーぜ」
「おい!モ・ジンソプ、お前高句麗中に彼女いただろ?
大魔王は高句麗中ではどんなだったって?」
「さぁね〜〜〜」
モ・ジンソプはさらりとそう言ったが、
今彼が思い出しているのは、面白くない記憶である。
「ごめんね、遅れちゃって。先輩達に捕まっちゃって〜
あと昨日はマジで男だけだったんだって〜」
「ねぇ・・」
「おっ」
「アレが大魔王?お〜!パッと見でわかった。超ヤクザ〜」
これは(後ろ姿だが)初めてモ・ジンソプがキム・チョルを見掛けた日の記憶だ。
大魔王、とモジンソプが言ったことに対して、高句麗中に通う彼の彼女は静かにそれを否定した。
「・・あの人はそんなんじゃない。学校で問題を起こしたことは一度もないわ」
「あ、そうなの?」
「見た目と違ってすごく優しいし、友達のこともよく手助けしてる」
「あ、そーなんだ・・?」
なんかおかしいぞ、とモ・ジンソプが思った次の瞬間、彼女はモジンソプの相槌を打つ暇もなく話し始めた。
「上辺だけで取り繕わないし、お世辞も言わないし、アンタより背も高くて遅刻もしないし、
とりあえずクソかっこいいと思うわ。多分浮気もしないでしょうね。
あ、それと」
「私たちもう別れましょ!アンタと会うのやめて勉強するの」
じゃ、と行って彼女は去って行った。
ぽかんとその場に立ち尽くす、モ・ジンソプを残して・・。
・・という記憶を、モ・ジンソプは思い出していた。
どうした?
いや思い出したくない記憶が・・
「じゃあ前女子といたってのはデマってことか?」
「イ・インウクが見たって・・」「その後何もねーしなー」
「それ、俺も超〜〜〜気になってる」
彼女を盗られたわけではないが、そんなこんなでフラれたモ・ジンソプ。
彼のプライドにかけて、キム・チョルが”一緒にいた”という女子のことを、
彼はとても気にしているのだった。
第二十七話④でした。
ちょい短めの記事で失礼しました!キリが良いとこで切らせてもらいました。
あ〜そうか、チョルに彼女がいると思われてたんでしたっけ。
何度かチョルミエジンソプで会ってるし、モ・ジンソプが勘づくのも時間の問題ですかねー!
第二十八話①に続きます
ジンソプさん、回を追うごとに残念イケメンになって行きますね…外見や女ウケばかり気にして浮気したりで中身空っぽなのを彼女に見透かされて見限られた感じでしょうか。
亮さんは回を追うごとにカッコよくなって行ったのに〜
最初のトキメキを返して!
お久しぶりです〜!お元気そうで何よりです^^
モジンソプ、中身というか人格が微妙で・・確かに最初のトキメキ返して欲しいです笑
亮さんはどんどんカッコよくなって行きましたよねぇ・・迫るM字ハゲに怯えてはいましたが・・
懐かしい〜〜